ヤマニンゼファー(競走馬)

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写真一覧
抹消  鹿毛 1988年5月27日生
調教師栗田博憲(美浦)
馬主土井 肇
生産者錦岡牧場
生産地新冠町
戦績20戦[8-5-2-5]
総賞金59,620万円
収得賞金13,310万円
英字表記Yamanin Zephyr
血統 ニホンピロウイナー
血統 ][ 産駒 ]
ステイールハート
ニホンピロエバート
ヤマニンポリシー
血統 ][ 産駒 ]
Blushing Groom
ヤマホウユウ
兄弟 ヤマニンサイクロンヤマニンミッション
市場価格
前走 1993/12/19 スプリンターズS G1
次走予定

ヤマニンゼファーの競走成績

[ 競走データ ] [ 繁殖データ ]
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成績 条件別 競馬場別 距離別 重量別 騎手別 タイム別
開催日

R 競走名 コース









指数

負担
重量
(kg)
騎手調教師



馬体重
(kg)




(秒)

3F
通過順 1(2)着馬
93/12/19 中山 10 スプリンタS G1 芝1200 1458--12** 牡5 57.0 柴田善臣栗田博憲 466
(+10)
1.08.3 0.434.8⑤④サクラバクシンオー
93/10/31 東京 10 天皇賞(秋) G1 芝2000 1748--51** 牡5 58.0 柴田善臣栗田博憲 456
(+2)
1.58.9 -0.036.4セキテイリュウオー
93/10/10 東京 10 毎日王冠 G2 芝1800 1345--26** 牡5 59.0 柴田善臣栗田博憲 454
(-6)
1.46.4 0.935.7④④④シンコウラブリイ
93/05/16 東京 10 安田記念 G1 芝1600 16714--21** 牡5 57.0 柴田善臣栗田博憲 460
(0)
1.33.5 -0.235.6イクノディクタス
93/04/24 東京 11 京王杯SC G2 芝1400 1267--21** 牡5 59.0 柴田善臣栗田博憲 460
(-4)
1.21.0 -0.234.3シンコウラブリイ
93/03/14 中山 11 中山記念 G2 芝1800 14711--24** 牡5 58.0 田原成貴栗田博憲 464
(+2)
1.47.3 0.335.3ムービースター
93/02/28 阪神 11 マイラーズC G2 芝1600 1279--22** 牡5 58.0 田原成貴栗田博憲 462
(+2)
1.37.0 0.6--⑤⑤⑤ニシノフラワー
92/12/20 中山 10 スプリンター G1 芝1200 1612--42** 牡4 57.0 田中勝春栗田博憲 460
(+10)
1.07.8 0.134.6⑤④ニシノフラワー
92/11/22 京都 10 マイルチャン G1 芝1600 1859--35** 牡4 57.0 田中勝春栗田博憲 450
(+4)
1.34.0 0.7--ダイタクヘリオス
92/09/13 阪神 11 セントウルス G3 芝1400 14711--22** 牡4 58.0 田中勝春栗田博憲 446
(-8)
1.23.2 0.4--⑧⑤マイスーパーマン
92/05/17 東京 10 安田記念 G1 芝1600 18818--111** 牡4 57.0 田中勝春栗田博憲 454
(+2)
1.33.8 -0.136.5カミノクレッセ
92/04/25 東京 11 京王杯スプリ G2 芝1400 1368--83** 牡4 56.0 田中勝春栗田博憲 452
(-10)
1.21.7 0.135.2⑤⑤ダイナマイトダディ
92/02/02 京都 10 羅生門ステー 1500万下 ダ1200 13812--21** 牡4 56.0 田原成貴栗田博憲 462
(-8)
1.10.8 -0.1--メイショウホムラ
92/01/06 中山 11 サンライズス 1500万下 ダ1200 1647--12** 牡4 56.0 蛯沢誠治栗田博憲 470
(+6)
1.10.9 0.137.0⑥⑤シンボリガルーダ
91/12/15 中山 10 スプリンター G1 芝1200 16611--107** 牡3 55.0 蛯沢誠治栗田博憲 464
(+2)
1.08.6 1.035.8⑥⑦ダイイチルビー
91/12/01 中山 12 3歳以上900万下 ダ1200 1244--21** 牡3 55.0 蛯沢誠治栗田博憲 462
(-4)
1.11.8 -0.037.5⑥⑥オンワードウッド
91/10/26 東京 12 3歳以上900万下 ダ1200 1244--37** 牡3 55.0 横山典弘栗田博憲 466
(+12)
1.12.0 1.137.5④⑦キョウエイブランド
91/04/13 中山 11 クリスタルカ G3 芝1200 1422--43** 牡3 55.0 横山典弘栗田博憲 454
(-12)
1.09.0 0.435.4⑧⑤カリスタグローリ
91/03/30 中山 7 3歳500万下 ダ1200 1179--21** 牡3 53△ 横田雅博栗田博憲 466
(+2)
1.12.0 -0.037.0⑤⑤メイセイハート
91/03/09 中山 7 3歳新馬 ダ1200 16713--121** 牡3 53△ 横田雅博栗田博憲 464
(--)
1.11.9 -0.336.8⑫⑨ネヴァーソング

