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《本紙の狙い》ブエナビスタを本命に推す。札幌記念(2着)を取りこぼしてから、秋華賞(2位入線→3着)はレッドディザイアに敗れ、エリザベス女王杯は大逃げ2頭に先着を許して3着。勝ち運から見放されているが、単に歯車が噛み合わなかっただけ。前走の鬼脚を見れば、体調面の不安などではないことがわかる。今年の有馬記念は天皇賞、ジャパンCの上位組が不在。このメンバー構成ならば、能力上位の存在と言ってよく、乗り替わり、初コースとも心配ないタイプだ。60年のスターロツチ以来となる3歳牝馬による優勝を成し遂げる。JCをパスして有馬記念一本に目標を定めたマツリダゴッホとドリームジャーニーが相手本線。
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メンバー中、ファン投票トップの(2)ブエナビスタはCWで軽めのキャンターを行って最終調整を終えた。松田博調教師は「トモのあたりに力がついてきて、ここまで順調やな」と納得のデキで送り出す。「枠はここでも問題ないやろ。追い切りでは前に馬を置かなくても行きすぎることがなくなったし、気性の成長が大きいからな」と、牡馬の一線級が相手でも臆する様子はまるでなかった。
一昨年の覇者(7)マツリダゴッホは、坂路1本→南ウッドでキャンター。一定のリズムを刻んで気持ち良さそうなフットワークがデキの良さを物語っている。「順調だね。昨年も良かったけど、一昨年に勝った時の雰囲気に近づいてきた。リーチの後ろぐらいについて行ければ…」と国枝調教師が口を開く。もう1頭の(4)マイネルキッツは坂路1本。「こちらも順調そのものだし、変わりなく来ている。天皇賞(春)も人気がなかった(12番人気)からいいんじゃないの」と師はともに好感触を得ている様子。
天皇賞・秋6着からの巻き返しを期す(9)ドリームジャーニーは坂路4ハロン67秒3、ラスト1ハロンは14秒9と若干、速めだった。クビを下げて闘志をグッと内に押し込め、それでいて素軽い脚さばき。追い切り後も至って順調だ。「我慢ができているし、いい雰囲気ですね」と吉村調教助手は笑顔。「前走は左回りでも脚は使ってくれました。去年より全体的に重厚感が出てきましたし、有馬記念は昨年(4着)経験していますから。少々、馬場がしぶっても対応はできるので、頑張ってほしいですね」と宝塚記念に次ぐグランプリ制覇に意欲を燃やす。
菊花賞馬(10)スリーロールスは角馬場で体をほぐしてからCWでキャンター。気合の乗った様子で気配は上々だった。永山調教厩務員は「追い切って気合が入ってきたね。菊花賞の時と変わらない雰囲気になっている」と笑顔。約2カ月のブランクが開いた点がどうかだが、「このレースを逆算してやってきたし、馬体は少し余裕があるけど、輸送でちょうどよくなると思う」と問題なさそうだった。
1番人気の鳴尾記念で4着だった(11)イコピコは坂路で4ハロン67秒8-48秒9-16秒0。内ラチ沿いをゆったりと駆け上がった。「とてもリラックスしていたし、いい感じです」と西園調教師。「ここまで思ったような調整ができました。枠もここならば大丈夫だし、環境の変化に戸惑うことがないので中山でも心配ありません」と頂上決戦へムードは高まっている。
ステイヤーズSを制して勢いに乗る(16)フォゲッタブルは、坂路4ハロン74秒8で軽く登った後、ポリトラックで5ハロン72秒0、ラスト1ハロン13秒7。時計は遅かったがのびのびとしたフットワークで、決戦を前に好仕上がりを伝えた。「抑えて行ったが、少し離したら12秒台が出てしまいそうな手応え。オン、オフの切り替えがしっかりできている」と騎乗した池江調教助手はニッコリ。市川厩務員は「元気はつらつですね。大外枠でも僕はいいと思う。雨が降るようなので、馬場の悪いところを避けて通れますからね」と前向きだった。
昨年のGP3着馬(6)エアシェイディはは角馬場→北Cコースで大きめのキャンターを1周半。全身をしっかり使って走るフォームが印象的。木曜追いの(15)ネヴァブションは厩舎周りの乗り運動を入念に行った。「シェイディは適度に気合が乗りながらも、いい走りでリラックスできている。手先だけじゃなく、体をうまく使って走れていた。ネヴァは追った後の雰囲気が良くなった」と伊藤正調教師はサングラス越しの目を細める。
先手必勝で悲願のGI制覇を狙う(8)リーチザクラウンは坂路で66秒3の軽めの調整。騎乗した鎌田調教助手は「雰囲気はいいし、気配としては文句なし」と絶好の状態をアピールした。問題となるのは展開面。鎌田助手は「まだ大人になりきれていないので、少しでもこすられるとスイッチが入ってしまう。エンジンはすさまじいものを持っているから、後はすんなり行けるかどうかだけ」と、スムーズなレースを期待していた。
6年連続の参戦となる(5)コスモバルクは、25日午前9時に中山競馬場に到着。午後2時半から1時間の引き運動を消化した。馬体重は520キロ。鹿島調教厩務員は「今回は最近になくテンションが高い。馬力がすごいし、これがいい方に出れば」と期待する。