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東京開催は最終週を迎え、日曜メーンにJRAシーズン最初のGI、フェブラリーS(21日、ダ1600メートル)が行われる。ダート路線は昨秋から新興勢力の台頭が目覚ましく、今回は世代交代がなるかどうかが大きな焦点となる。
従来の勢力の代表格は昨年のJRA賞最優秀ダートホースで、史上初のJRA平地GI3連覇がかかるコパノリッキー(栗東・村山明厩舎、牡6歳)。昨年はこのレースで史上初の連覇を達成した後、左前脚の骨折が判明したため休養。復帰初戦の日本テレビ盃は3着に終わったが、続くJBCクラシックを連覇してGI5勝目をマークした。
ところが、次のチャンピオンズCは先手を取りながらもクリノスターオー、ガンピット2頭からプレッシャーを受けた影響で7着に敗退。さらに東京大賞典でも逃げたが、ホッコータルマエにぴったりマークされるという厳しい展開になり、4着に敗れた。控える競馬もできるタイプとはいえ、気分良く走れるかどうかが大きなポイントになる。
川崎記念で歴代単独トップのGI10勝目をマークしたホッコータルマエ(栗東・西浦勝一厩舎、牡7歳)は2年連続遠征しているドバイワールドC(3月26日、UAEメイダン、GI、ダ2000メートル)に直行する可能性が高いが、出てきた場合、力が要る馬場の方がいいタイプだけに、東京の高速ダートへの対応がカギになる。
昨年3着のベストウォーリア(栗東・石坂正厩舎、牡6歳)は一昨年、昨年と同じ左回りダート1600メートルの交流GIマイルチャンピオンシップ南部杯を連覇し、昨年のフェブラリーSでは3着に好走。マイル以下では安定しているので、上位争いが望める。
対する新興勢力の代表格はノンコノユメ(美浦・加藤征弘厩舎、牡4歳)。昨年、ジャパンダートダービーでGI初制覇を飾った後、武蔵野Sも制覇。続くチャンピオンズCでは後方2番手からよく追い込んだが、中団から抜け出したサンビスタに1馬身1/2及ばず2着に惜敗した。
だが、条件は好転する。中京より90メートル長い東京の500メートルの直線は大きなプラス材料で、実際、東京ダート1600メートル戦では5戦4勝、3着1回と抜群の成績を残している。レース間隔は2カ月半あいたが、これも予定通りのローテーションだけに問題ないはずだ。
モーニン(栗東・石坂正厩舎、牡4歳)はデビュー4連勝後、重賞初挑戦となった武蔵野Sは3着に敗れたが、続く根岸Sを勝って素質の高さを改めて証明。一気にGI制覇を成し遂げても不思議はない器だ。
根岸Sと並ぶ前哨戦の東海Sで重賞初制覇を飾ったのがアスカノロマン(栗東・川村禎彦厩舎、牡5歳)。1800~2000メートル向きで東京も未経験と条件は厳しいが、勢いは侮れない。
昨年のチャンピオンズCでサンビスタが牝馬としてJRAのダートGIを初制覇。今回はホワイトフーガ(美浦・高木登厩舎、牝4歳)にも注目が必要だろう。そのサンビスタを昨秋のJBCレディスクラシックで5馬身差の2着に退けている。同レース以来2カ月半ぶりの出走となったTCK女王盃も完勝と、充実著しい。
昨年のマイルCS南部杯2着馬で、武蔵野Sでノンコノユメのハナ差2着と力を見せているタガノトネール(栗東・鮫島一歩厩舎、セン6歳)、2013年の覇者グレープブランデー(栗東・安田隆行厩舎、牡8歳)、みやこS1着、チャンピオンズC4着、東海S3着と安定しているロワジャルダン(美浦・戸田博文厩舎、牡5歳)、4連勝中のスーサンジョイ(栗東・岩元市三厩舎、牡4歳)などもマークしたい存在だ。
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