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京都では土曜(10月29日)メインにGIIスワンステークス(芝1400メートル)が組まれている。秋のマイル王決定戦となるマイルチャンピオンシップ(11月20日、京都、GI、芝1600メートル)の前哨戦で、勝ち馬には優先出走権が与えられるが、スプリント路線からの転戦組も入りまじって、7ハロン戦ならではの顔触れが集結。興味深い戦いが繰り広げられる。
安田記念で0秒2差の3着だったフィエロ(栗東・藤原英昭厩舎、牡7歳)は、京都の芝で【1・5・2・1】という堅実ぶり。一昨年3月の六甲S後、勝ち星から遠ざかっているように勝ちみに遅いタイプだが、その間にマイルCSの2年連続2着などGI、GIIでは2、3着が7度もある。大事に使われてきたぶん、7歳でも衰えは皆無。前哨戦で善戦マンの立場を卒業できれば、マイル王の座もグッと近付いてくるだろう。
その安田記念でフィエロとクビ差の4着だったのがサトノアラジン(栗東・池江泰寿厩舎、牡5歳)。やや脚を余し気味の内容だったことが悔やまれるが、改めてGIクラスの底力を示した形だ。先週の菊花賞(サトノダイヤモンド)で悲願のGI制覇を成し遂げた里見治オーナーの所有馬で、池江厩舎、ディープインパクト産駒という点も同じ。期待は高まるが、1週前の時点では仕上がり途上の印象もある。最終追い切りの動きが注目される。
昨年のこのレースを勝ったアルビアーノ(美浦・木村哲也厩舎、牝4歳)は、春にスプリント路線を歩んでGI高松宮記念で3着。今回は十分に夏休みをとっての臨戦となる。2週続けて6ハロンから追われ、23日には坂路でラスト1ハロン11秒7の時計を出すなど調整は順調。今週から短期免許で騎乗するアンドレアシュ・シュタルケ騎手(ドイツ)との新コンビで挑む。
春の京王杯スプリングCで最後方から猛然と追い込んで2着に食い込んだサンライズメジャー(栗東・浜田多実雄厩舎、牡7歳)は、久々を苦にしないタイプ。やや決め手に欠ける面は否めないが、先行しても追い込んでも競馬ができる自在性がある。京都コースも【4・3・0・4】の実績があり、新コンビの松山弘平騎手がどんなレースを見せるか楽しみだ。
スプリンターズSではまさかの15着に大敗したダンスディレクター(栗東・笹田和秀厩舎、牡6歳)だったが、着差はわずか0秒5。悲観するほどの大敗ではなかった。こちらは京都の芝で【5・3・0・0】とパーフェクト連対を誇るスペシャリスト。展開に左右される面はあるが、ツボにハマったときの決め手はここでも上位のものがある。
このほかにも、ひと息入れて立て直したエイシンブルズアイ(栗東・野中賢二厩舎、牡5歳)、スプリンターズSで見せ場を作って0秒2差7着に食い込んだサトノルパン(栗東・村山明厩舎、牡5歳)、北九州記念で重賞初制覇を飾って勢いに乗るバクシンテイオー(美浦・堀宣行厩舎、牡7歳)、再びオープン入りを果たしたブラヴィッシモ(栗東・須貝尚介厩舎、牡4歳)、7ハロンがベストのミッキーラブソング(栗東・橋口慎介厩舎、牡5歳)などは上位をうかがえる存在だ。
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(退会ユーザー)