ヤマニンゼファーの関連ニュース

★デビュー以来初の芝1600メートル戦出走 大阪杯の覇者ジャックドール

ジャックドール(牡5歳、栗東・藤岡健一厩舎)は、デビューから一貫して芝2000メートル戦に出走を続けており、前走の大阪杯ではGI初制覇を遂げた。今回、ジャックドールは通算15戦目にして初の芝1600メートル戦出走となるが、GI連勝を遂げることができるだろうか。なお、安田記念で芝1600メートル戦初出走馬が勝てば、1992年ヤマニンゼファー以来31年ぶりで、グレード制が導入された84年以降2頭目となる。

ジャックドールに騎乗予定の武豊騎手には、ウオッカとのコンビで制した2009年以来14年ぶりの安田記念制覇がかかる。武騎手はグレード制が導入された84年以降で最多タイの3勝を挙げているが、単独トップとなる同レース4勝目を挙げることができるだろうか(※ソダシ(牝5歳、栗東・須貝尚介厩舎)に騎乗予定の川田将雅騎手にも同じ記録がかかる」)。

★今年はヴィクトリアマイルを制して参戦 連覇がかかるソングライン

ソングライン(牝5歳、美浦・林徹厩舎)には、安田記念連覇がかかる。ソングラインは昨年、ヴィクトリアマイル5着から巻き返して安田記念を制したが、今年はヴィクトリアマイルを制して安田記念への参戦を予定している。グレード制が導入された1984年以降、安田記念連覇はヤマニンゼファー(92、93年)、ウオッカ(2008、09年)の2頭が成し遂げたが、ソングラインは今年も安田記念を制すことができるだろうか。

ソングラインは昨年の安田記念では池添謙一騎手が騎乗したが、今年は戸崎圭太騎手が騎乗を予定している。戸崎騎手は地方・大井競馬に所属していた2011年にリアルインパクトとのコンビで安田記念を制し、JRA・GI初勝利を挙げたが、12年ぶりに制すことができるだろうか。ちなみに、グレード制が導入された84年以降に安田記念を連覇したヤマニンゼファーウオッカはいずれも前年と異なる騎手で連覇を遂げている。なお、池添騎手は今年メイケイエール(牝5歳、栗東・武英智厩舎)に騎乗を予定している。

★登録馬中、唯一のJRA・GI3勝馬 4年連続JRA・GI制覇を目指すソダシ

ソダシ(牝5歳、栗東・須貝尚介厩舎)は、2020年に阪神JF、21年に桜花賞、22年にヴィクトリアマイルを制しており、今年の安田記念登録馬で唯一のJRA・GI3勝馬だ。ソダシは今年初戦となったヴィクトリアマイルでは2着に入っており、今回はテン乗りとなる川田将雅騎手とのコンビで参戦する予定だが、グレード制が導入された1984年以降で7頭目の、4年連続JRA・GI制覇を遂げることができるだろうか。なお、父クロフネ、母ブチコという血統のソダシが勝てば、種牡馬クロフネの産駒は歴代最長タイの19年連続JRA重賞制覇となる。

★前走のマイラーズCで約1年半ぶりのV 3年連続参戦となるシュネルマイスター

前走のマイラーズCで約1年半ぶりの勝利を挙げたシュネルマイスター(牡5歳、美浦・手塚貴久厩舎)は、3年連続の安田記念参戦となる。シュネルマイスターは2021年が3着、昨年は2着に入ったが、三度目の正直で初勝利を挙げることができるだろうか。なお、過去の勝ち馬では、タイキブリザードが1995年3着、96年2着、97年1着と3年連続参戦で着順をひとつずつ上げて勝利を挙げている。

シュネルマイスターに騎乗予定のクリストフ・ルメール騎手には、モズアスコットとのコンビで制した18年以来5年ぶり2回目の制覇がかかる。ルメール騎手は20年から3年連続で安田記念2着となっているが、今年こそ勝利を挙げることができるだろうか。

★今年初戦のドバイターフは5着 昨年のマイルCSを制したセリフォス

セリフォス(牡4歳、栗東・中内田充正厩舎)は、4着だった昨年に続く2年連続の安田記念参戦となる。セリフォスはデビューから芝1600メートル戦に出走を続け、昨年のマイルCSでGI初勝利を挙げた。セリフォスは今年初戦のドバイターフ(芝1800メートル)で、デビュー以来初めて芝1600メートル戦以外のレースに出走して5着となったが、芝1600メートル戦の安田記念で巻き返すことができるだろうか。なお、同馬にはダミアン・レーン騎手が騎乗を予定している。

セリフォスを管理する中内田充正調教師は5月28日現在、今年のJRA競走で25勝を挙げ、JRA調教師リーディングのトップに立っている。中内田調教師はリバティアイランド桜花賞オークスを制したが、今年3度目のJRA・GI制覇を遂げることができるだろうか。なお、グレード制が導入された1984年以降、調教師の上半期のJRA・GI最多勝は2004年松田国英元調教師など4人が記録した3勝で、中内田師が安田記念を勝てばこの記録に並ぶ。

★歴戦の古馬に挑む3歳馬2頭 シャンパンカラーとドルチェモア

NHKマイルCを制したシャンパンカラー(牡3歳、美浦・田中剛厩舎)、昨年のJRA賞最優秀2歳牡馬ドルチェモア(牡3歳、栗東・須貝尚介厩舎)が、安田記念で古馬との初対戦に挑む。グレード制が導入された1984年以降、9頭の3歳馬が安田記念に出走したが、古馬を破って勝利を挙げたのは2011年のリアルインパクトだけとなっている。シャンパンカラー内田博幸騎手、ドルチェモア坂井瑠星騎手とのコンビで出走を予定しているが、歴戦の古馬を破ることができるだろうか。なお、安田記念当日が昨年の10月29日のデビュー戦から数えて219日目となるシャンパンカラーが勝てば、96年の高松宮杯をデビュー204日目で勝ったフラワーパーク、97年のマイルCSをデビュー212日目で勝ったタイキシャトルに次ぐ、3番目に短い日数でのJRA古馬GⅠ制覇となる(※グレード制が導入された1984年以降)。

★昨年1番人気で8着のイルーシヴパンサー 1年ぶりの芝1600メートル戦出走となるGI馬2頭にも注目

イルーシヴパンサー(牡5歳、美浦・久保田貴士厩舎)は、昨年の安田記念で1番人気に支持されたものの8着に敗れた。その後は関屋記念11着、京都金杯1着、中山記念8着という成績だが、2年連続の参戦で前年の雪辱を果たすことができるだろうか。なお、イルーシヴパンサーには岩田望来騎手が騎乗を予定している。

