現３歳世代の強さは、この秋に何度も実証されたとおり。皐月賞馬エフフォーリアが、ひとつ上の３冠馬コントレイル、ＧＩ５勝の５歳牝馬グランアレグリアを退けた天皇賞が、“世代交代”を象徴している。

　ここも３歳世代の勢いには逆らえない。となると、始動戦の毎日王冠を快勝したシュネルマイスターか。いや、金曜の枠順発表で３歳マイル王にも懸念材料が出てきた。阪神芝は７週連続のＡコース開催となり、馬場の内寄りはかなり消耗しているはず。アカイイトが大外ぶん回しで突き抜けた先週のエリザベス女王杯の結果からも、今の馬場状況で内枠（３）番は足かせになりかねない。

　狙うならダノンザキッドだ。馬場のいいところを通れることはもちろん、大跳びタイプなので、もまれずに加速しやすい外枠（１３）番はメリットが大きい。また昨年末のホープフルＳ覇者で、タフで時計がかかる芝コンディションにも実績があるのは頼もしい。

　春は弥生賞３着、皐月賞１５着。そのあとは骨折の不運も重なり悔しい思いをしたが、年明けの時点ではダービー最有力候補と言われた逸材だ。秋初戦の富士Ｓは４着に終わったが、長期休養明けに加え、初のマイルということを考えれば、決して悲観する内容ではなかった。５３０キロ前後の大型馬の叩き２戦目、距離も２度目なら大変身があっていい。

　「前走もすごく状態は良かったけど、使った上積みにも十分期待しています。調教などを見ていると１６００～１８００メートルがベストなのではないかと。血統的にも合っていると思います。２歳チャンピオンとして恥ずかしくないレースをしてほしい」

　ロードカナロアなど短距離の名馬を育てた安田隆調教師が、並々ならぬ期待を抱く大器。鞍上もブリーダーズＣフィリー＆メアターフをラヴズオンリーユーで制した“世界の川田”と心強い。人気的に妙味たっぷりの今回は絶好の狙いどきだ。

　究極の３連単は１着にダノン、２・３着にシュネルマイスターを固定して流す１２点で勝負する。（夕刊フジ）

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