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中京では日曜メインに神戸新聞杯(27日、GII、芝2200メートル)が行われる。セントライト記念と同様に、1~3着馬には菊花賞(10月25日、京都、GI、芝3000メートル)の優先出走権が与えられる。
2400メートルに距離が延びた2007年以降、11年オルフェーヴル、12年ゴールドシップ、13年エピファネイア、16年サトノダイヤモンドが菊花賞でも勝利を収めているように、本番との関連はより深くなっている。昨年はこのレースで3着だったワールドプレミアが本番で最後の1冠を手に入れた。しかし、今年は阪神の芝2400メートルから中京の芝2200メートルへと舞台が変わっており、これまでのデータが当てはまらないため注意が必要だ。
無敗の2冠馬コントレイル(栗東・矢作芳人厩舎、牡)がいよいよ始動する。単勝オッズ1・4倍の圧倒的1番人気に推された前走の日本ダービーは圧巻の内容だった。レース前は2400メートルへの距離延長が不安視されたが、直線では楽々と抜け出して、2着サリオスとの着差を皐月賞よりも広げる圧勝だった。レース後はいつも通り鳥取県の大山ヒルズへ放牧に出され、しっかりとリフレッシュして帰厩。担当の金羅助手は「(春に比べて)体に幅が出て、精神的に落ち着きもあってカイバを食べるようになっています」と、その成長ぶりを評価している。16日の1週前追い切りでは福永騎手を背に栗東CWコースで6ハロン81秒2-12秒4をマーク。3頭併せでしっかりと最先着した。鞍上は「春よりもトモ(後肢)を使えるようになっていて、いい動きをしていた。何も問題がない」と手応えを感じており、無敗記録継続へ視界は良好だ。矢作調教師が常々「とにかく無事が何より」と言うように、まずは無事にレースができれば結果は自ずとついてくるだろう。ここも無事に勝って、父ディープインパクト以来、15年ぶりとなる無敗の3冠制覇に向けて弾みをつけたい。
日本ダービー3着のヴェルトライゼンデ(栗東・池江泰寿厩舎、牡)は熱発の影響でセントライト記念を回避し、このレースに臨む。皐月賞では8着に敗れたが、ホープフルSとスプリングSで2着に入るなど能力は世代上位。今回のメンバーの中では打倒コントレイルに最も近い存在だろう。最後の一冠はもちろんだが、まずは重賞タイトル奪取に期待したい。
ディープボンド(栗東・大久保龍志厩舎、牡)は日本ダービー5着からの逆転を狙う。皐月賞では10着に敗れながらも、次の京都新聞杯を制して臨んだダービーは8番人気ながら5着に健闘し、先々への期待が膨らむ一戦になった。1週前追い切りでは和田竜騎手を背にCWコース6ハロン82秒4-12秒1をマーク。一杯に追われ、迫力十分の走りを見せた。いつも通りに1週前にしっかりと負荷をかけられ、2つ目のタイトル奪取へ仕上がりは上々だ。
マイラプソディ(栗東・友道康夫厩舎、牡)はデビューから5戦続けてコンビを組んだ武豊騎手に手綱が戻る。無傷の3連勝で京都2歳Sを制し、クラシック戦線でも大いに期待された。しかし、次の共同通信杯で初めて敗れると、皐月賞13着、ダービーでも9着と物足りない成績に終わった。最後の一冠に向けて好レースが期待される。
ビターエンダー(美浦・相沢郁厩舎、牡)も日本ダービー(10着)からの巻き返しに燃える一頭だ。スタートしてすぐにつまずいたことが響き、思い通りのレースにならなかった。スムーズなレースができれば、上位争いに加わってくるだろう。
ラジオNIKKEI賞2、3着のパンサラッサ(栗東・矢作芳人厩舎、牡)とディープキング(栗東・藤原英昭厩舎、牡)や、京都新聞杯2、3着のマンオブスピリット(栗東・斉藤崇史厩舎、牡)とファルコニア(栗東・角居勝彦厩舎、牡)、まだキャリア2戦で底を見せていないグランデマーレ(栗東・藤岡健一厩舎、牡)などが上位をうかがう。
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