また、昨年の高松宮記念勝ち馬ナランフレグ(牡7歳、美浦・宗像義忠厩舎)、21、22年にフェブラリーSを連覇したカフェファラオ(牡6歳、美浦・堀宣行厩舎)は、どちらも昨年の安田記念以来、1年ぶり2回目の芝1600メートル戦出走となる。昨年はナランフレグが9着、カフェファラオが17着に敗れたが、今年は好走することができるだろうか。なお、ナランフレグ高松宮記念4着以来、カフェファラオはドバイワールドC12着以来の出走で、ナランフレグには丸田恭介騎手、カフェファラオには浜中俊騎手が騎乗を予定している。

★GI初制覇目指すマイラーズC2、3着馬 ガイアフォースとソウルラッシュ

ガイアフォース(牡4歳、栗東・杉山晴紀厩舎)は、昨年秋にはセントライト記念を制して菊花賞では1番人気に支持されるなど(8着)、デビューから芝1800メートル以上の距離に出走を続けてきたが、初の芝1600メートル戦出走となった前走のマイラーズCで2着と好走し、安田記念に駒を進めてきた。グレード制が導入された1984年以降、マイラーズC2着馬は93年ヤマニンゼファー、2018年モズアスコットの2頭が同年の安田記念を制しているが、ガイアフォースは2度目の芝1600メートル戦出走でビッグタイトルを獲得できるか。なお、鞍上にはJRA・GI初制覇がかかる西村淳也騎手が予定されている。

また、マイラーズC3着のソウルラッシュ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)は、初の芝1600メートル戦出走となった21年12月以降はマイル戦に出走を続けており、芝1600メートル戦で通算8戦4勝、2着1回、3着1回という成績を残している。ソウルラッシュは昨年の安田記念では13着、マイルCSでは4着に敗れたが、3度目のGI挑戦で勝利を挙げることができるだろうか。鞍上には松山弘平騎手が予定されている。

【安田記念 われかく戦う】芝1600メートル初挑戦ジャックドール・藤岡調教師「マイルは合う」 2023年5月30日(火) 07:39

春の最強マイラーを決める安田記念が6月4日、東京競馬場で行われる。GⅠ馬10頭の豪華メンバーがそろう中、大阪杯を逃げ切ったジャックドール(牡5歳)を管理する藤岡健一調教師(62)=栗東=を直撃。芝1600メートルを初出走で勝てば、1992年ヤマニンゼファー以来31年ぶりの快挙。武豊騎手とのコンビでGⅠ初制覇を飾った前走を振り返りつつ、マイル王へ向けて手応えを語った。(聞き手・山口大輝)



--前走の大阪杯でGⅠ初制覇

「スタートも良かったし、うまくいきました。武豊騎手の素晴らしい時計感覚もあり、前半のラップを見て、これはいけるなと。ずっとGⅠを勝てる馬だと思ってたので、うれしかったです」

--ハナ差の勝利。鞍上の手腕も大きかった

「ペース判断がピカイチで、もちろん経験も豊富。レース分析なども素晴らしい。(初コンビの)香港カップ(7着)は体調が良くなかったけど、ジャックドールとは手が合っていると思っていました」

--今回は初の芝1600メートル戦になる

「体形的なものもそうだし、血統的な面も含め、もともとマイルは合うだろうと。スピード能力も高い。大阪杯の直後に、安田記念というのはありました」

--武豊騎手の意見は

安田記念に向かうという発表をする前に、ユタカに伝えようとしたら、向こうから『安田記念どうですか』と言ってきました。気持ちは一緒でしたね」

--デビューから14戦連続で芝2000メートル戦を使ってきた

「これだけの馬なので、クラシックに乗せたかったですし、(5連勝するなど)結果も出ましたからね。当然GⅠも、と。タイトルを取って、(使いたかった)マイルに向かえることは意義があります」

