競馬ニュース > 記事
10日に藤田菜七子騎手がJRA初勝利を挙げたことでも注目を集めた春の福島開催も最終週を迎え、土曜メーンに福島牝馬ステークス(23日、GIII、芝1800メートル)が行われる。1着馬にヴィクトリアマイル(5月15日、東京、GI、芝1600メートル)の優先出走権が与えられるレースで、2009年に優勝したブラボーデイジーが続く本番で11番人気ながら2着と好走し、一昨年の覇者ケイアイエレガントも翌年のヴィクトリアマイルで12番人気の低評価を覆して2着と好走。3連単の重賞最高配当となる2070万5810円の大波乱を演出したのは記憶に新しい。
昨年の2~6着馬が今年も登録してきた。メイショウスザンナ(栗東・高橋義忠厩舎、7歳)は昨年のこのレースで3着に入り、3走後のクイーンSで重賞初制覇を飾った。その後は3戦連続で2桁着順だったが、前走の中山牝馬Sで15番人気ながら0秒1差の3着と好走。コーナー4回の芝1800メートルは得意で、1200メートルとはいえ福島でもV実績がある。
ミナレット(美浦・大和田成厩舎、6歳)は昨年、このレースで5着後にヴィクトリアマイルで最低18番人気ながら3着に逃げ粘った。近走は振るわないが、意外性があるタイプで、軽視はできない。
昨年6着のアルマディヴァン(美浦・高橋文雅厩舎、6歳)は、前走の中山牝馬Sで4着。1800メートル以上は未勝利だが、昨年は牡馬相手の中京記念でクビ差2着に入っているように力はある。うまく脚をためて決め手を生かせれば、好勝負に持ち込んでも不思議はない。
昨年2着のリラヴァティ(栗東・石坂正厩舎、5歳)、4着マイネグレヴィル(美浦・和田正道厩舎、5歳)は登録時点では除外対象。それぞれ繰り上がり順は5位、4位だが、出走できればチャンスはある。
勢いなら、シャルール(栗東・松永幹夫厩舎、4歳)が最右翼だろう。もともと高く評価されていた素質が開花し、500万下から3連勝でオープン入り。前走の初音Sで7戦ぶりにコンビを組んだ横山典弘騎手が引き続き騎乗するのも頼もしい。
前走の中山牝馬S5着ハピネスダンサー(栗東・高野友和厩舎、5歳)、同8着アースライズ(栗東・矢作芳人厩舎、4歳)、同12着リーサルウェポン(栗東・荒川義之厩舎、5歳)も重賞で好走実績があり、立ち回り次第で台頭する可能性がある。
同じく中山牝馬S組では、14着のキャットコイン(美浦・二ノ宮敬宇厩舎、4歳)は昨年のクイーンC優勝馬。近況は振わないが、二ノ宮厩舎は17日の皐月賞をディーマジェスティで制して勢いがあるので侮れない。
他では、芝1800メートルでは4戦してスイートピーSを含めて3勝のディープジュエリー(美浦・国枝栄厩舎、4歳)も不振続きだが、まだ見限れない存在だ。
★福島牝馬Sの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら