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春シーズンのマイル王決定戦。1984年のG1格付け後しばらくは4歳以上(旧5歳以上)のみで争われていたが、1996年より3歳(旧4歳)の出走が認められるようになり、世代を問わずその時点における真のチャンピオンを決める一戦となった。第35回(1985年)はこのレースを含めマイルG1 3勝の実績を残したニホンピロウイナーが快勝。第40回(1990年)は稀代のアイドルホース・オグリキャップが、武豊を背に馬なりのレコードタイムで圧勝劇を演じた。第42~43回(1992~1993年)はヤマニンゼファーが、第58~59回(2008~2009年)はウオッカが、それぞれ連覇を達成。第61回(2011年)はリアルインパクトが3歳馬として初めて勝利を飾った。また、第45回(1995年)のハートレイク、第50回(2000年)のフェアリーキングプローン、第56回(2006年)のブリッシュラックと、3頭の外国調教馬が勝利を収めている。それ以外にも、タイキシャトル、ロードカナロア、モーリスなど歴史的名馬クラスの優勝多数。
▼1993年はヤマニンゼファーが連覇を達成した。
明治、大正、昭和の3時代にわたって競馬の発展に大きく貢献し、日本ダービーの創設にも尽力した安田伊左衛門氏の功績を称え、「安田賞」の名称で1951年に創設。1958年に安田氏がこの世を去ったあと、現在の「安田記念」に競走名が改められた。グレード制導入以前はハンデ戦だったこともありレースレベルは高くなかったが、1984年にG1となってからは状況が一変。歴史にその名を轟かすトップホースが多く参戦するようになった。以来、マイルチャンピオンシップが秋のマイル王決定戦、こちらが春のマイル王決定戦という位置付けで、芝1600mにおける最高峰レースの一角として存在感を誇示している。1993年という国内では早い時期から国際レースになったこと、2005年から2011年までは「アジアマイルチャレンジ」の対象レースに組み込まれていたこともあり、外国調教馬(特に香港勢)の参戦も多く見られる。また、2016年より「ブリーダーズカップチャレンジ」競走に指定。勝ち馬に対し、当該年のブリーダーズカップマイル(アメリカ)への優先出走権ならびに出走登録料の免除、輸送費の一部負担の特典が付与されるようになった。さらに2017年からは、1~3着馬にジャックルマロワ賞(フランス)の優先出走権が与えられるようになった。
1986年以降の優勝馬を掲載しています。
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記と統一しています。
回数 | 開催日 | 優勝馬 |
---|---|---|
第73回 |
2023年6月4日
東京
芝1600m
|
ソングライン
美
牝5 戸崎圭太
林徹
|
第72回 |
2022年6月5日
東京
芝1600m
|
ソングライン
美
牝4 池添謙一
林徹
|
第71回 |
2021年6月6日
東京
芝1600m
|
ダノンキングリー
美
牡5 川田将雅
萩原清
|
第70回 |
2020年6月7日
東京
芝1600m
|
グランアレグリア
美
牝4 池添謙一
藤沢和雄
|
第69回 |
2019年6月2日
東京
芝1600m
|
インディチャンプ
栗
牡4 福永祐一
音無秀孝
|
第68回 |
2018年6月3日
東京
芝1600m
|
モズアスコット
栗
牡4 C.ルメール
矢作芳人
|
第67回 |
2017年6月4日
東京
芝1600m
|
サトノアラジン
栗
牡6 川田将雅
池江泰寿
|
第66回 |
2016年6月5日
東京
芝1600m
|
ロゴタイプ
美
牡6 田辺裕信
田中剛
|
第65回 |
2015年6月7日
東京
芝1600m
|
モーリス
美
牡4 川田将雅
堀宣行
|
第64回 |
2014年6月8日
東京
芝1600m
|
ジャスタウェイ
栗
牡5 柴田善臣
須貝尚介
|
第63回 |
2013年6月2日
東京
芝1600m
|
ロードカナロア
栗
牡5 岩田康誠
安田隆行
|
第62回 |
2012年6月3日
東京
芝1600m
|
ストロングリターン
美
牡6 福永祐一
堀宣行
|
第61回 |
2011年6月5日
東京
芝1600m
|
リアルインパクト
美
牡3 戸崎圭太
堀宣行
|
第60回 |
2010年6月6日
東京
芝1600m
|
ショウワモダン
美
牡6 後藤浩輝
杉浦宏昭
|
第59回 |
2009年6月7日
東京
芝1600m
|
ウオッカ
栗
牝5 武豊
角居勝彦
|
第58回 |
2008年6月8日
東京
芝1600m
|
ウオッカ
栗
牝4 岩田康誠