--17日は栗東坂路で4ハロン50秒2の自己ベスト

「短距離仕様に仕上げたいですし、速い時計を出して、テンションを意識的に上げていく面もありますね。短距離に対応できるスピードがないと、坂路であの時計は出ません。そういう意味でも距離は合うはずです」

――休み明けを使って、上積みも大きそう

「馬体重の変化はないですが、筋肉量も増えている。めちゃくちゃ理想的。順調です。思っている以上の動きを見せてくれていますし、さらに状態は上がっている気がします」

--東京コースへの適性は

「合うと思います。一番強かったのは(昨年の)金鯱賞。実績通り、左回りはいいですよ。2000メートルを勝つぐらいの力がないと、東京のマイルは厳しいでしょう。ましてGⅠですからね」

--マイルでも結果が出れば、種牡馬入りのアピールにもなる

「そうですね。この馬にとって大事なレースになります。100%の状態でいけるよう、やってきました。ぜひとも、勝って先につなげていきたい。それだけの馬だと思っていますし、それだけの自信もあります」

--今後のプランは

天皇賞・秋で昨年(4着)のリベンジをしたい。そこが秋の大目標。どう向かうかは、ここの結果次第になると思います」



■藤岡 健一(ふじおか・けんいち) 1961(昭和36)年1月1日生まれ、62歳。滋賀県出身。79年に栗東・宇田明彦厩舎で厩務員、同11月に調教助手。伊藤雄二厩舎、南井克巳厩舎を経て、01年に調教師免許を取得し02年に開業。29日現在、JRA通算565勝で重賞は16勝。GIは16年の高松宮記念ビッグアーサー)、桜花賞ジュエラー)など3勝。佑介、康太の2人の息子はJRA騎手。

★芝1600メートル初出走でVならヤマニンゼファー以来31年ぶり

グレード制を導入した1984年以降、芝1600メートル未勝利馬の安田記念制覇は過去に7頭。そのうち、芝1600メートル初出走で勝利したのは1992年ヤマニンゼファーのみで、ジャックドールが勝てば31年ぶり2頭目。また、登録したGⅠ馬(JRA+海外)10頭がすべて参戦すれば、2020年に並ぶ安田記念でのGⅠ馬最多出走となる。




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【中央重賞懐古的回顧】1993年中山記念 ムービースターにみる「ノーザンテースト産駒は3度変わる」神話 2023年2月20日(月) 15:00


週末に行われる中央重賞の過去の優勝馬をピックアップして回顧し、競馬の長い歴史の狭間できらめいた馬を紹介する「中央重賞懐古的回顧」。第61回は1993年の中山記念優勝馬ムービースターを取り上げる。


現代に続く社台グループを大きくした存在と言っても過言ではないであろう名種牡馬ノーザンテースト。「ノーザンテースト産駒は3度変わる」と称され、子供たちが類まれなる成長力を誇ったことはよく知られている。

そのノーザンテーストを父に持つ繁殖牝馬と非常に相性が良かったのが、ディクタスである。ディクタス×ノーザンテースト牝馬という配合から「弾丸シュート」サッカーボーイや「鉄の女」イクノディクタスが出たことは有名だが、こと“ノーザンテーストらしさ”という点ではムービースターが最も“らしい”馬だったんじゃないかと個人的に思っている。

夏競馬に特に強く、弾けるような瞬発力に溢れ、且つ成長力に富む。これらの長所を兼ね揃えたのが1986年生まれのムービースターであった。早いうちに重賞で馬券に絡むも、古馬になって頭打ちとなり一時は障害入りを見据えたが、成長してキレ味を身に付けて5歳夏に重賞連勝。その後安田記念3着、秋の天皇賞2着と一流どころに交じって好勝負を演じ、やがて7歳にして中山記念を制し、苦手だった急坂をとうとう克服した。ノーザンテースト御大の直仔でもこれだけの成長力を示した馬は少ないだろう。そう言えば準優勝の秋天は母の父ノーザンテーストの馬同士で決まったレースだった。

