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ウマニティ重賞攻略チームが、毎週末の重賞をあらゆる切り口で考察!今回は札幌記念・調教予想(最終版)をお届けします!
日曜日に行われる札幌記念の出走馬の追い切りについて、1頭ずつ考察していきます。予想の際にお役立てください。
※評価は上からA~D、F(判定不能)の5段階
①ソーヴァリアント【B】
函館芝併走(16日)。悪い馬場状態を問題とせず、深く鋭い踏み込みで進む姿は実にパワフル。この馬とすれば手前の切り替えもスムーズだった。稽古の良さが実戦につながらないケースが続いているだけに、過度の評価はしづらいものの、もっとやれても不思議ない攻め気配ではある。
②ウインマリリン【B】
札幌ダ単走(16日)。最終追い切りが本馬場だった昨年3着時と比べて、後肢の入りが浅く、そのぶん走りが小さく映る。とはいえ、慣れないダート調教でも、前向きさを失ってはいないし、促しに対する反応も悪くなかった。それなりに整えてきた印象を受ける。
③ウインマイティー【C】
札幌ダ単走(16日)。ダートが影響したのか、トビが低く完歩も小さく映る。ただ、転厩前の気分良く走らせることを重視した調整に対し、今は負荷をかける追い切りが主体。それを思うと、一概に悪い内容とも言い切れない。見映えが良くないため、評価は控えめにしておくが、当日の気配を再確認したい1頭ではある。
④シャフリヤール【B】
函館芝併走(16日)。カーブがきつめのうえに、モロい芝も影響してか、コーナーでスピードを緩める場面も。ただ、直線を向いてからの手前替えは至ってスムーズ。少し促されつつの進出ではあるものの、ステッキを入れられた際の鋭い反応、素早いギアチェンジは目を引くものがあった。及第点のデキと判断したい。
⑤ジャックドール【B】
函館芝単走(16日)。前肢が若干突っ張ったような感じの完歩も見られたが、緩い馬場を考慮すれば致し方ない面はある。それでも、気負うことなく折り合いをきちんとつけて走れていたし、鞍上の軽い促しに対する反応も良かった。順調と捉えてもいいのではないか。
⑥ダノンベルーガ【B】
函館芝併走(16日)。3頭併せの真ん中でも、気を散らすことなく走れていたのは良い傾向。軽い促しにも、きちんと対応していた。最後は外の僚馬に詰め寄られたが、これは抑えて無理をしなかったため。相手の動きも良かったので、深刻に捉えなくてもいいだろう。実戦に向けての下地は整ったように思える。
⑦ヤマニンサルバム【C】
札幌芝単走(17日)。サラッと流す程度の調整。四肢のさばきはスムーズ。体の使い方も悪くはない。ただ、鞍上の追い出しに力強く反応していた、前回の最終追い切りに比べると物足りなさを覚えてしまう。中間の攻め履歴も薄く、前回よりも相手関係が強化される定量G2では厳しいか。
⑧マテンロウレオ【B】
札幌芝併走(16日)。モタつく面が目についた1週前追い切りと比べて、体にキレが出てきたし、完歩も大きくなった。直線半ばを過ぎたあたりで手前を戻していたが、動き自体は好調時のものに近づいてきている。ゴール後も手を緩めず、しっかりと負荷をかけていた。この1本で仕上げは間に合いそうだ。
⑨アフリカンゴールド【C】
札幌ダ単走(16日)。頭高めの姿勢はいつものこと。それは気にしなくてもいい。ただ、ダート調教ということを加味しても、動きがズブく映るのは気がかり。バテているわけではないので、力を要する馬場自体は合いそうだが……。現状の走りを活かすには、他馬の決め手が削がれる馬場、加えて展開の恩恵も欲しい。
⑩トップナイフ【C】
札幌芝併走(16日)。軸ブレの少ないフォームは健在。しかしながら、パートナーであるマテンロウレオと比較して、後肢が甘く映るし、肩の可動域も狭め。そのぶん、全体的な動きの伸びやかさが見劣る印象は否めない。3歳馬ゆえに致し方ない面もあろうが、高評価するには躊躇してしまう。
⑪ラーグルフ【C】
函館W併走(16日)。脚さばきは力強いのだが、かなりテンションが高く、鞍上は抑えるのにひと苦労。そのため、首と四肢の連動性はひと息。この馬らしい推進力あふれる走りは、最後まで窺えなかった。手慣れたジョッキーが跨れば変わる可能性もあるが、この動きを見る限りでは評価を上げづらい。
⑫ヒシイグアス【B】
函館芝併走(16日)。発汗が多く、手前替えもひと息。ただ、この馬には珍しくないことだし、こんな様子でも重賞を勝ったことがある。過度な心配は要らないのかもしれない。促しに対する反応は悪くなく、ゴールを迎えても鞍上の手応えには余裕があった。まずまずの仕上がりではないか。
⑬プログノーシス【A】
函館芝併走(16日)。蹄底が浅い馬ゆえ、本質的に道悪は得意ではないはずだが、直線を向いてからの脚さばきは力強く、柔軟性も高い。しっかり追えば弾けそうな余韻を残しているのも好印象。もともと調教映えする馬ということを考慮しても、気配の良さは目を引くものがある。優に合格点の仕上がりだろう。
⑭イズジョーノキセキ【B】
札幌芝単走(16日)。鞍上が引っ張っていたこともあってか、少しバランスを崩すシーンも。だが、軽く促されるとフォームが変わって、体全体を使ったキレのある動きに。ゴールを過ぎたあとも、鞍上がなだめるのに苦労するほどの気合乗りだった。クイーンSを使って、着実に状態は上向いている。
⑮ユニコーンライオン【B】
函館W併走(16日)。体を持て余し気味の走りではあるが、それはいつも同じ。緩い内容ながらも、前後左右のバランスは良く、脚元の動きにも力感がある。大きな上積みまでは見込めないかもしれないが、稽古の雰囲気は決して悪くない。この馬なりに順調だろう。
【調教予想からの注目馬】
唯一のA判定、⑬プログノーシスが最上位評価となる。体幹しっかりの好フォーム、力強さと弾力性を兼ね備えたフットワークが印象深い。気合乗りも適度で、良いデキに仕上がっている様子。あとはジョッキーの手腕に託すだけだろう。
<注目馬>
⑬プログノーシス