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1強ムードになっている昨年のダービー馬ディープスカイには、血統的にも強い後押しがある。父アグネスタキオンの産駒は早熟と見られた時期があったが、ダイワスカーレットが古馬になっていっそう強さを増し、成長力という点も問題なくなった。母系には04年優勝馬タップダンスシチーがおり、舞台適性も申し分ない。22日に他界した父タキオンにまた新たな勲章をプレゼントする可能性は十分だ。
天皇賞・春組では2着アルナスラインが上位だ。父アドマイヤベガは460キロ程度の中型馬だったのに対し、産駒はアルナスも含めて総じて大型。馬力があり、直線平坦の京都よりは急坂がある阪神の方がベターだろう。中距離以下での活躍が多く、前走からの舞台替わりは大歓迎だ。同産駒のアドマイヤフジは皐月賞馬アンライバルドと同牝系で質は高いが、さすがに7歳になってもうひと押しが利くまでの血脈ではない。
勝ったマイネルキッツの父チーフベアハートは、他にもマーブルチーフ(京都新聞杯)、コウエイノホシ(大井記念=ダ2600メートル)など中長距離型の産駒が目立ち、母の父サッカーボーイの産駒もスタミナ型が多い。1000メートルの距離短縮はどうか。
3着ドリームジャーニーは父ステイゴールド同様にカテゴリー不問の走りを見せているが、母オリエンタルアートがマイル前後を得意としていただけに距離短縮はプラスだ。
99年の勝ち馬グラスワンダーの産駒はJC馬スクリーンヒーロー、サクラメガワンダーの2頭がエントリー。ともに母の父サンデーサイレンス、祖母の父ノーザンテーストまで同じで、母系もともに優秀。ただ、スクリーンヒーローの母系はダイナアクトレス、アブソリュートなど広いコースの方がいいタイプが目立ち、スクリーンもこの影響を受けているムードがある。阪神内回りがポイントになる。
12度目のGI挑戦となるカンパニーは堅実さが売りだが、スプリンターだった母の影響も出ている戦績で、2000メートルを超える距離では不安を隠せない。(血統取材班)
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