1993年の中山記念安田記念勝ちのヤマニンゼファー。金杯・西、日経新春杯と重賞連勝中のエルカーサリバー。屈腱炎から再起を目指す桜の女王シスタートウショウ田中勝春騎手と二人三脚で頂を目指すセキテイリュウオー。そして同年夏から秋にかけて花を咲かせることになる、孤高の大逃げ野郎ツインターボ…いかにも1990年代前半然とした個性的なメンバーが轡を並べた中にムービースターはいた。G1戦線で善戦を続けた彼はすでに7歳。ツーワエースと並びメンバー中最高齢だ。

レースは大方の予想通りツインターボの逃げで幕を開けた。同馬は柴田善臣騎手を背に未完成な逃げを打つ。ヤマニンゼファーはそれを番手で追いかけて、シスタートウショウはその外。そして1番人気のエルカーサリバーや、前走から手が戻った岸滋彦騎手が駆る5番人気ムービースターは後方で構えた。ペースは弛まず、前半1000mが58秒7と展開は流れた。4角でもツインターボと馬群は大分差があり、あわや逃げ切りかと思われたが、直線外からシスタートウショウが捕まえに行って一旦先頭。「桜花賞馬復活」という文言が脳裏によぎった瞬間、大外からムービースターが豪快に差し切った。

勝ち時計は1分47秒0のコースレコード。確かに展開は向いたし、同年春の中山の芝はオーバーシード初年度で弥生賞(ウイニングチケットが2分0秒1のレースレコードをマーク)などで非常に速い時計が出ていたのだが、7歳の高齢馬がレコードを叩き出したのは当時としては衝撃的な出来事であった。極めて非凡な瞬発力と成長力。これらの“ディクタス×ノーザンテースト配合らしさ”を体現した馬こそが、このムービースターに他ならなかった。

ムービースター
牡 栗毛 1986年生
父ディクタス 母ダイナビーム 母父ノーザンテースト
競走成績:中央50戦9勝
主な勝ち鞍:中山記念 中京記念 金鯱賞 北九州記念


(文:古橋うなぎ)

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【安田記念】春の電撃王ナランフレグ 初の芝1600メートルで再び波乱を巻き起こす! 2022年6月1日(水) 05:00

春の古馬マイル王を決める安田記念に、3月の高松宮記念でGⅠ初制覇を果たしたナランフレグ(美浦・宗像義忠厩舎、牡6歳)が参戦。スプリントとマイルの〝2階級制覇〟に挑む。芝1600メートルは経験すらなく適性は未知数だが、主戦の丸田恭介騎手(36)=美浦・フリー=は手応え十分。前走を8番人気で勝利し、波乱が続く春GⅠの火付け役となった人馬が、再び大仕事をしそうな雰囲気だ。

 ◇

遅咲きのスプリント王者が虎視眈々(たんたん)と〝2階級制覇〟を狙っている。

高松宮記念を制したナランフレグ安田記念で芝1600メートルに初出走。キャリア29戦中28戦が1400メートル以下で、ダ1600メートルに出走した2歳時のカトレア賞は6着に終わった。まさに未知の領域への挑戦。それでも、鞍上の丸田騎手は期待感に満ちあふれている。

「カトレア賞のときは最後に止まってしまいましたが、今は充実していますから。チャレンジする価値は大いにあると思いますよ。当然、相手も強いですが、どれくらいのパフォーマンスを出せるか楽しみです」

デビューから21戦にまたがり、じっくりと競馬を教え込んできた。その成果が昨年10月以降の安定した成績で、集大成となったのが高松宮記念だ。②番枠から後方で末脚を温存して直線では迷わず内へ。ライバルと接触してもひるむことなくグイッと末脚を伸ばし、0秒1差に5頭がひしめく大接戦を制した。「以前は内を突く競馬ができなかったのですが、馬が自信をつけたんでしょうね。前走は一番大事な場面でグッと入っていけた。頼もしかったです」と目を細める。