角居勝彦
|
第57回 |
2007年6月3日
東京
芝1600m
|
ダイワメジャー
美
牡6 安藤勝己
上原博之
|
第56回 |
2006年6月4日
東京
芝1600m
|
ブリッシュラック
外
セ7 B.プレブル
クルーズ
|
第55回 |
2005年6月5日
東京
芝1600m
|
アサクサデンエン
美
牡6 藤田伸二
河野通文
|
第54回 |
2004年6月6日
東京
芝1600m
|
ツルマルボーイ
栗
牡6 安藤勝己
橋口弘次
|
第53回 |
2003年6月8日
東京
芝1600m
|
アグネスデジタル
栗
牡6 四位洋文
白井寿昭
|
第52回 |
2002年6月2日
東京
芝1600m
|
アドマイヤコジーン
栗
牡6 後藤浩輝
橋田満
|
第51回 |
2001年6月3日
東京
芝1600m
|
ブラックホーク
美
牡7 横山典弘
国枝栄
|
第50回 |
2000年6月4日
東京
芝1600m
|
フェアリーキングプローン
外
セ5 R.フラッド
アラン
|
第49回 |
1999年6月13日
東京
芝1600m
|
エアジハード
美
牡4 蛯名正義
伊藤正徳
|
第48回 |
1998年6月14日
東京
芝1600m
|
タイキシャトル
美
牡4 岡部幸雄
藤沢和雄
|
第47回 |
1997年6月8日
東京
芝1600m
|
タイキブリザード
美
牡6 岡部幸雄
藤沢和雄
|
第46回 |
1996年6月9日
東京
芝1600m
|
トロットサンダー
美
牡7 横山典弘
相川勝敏
|
第45回 |
1995年5月14日
東京
芝1600m
|
ハートレイク
外
牡4 武豊
ビン・ス
|
第44回 |
1994年5月15日
東京
芝1600m
|
ノースフライト
栗
牝4 角田晃一
加藤敬二
|
第43回 |
1993年5月16日
東京
芝1600m
|
ヤマニンゼファー
美
牡5 柴田善臣
栗田博憲
|
第42回 |
1992年5月17日
東京
芝1600m
|
ヤマニンゼファー
美
牡4 田中勝春
栗田博憲
|
第41回 |
1991年5月12日
東京
芝1600m
|
ダイイチルビー
栗
牝4 河内洋
伊藤雄二
|
第40回 |
1990年5月13日
東京
芝1600m
|
オグリキャップ
栗
牡5 武豊
瀬戸口勉
|
第39回 |
1989年5月14日
東京
芝1600m
|
バンブーメモリー
栗
牡4 岡部幸雄
武邦彦
|
第38回 |
1988年5月15日
東京
芝1600m
|
ニッポーテイオー
美
牡5 郷原洋行
久保田金
|
第37回 |
1987年5月17日
東京
芝1600m
|
フレッシュボイス
栗
牡4 柴田政人
境直行
|
第36回 |
1986年5月11日
東京
芝1600m
|
ギャロップダイナ
美
牡6 柴崎勇
矢野進
|
ハンデ重賞時代の第1~33回は5月下旬~7月上旬の開催だったが、G1となった第34回(1984年)からオークス前週の5月中旬に移動した。1996年の競走体系整備を受け、第46回から日本ダービー翌週の6月初旬に移設。以来、開催時期は変更されていない。
3歳以上馬が出走可能(第34~45回は4歳以上)。負担重量規定は、第1~33回がハンデキャップ、第34回以降は定量で、第34~45回は牡馬57kg、牝馬55kg(それぞれ南半球産4歳馬1kg減)、第46回以降は3歳54kg、4歳以上58kg(それぞれ牝馬は2kg減)。コースは東京芝1600m(第17回のみ中山芝1600mで代替開催)。外国産馬は1984年から、外国調教馬は1993年から、地方競馬所属馬は1995年からそれぞれ出走可能となった。JRA所属馬は同年のマイラーズカップならびに京王杯スプリングカップで1着になった馬に対し、地方競馬所属馬は前記2レースのほか、アーリントンカップ、ニュージーランドトロフィーで2着以内あるいは谷川岳ステークスで1着になった馬に対し、優先出走権が与えられる。
東京競馬場のパドック裏手には、安田記念の競走名の由来となった安田伊左衛門氏の像が建てられている。
1951年 | 「安田賞」の名称でレース創設。第1回を施行。舞台は東京芝1600m |
1958年 | 競走名を「安田記念」に改称 |
1967年 | 中山芝1600mで施行 |
1984年 | グレード制導入。G1に格付け。混合競走となり外国産馬の出走が可能に |
1993年 | 国際競走となり外国調教馬の出走が可能に |
1995年 | 指定交流競走となり地方競馬所属馬の出走が可能に |
1996年 | G1化後初めて3歳馬(旧4歳馬)に門戸が開放 |
2016年 | 「ブリーダーズカップチャレンジ」競走に指定 |
2020年 | COVID-19の流行により無観客競馬として開催 |