競馬ニュース > 記事
福島の日曜メインはサマー2000シリーズ(全5戦)初戦で、夏の名物ハンデ重賞の七夕賞(9日、GⅢ、芝2000メートル)。過去10年のうち6度も3連単の配当が10万円超と難解で、馬券的にも注目の一戦だ。
フェーングロッテン(栗東・宮本博厩舎、牡4歳)=58キロ=は、昨年のラジオNIKKEI賞でインを突いて重賞初挑戦Vを飾った。以降も距離が長かった菊花賞(15着)以外は全て馬券圏内を確保しており、堅実なレースぶりが光る。特に前走の鳴尾記念は2頭にマークされる厳しい展開の中、勝ったボッケリーニに抜け出されてからももうひと踏ん張りして2着を確保した内容は価値がある。福島適性は昨年に証明しており、あとは同型との兼ね合い次第だろう。ここもマイペースに持ち込んで重賞2勝目を飾りたい。
セイウンハーデス(栗東・橋口慎介厩舎、牡4歳)=57キロ=は前走の新潟大賞典でカラテの0秒1差の2着に惜敗。しかし、3着には8馬身差をつけており、相手が一枚上だったとしか言いようがない。昨年、日本ダービー(11着)、菊花賞(17着)に駒を進めた素質馬がいよいよ開花してきた印象で、初めての福島コースに対応できれば勝機はある。
エヒト(栗東・森秀行厩舎、牡6歳)は昨年のこのレースで重賞初制覇。大外枠から果敢に好位を取り、直線で早めに抜け出して押し切った。続く新潟記念(14着)は急仕上げで大敗を喫したものの、以降の2戦は3、2着と好走を続けた。昨年は54キロの軽ハンデだったのに対し、今年は58キロ。斤量増とサウジアラビア(レッドシーターフH7着)からの帰国初戦がポイントになりそうだが、前年覇者として格好をつけたい。
バトルボーン(美浦・林徹厩舎、牡4歳)は2戦目の未勝利戦から3勝クラスまで4連勝中と勢いが光る。唯一、敗れた新馬戦の相手は次に共同通信杯を勝ち、GⅠでも好走するダノンベルーガ。相手が強かっただけで、同馬も底を見せていない。今回が昇級戦&重賞初挑戦、初の福島コースと課題は多いが、素質の高さとハンデ56キロならいきなりやれても不思議はない。
テーオーソラネル(栗東・須貝尚介厩舎、牡4歳)=56キロ=も1勝クラス、2勝クラス、3勝クラスと3連勝中と波に乗っているのでマークしたい存在だ。
トップハンデは58・5キロのヒンドゥタイムズ(栗東・斉藤崇史厩舎、騸7歳)。今年の小倉大賞典で重賞初勝利。前走の鳴尾記念は7着に敗れたが、1着から0秒3差と着順ほどの差はなく、上がり最速を計時と内容は悪くなかった。7歳になっても衰えは感じさせない走りを続けており、ここも差し脚が生きる展開になれば侮れない。
他にもメトロポリタンSでオープン初勝利を挙げたグランオフィシエ(美浦・久保田貴士厩舎、牡5歳)=57キロ、2走前に同じ舞台のリステッド・福島民報杯を快勝しているカレンルシェブル(栗東・安田翔伍厩舎、牡5歳)=57キロ、ようやく素質が開花しつつあるククナ(美浦・栗田徹厩舎、牝5歳)=54キロ、マーメイドS3着ホウオウエミーズ(美浦・池上昌和厩舎、牝6歳)=54キロ=などにも注意が必要だ。