その信頼はマイル戦でも揺らがない。「中山と違って東京のマイルはめりはりがつく。前半にリズムを守ってしまいを伸ばす競馬を続けてきたことを考えれば、すごくやりやすいと思います。左回りもいいですからね」と鞍上は舞台設定を歓迎する。もともと全6勝中5勝が左回りのサウスポー。直線が長く、自慢の末脚を生かせる東京は、マイルを試すうえで絶好のステージだろう。

加えて、精神的な成長も見逃せない。「やんちゃな馬だけど、以前よりもだいぶ落ち着きが出てきています」と宗像調教師。リラックスして臨めれば2ハロン延長もこなせるはずだ。さらに、週末の空模様はぐずつき気味の予報で、前走と同様の渋った馬場になればチャンスはさらに広がる。

全休明けの31日朝は冷たい雨が降りしきる中、美浦坂路をゆったりと2本駆け上がり、1日の最終追い切りに備えた。

「硬さも出ずに、ずっといい感じで乗り込めています。完成の域に近づいてきた感じですね。GⅠでまた緊張すると思うんですが、今度はその感覚も楽しめるかな」

デビュー16年目にしてGⅠジョッキーの仲間入りを果たした丸田騎手は、少年のようないたずらっぽい笑みを浮かべた。固い絆で結ばれた人馬なら、マイルの壁も乗り越えられる。(漆山貴禎)

 ◇ 

グレード制が導入された1984年以降、芝1600メートル戦未勝利で安田記念を勝った日本馬は6頭。そのうち、1984年ハッピープログレス、92年ヤマニンゼファー、2011年リアルインパクト、13年ロードカナロアの4頭は勝ち鞍が全て1600メートル未満だった。ナランフレグ同様に芝1600メートルの経験すらなかった馬はヤマニンゼファーのみで、勝てば30年ぶり2頭目の記録となる。

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【安田記念】GI6勝目か?3歳馬Vか?多数の実績馬が集結した春のマイル王決定戦の注目点はこれだ! 2021年6月1日(火) 18:10

★昨年はアーモンドアイを破って優勝! JRA・GI6勝目を狙うグランアレグリア



 今年の安田記念には15頭が登録しているが、GI馬はJRA・GI5勝を挙げているグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)、JRA・GI2勝のインディチャンプ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)など6頭を数える。安田記念では2012年以降、毎年GI馬(JRA+海外)が5頭以上出走しており、ハイレベルな戦いが繰り広げられているが、今年“春のマイル王”に輝くのはどの馬だろうか。



 なお、グランアレグリアは前走のヴィクトリアマイルを勝ち、“古馬の芝マイルGI”3競走の完全制覇を決めた。同馬はGI馬10頭が顔をそろえた昨年の安田記念で、2着のアーモンドアイに2馬身半差をつけて勝利を飾ったが、今年も安田記念を制すことができるかどうか。Vなら、JRA・GI6勝はグレード制を導入した1984年以降で11頭目、“古馬の芝マイルGI”4勝はグレード制を導入した1984年以降で初の快挙となる。



安田記念連覇を狙うグランアレグリア 藤沢和雄調教師は自身23年ぶりの連覇に挑戦



 グランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)は、前走のヴィクトリアマイルを制し、牝馬では11頭目のJRA重賞7勝馬となった。このうち芝1600メートルのJRA重賞では歴代最多タイの5勝を挙げている。グランアレグリアには、グレード制を導入した1984年以降でヤマニンゼファー(1992・93年)、ウオッカ(2008・09年)に続く3頭目の安田記念連覇がかかるが、果たしてまたひとつGIタイトルを積み重ねることができるか。



 グランアレグリアを管理する藤沢和雄調教師には、1997年(タイキブリザード)・1998年(タイキシャトル)以来、自身23年ぶりの安田記念連覇がかかる。同調教師はグレード制を導入した1984年以降の安田記念で最多タイの3勝を挙げているが、今年も安田記念を制すことができるか。



