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富士Sの出走馬の追い切り内容について、1頭ずつ考察していきます。予想の際にお役立てください。
①キャンベルジュニア
美浦Wで3週続けて併せ馬を敢行。16日にはレースでも騎乗予定の石橋脩騎手を鞍上に5F67秒台前半の時計を出したものの、2歳新馬に後れをとったのはいただけない。7月の中京記念以来になるが今年はこれまで2戦しか使えておらず、実戦勘の部分で疑問が残る。使ってからの変わり身待ちになりそうだ。
②レッドオルガ
9月下旬から入念に乗り込まれて、16日には栗東坂路で4F54秒3、ラスト1F12秒4の時計をマーク。しっかりとした脚取りで登坂していた。その反面、調教の本数こそ重ねているものの、4F55秒以上の時計が大半でまだまだ仕上がり途上。本領発揮はここを叩いてからになるのではないか。
③アンノートル
16日に美浦坂路で外ラチ沿いを通り、4F51秒7、ラスト1F12秒0の好ラップを記録。舌を出しながら走っていたものの、力強い脚さばきを見せていた。だが、前走(エプソムカップ7着)の結果を振り返ると、展開が向かなかったとはいえ重賞の壁は想像以上に厚そう。突破できるまでの気配とは言い難く、次に繋がる内容を残したいところだ。
④トミケンキルカス
変則日程を考慮してか16日の追い切りは、美浦Wで4F40秒程度の軽い調整にとどめた。7歳の春にオープン入りした晩成タイプではあるが、前回の(関屋記念13着)の成績からして上がり目は望みにくい。格付けこそ同じG3ではあるが、相手関係はさらに強力になる。今回も苦しい戦いは免れそうにない。
⑤ショウナンライズ
9日に美浦Wで5F67秒前後の時計を出したのが実質的な最終追い切り。終いのラップを要しているのが、稽古=実戦タイプではないので、さほど気にする必要はない。ただし、自分の競馬ができれば2走前のようにリステッド競走を勝てる力がある反面、前走や3走前のように大敗を喫することもある。つまり展開に左右されやすい馬。自身のリズムで運べるようなら、という条件付きの狙いとなる。
⑥イレイション
9月下旬から入念に乗り込まれているが、半年ぶりの昇級初戦かつ重賞挑戦であることを考えると、おおむね4Fからの攻めに終始しているあたりは、チャレンジャーとして物足りなさが残る。東京コースに実績がないことからも、ここは力試しの一戦ととらえたい。
⑦アドマイヤマーズ
16日に栗東坂路で4F52秒7のタイムを記録。時計自体は強調するほどではないが、力強い脚取りで駆け上がる姿は圧巻。G1ウイナーとしての風格を漂わせている。走りたい気持ちがみなぎっており、秋初戦から好結果を期待できそうだ。
⑧メイショウオワラ
中2週と間隔が詰まるうえに変則日程を考慮してか、14日の月曜日に栗東坂路で4F54秒2、ラスト1F12秒5を記録したのが実質的な本追い切り。終いをまとめているように順調ではあるが、4F50秒9、ラスト1F12秒0の好時計を刻んで臨んだ、前走のポートアイランドSが6着止まり。大幅な変わり身は望みにくい。
⑨レイエンダ
16日に美浦Wで軽快な走りを披露。5F68秒台の時計自体は、特筆するようなものではないが、ゴール板を過ぎてからもしっかりと追い、負荷をかけたあたりは評価できる。1番人気を裏切った新潟記念からの巻き返しを期し、意欲的に攻めているところは好印象。軽視は禁物だ。
⑩カテドラル
16日の本追い切りは栗東坂路で行ない、4F52秒9を記録。終いもみっちりと攻め、速い上がりを出してきた。春先の好走時は直前を軽めに済ませたのに対し、今回は調教パターンを変更。前走(中京記念8着)時の中間内容も悪くはなかったが、結果につながらなかった。調整過程の変化が良いベクトルに向けば、面白い存在になるかもしれない。
⑪リコーワルサー
大井競馬からの参戦。この中間は小林分場のダートコースで入念に乗り込み、15日の本追い切りでは終い1F11秒台前半でフィニッシュ。脚抜きのいいコンディションだったとはいえ、芝並みのラップを記録した。ただ、それなりの芝適性を前走(福島テレビオープン5着)で示したものの、今回は相手がかなり強くなる。調子自体は良さそうだが、掲示板に載ることができれば上々ではないか。
⑫エメラルファイト
日本ダービー12着以来の休み明け。16日に美浦Wで実施した併せ馬では3勝クラスの僚馬を並ぶ間もなく突き放した。その一方、約5カ月ぶりの実戦で、速い攻めが5本というのは他馬との比較上物足りなさを覚える。G2勝ちの実績から勝ち負けに加わってもおかしくない能力の持ち主ではあるが、今回は少し割り引いたほうがいいだろう。
⑬ジャンダルム
栗東CWで3週連続併せ馬を消化。前走(京成杯オータムハンデキャップ3着)以上の気配とまではいかないが、活気ある走りをみるに決して調子は悪くない。良い意味で平行線といえる。相手関係は強化されるが、上位争いに絡んできてもまったく不思議はない。
⑭ダッシングブレイズ
3日に栗東CWで行われた攻め馬では、レースでも手綱を取る予定の横山典弘騎手がまたがり、6F80秒ソコソコの時計をマーク。鞍上との意思疎通は図れているようだ。しかし、2年以上馬券対象から遠ざかっている7歳馬とあっては、劇的な変わり身まではどうか。今回も厳しいレースになりそうだ。
⑮ロジクライ
9月下旬から栗東坂路でジックリと調教を重ねてきた。16日には4F51秒9、ラスト1F11秒9のタイムを計時。馬場の真ん中を確かな脚取りで駆け上がっていた。リフレッシュの効果が表れており、むしろ休み明けの今回が狙い目かもしれない。連覇を意識できる仕上がりにある。
⑯ノームコア
1週前に美浦Wで行われた併せ馬は、直線で鞍上からステッキが数発入るも僚馬に劣勢という、骨折明けの影響を感じさせる内容だった。16日の単走追いでは馬場の外めを力強く走っているように、ひと追いごとに良くなってきているのは確か。とはいえ、本調子には今一歩というのが正直なところだろう。
⑰クリノガウディー
この中間は栗東坂路で調教を重ね。3週連続で終い1F12秒0近辺の速い上がりをマーク。ウッドチップを高々と蹴り上げて登坂するさまは迫力がある。状態そのものは良さそうだ。しかし、調教はいつも動く馬で、レースに行くと詰めの甘さが目立つ現状。そのあたりを踏まえると、今回も連下争いに顔を出すのが精一杯ではないか。
⑱ストロングタイタン
10日に栗東坂路で4F50秒3の好時計をマークするなど、調教では相変わらず動く。しかし攻めの良さがなかなか実戦に結びつかない。キッカケを掴むことができない近況を鑑みると、馬券的には静観が正解だろう。
ウマニティ重賞攻略チーム