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今週末に開幕する2回中京競馬(3週6日間)。その開幕週の土曜に、中日新聞杯(14日、GIII、芝2000メートル)が組まれている。2012年に施行時期が12月から3月に変更され、それに伴い傾向も変わってきた。暮れの開催時は3歳馬が強かったが、3月の開催になってからは明け4歳馬が不振で、7歳馬が1勝、5歳馬が2勝と年長馬の活躍が目立つ。
その点からも注目できるのはミトラ(美浦・萩原清厩舎、セン7歳)だ。マイル路線から中距離路線へ矛先を替えた2走前の福島記念で重賞初制覇。さらに1ハロン延長となったアメリカジョッキークラブCも2着に健闘した。放牧から帰厩後の4日に、坂路で初めての本格的な追い切りを消化したが、いきなり一番時計をマークするなど充実ぶりが光る。500キロを超える大型馬で、57キロを背負って4勝の実績。トップハンデタイの57.5キロも問題ないだろう。今回も上位争いは必至だ。レースには昨年のパラダイスS(1着)以来となる蛯名正義騎手とのコンビで挑む。
チャレンジC2着、中山金杯3着と、オープン入り後の充実ぶりが目立っているのがデウスウルト(栗東・平田修厩舎、セン7歳)。前記ミトラと生産牧場(ノーザンファーム)が同じで、ともに7歳セン馬だ。前走の中山金杯は、1着ラブリーデイが続く京都記念を勝ち、2着ロゴタイプは中山記念で2着とハイレベルな一戦だった。当時と同じハンデ55キロなら重賞初制覇の可能性は十分にある。
前走の小倉大賞典で12着と大敗して評価が下がっているが、GII京都大賞典勝ちがあるヒットザターゲット(栗東・加藤敬二厩舎、牡7歳)も、実績を考えれば巻き返しがあって不思議はない。57.5キロのトップハンデとはいえ、昨秋の天皇賞で0秒2差5着に健闘した左回りの2000メートルなら見直すべきだろう。
昨秋の毎日王冠で2着と好走したサンレイレーザー(栗東・高橋義忠厩舎、牡6歳)は、左回りの実績が目立つ。久々だが坂路の動きもひと追いごとに上昇しており、56キロのハンデも悪くない。初めてコンビを組むダリオ・バルジュー騎手にとっては、昨年のマーティンボロに続き、連覇がかかる一戦だ。
ディサイファ(美浦・小島太厩舎、牡6歳)は前走のAJCCで5着。GI戦線では結果を出せなかったが、エプソムC勝ちの実績が示すようにGIIIなら好勝負になって当然だ。57キロのハンデは楽ではないが、乗り慣れた四位洋文騎手とのコンビで2度目の重賞Vを狙う。
アメジストSを勝ってオープン入りしたダノンジェラート(美浦・萩原清厩舎、牡6歳)は、ここまでたどり着くのが遅すぎたほど。素質の高さは全く引けを取らない。全成績【5・5・3・1】と抜群の安定感を誇り、唯一の着外はGI菊花賞の7着。横山典弘騎手も完全に手の内に入れており、55キロのハンデなら有力視される僚馬ミトラを逆転する可能性もあるだろう。
マイペースの逃げを打つとしぶといマイネルミラノ(美浦・相沢郁厩舎、牡5歳)=55キロ、昨春の新潟大賞典の優勝馬パッションダンス(栗東・友道康夫厩舎、牡7歳)=56キロ、ムラだが底力のあるアドマイヤフライト(栗東・橋田満厩舎、牡6歳)=56キロ、サンスポ賞フローラS優勝、秋華賞5着など2000メートルに実績のあるサングレアル(栗東・松田博資厩舎、牝4歳)=53キロ=なども注目される。
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