競馬ニュース > 記事
秋競馬の開幕を告げる産経賞セントウルS(12日、GII、芝1200メートル)が、中京日曜のメインとして行われる。サマースプリントシリーズの最終戦であると同時に、スプリンターズS(10月3日、中山、GI、芝1200メートル)の重要なステップレース(1着馬に優先出走権)でもある注目度大の一戦だ。フルゲートちょうどの18頭が登録し、見応えのあるレースが期待される。
実績的にはレシステンシア(栗東・松下武士厩舎、牝4歳)が最上位だ。一昨年に阪神ジュベナイルフィリーズを制したほか、桜花賞、NHKマイルC、そして今年3月の高松宮記念でも2着とGI実績という点では抜けている。その高松宮記念は初めての1200メートル戦ながら勝ったダノンスマッシュとクビという僅差で距離適性を十二分に示した。当時は重馬場だったが、その前の阪急杯(1400メートル)で1分19秒2のレコードをマークして勝っており、良馬場のスピード争いは望むところ。1週前の栗東坂路での追い切りでは4ハロン51秒7-12秒0でいい動きを見せており、4カ月ぶりでも態勢は整っている。
調教で抜群の動きを見せているのがカレンモエ(栗東・安田隆行厩舎、牝5歳)だ。8月26日に栗東坂路で4ハロン51秒2-11秒5と申し分のない時計をマークしたかと思うと、2日にはそれを上回る4ハロン49秒7-11秒6と桁違いの数字。京阪杯、夕刊フジ賞オーシャンS、函館スプリントSと近3走は2着続きだが、いずれも僅差でちょっとした展開のあやで負けた印象がある。父ロードカナロア、母カレンチャン。最優秀短距離馬に輝いた厩舎ゆかりのGIスプリンターを両親に持つ良血馬で、いつ重賞に手が届いてもおかしくない。
ジャンダルム(栗東・池江泰寿厩舎、牡6歳)は北九州記念で7着と1番人気を裏切ったが、スタートで後手に回って後方からになったのが誤算。それでも4コーナーで圏外と思えるところから0秒4差まで詰め寄っており、五分の発馬を切れていれば、勝ち負けになっていただろう。中間は入念にゲート練習を行っており、こちらも母がスプリンターズS、高松宮記念と1200メートルGIを2勝したビリーヴという上質のスプリンター血統。巻き返しがあっても不思議はない。
クリノガウディー(栗東・藤沢則雄厩舎、牡5歳)も上位を狙える一頭だ。4着降着になったとはいえ、昨年の高松宮記念で1位入線している。その後もなかなか勝てずにいたが、もっか鞍馬S、安土城Sと連勝中。舞台はその2走と同じ中京。実力馬が勝つ味を覚えたとすれば、好メンバーのここでも全く引けを取らない。
昨年のNHKマイルC優勝馬ラウダシオン(栗東・斉藤崇史厩舎、牡4歳)はGIではここ2戦、高松宮記念、安田記念ともに14着に大敗しているが、マークは必要。
初の1200メートル戦だった前走のCBC賞で2着に好走したピクシーナイト(栗東・音無秀孝厩舎、牡3歳)、フィリーズレビュー優勝馬シゲルピンクルビー(栗東・渡辺薫彦厩舎、牝3歳)、京王杯2歳S、アーリントンCと重賞2勝のタイセイビジョン(栗東・西村真幸厩舎、牡4歳)なども上位を狙える。
★産経賞セントウルSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載