インディチャンプグランアレグリアと3度目の対戦で安田記念隔年Vを目指す



 インディチャンプ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)は、2019年に安田記念マイルCSの“春秋マイルGI”制覇を遂げたが、連覇を狙った昨年の安田記念は3着、マイルCSは2着で、いずれもグランアレグリアに及ばず勝利を逃した。インディチャンプは初の芝1200メートル戦出走となった前走の高松宮記念では3着に入っており、今回は約2カ月ぶりの出走となるが、3度目の対戦でグランアレグリアに一矢報いることができるかどうか。なお、インディチャンプには引き続き福永祐一騎手が騎乗予定。



NHKマイルCを制したシュネルマイスターがデビュー5戦目で“古馬GI”制覇なるか



 “3歳マイル王”のシュネルマイスター(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)が、歴戦の古馬に挑む。同馬は、昨年9月5日のデビュー以来、4戦3勝、2着1回の成績をマーク。芝1600メートル戦では2戦2勝で、NHKマイルCでは2着ソングラインとのハナ差の接戦をモノにし、GI初制覇を遂げている。シュネルマイスターは、安田記念当日がデビュー275日目で通算5戦目となるが、古馬の厚い壁を破りGI連勝を決めることができるかどうか。Vなら、3歳馬の勝利は、2011年リアルインパクト以来10年ぶり2頭目、デビュー5戦目での“古馬GI”制覇はグレード制を導入した1984年以降で初めてのこととなる。なお、今年の安田記念には3歳から7歳まで5世代の馬が登録しているが、過去10年の年齢別勝利数を見ると4歳馬がトップの4勝を挙げており、2018年から3連勝中となっている。



★(有)サンデーレーシングが連覇を狙う (有)シルクレーシングは3頭のGI馬を登録



 馬主(有)サンデーレーシングは、安田記念に連覇を狙うグランアレグリア(牝5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)、NHKマイルCを制したシュネルマイスター(牡3歳、美浦・手塚貴久厩舎)、今年重賞2勝を挙げているケイデンスコール(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)の3頭を登録している。同馬主にはグレード制を導入した1984年以降で4例目の安田記念連覇がかかるが、今年も勝利を挙げることができるかどうか。なお、(有)サンデーレーシングは6月1日現在、今年のJRA重賞で6勝を挙げており、馬主別の重賞勝利数でトップとなっている。



 また、(有)シルクレーシングはインディチャンプ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)、サリオス(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)、ラウダシオン(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)と3頭のGI馬を出走させる予定。同馬主は今年のJRA重賞では(有)サンデーレーシングに次ぐ2位タイの5勝を挙げているが、今年初のGI制覇を遂げることができるかどうか。



京王杯SCで1年ぶりの勝利を挙げたラウダシオンは東京コース4戦3勝、2着1回の好成績



 ラウダシオン(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)が、昨年のNHKマイルC以来のGI制覇を目指す。同馬はNHKマイルC以降未勝利だったが、前走の京王杯SCで1年ぶりに勝利を挙げた。ラウダシオンは東京で4戦3勝、2着1回という成績を残しているが、2つ目のGIタイトルを獲得することができるかどうか。なお、同馬には安田記念初制覇がかかるM.デムーロ騎手が騎乗する予定。



朝日杯FS以来のGI制覇を狙うサリオス



 サリオス(牡4歳、美浦・堀宣行厩舎)は、デビューから3連勝で朝日杯FSを制し、昨年のクラシックでは三冠馬となったコントレイルには及ばなかったものの、皐月賞、ダービーで2着に入った。その後サリオス毎日王冠1着、マイルCS5着という成績を残し、今年初戦となった大阪杯でも5着に入っている。同馬は東京で4戦3勝、2着1回と好成績を挙げているが、朝日杯FS以来のJRA・GI制覇を遂げることができるか。なお、サリオスには前走に続き松山弘平騎手が騎乗する予定。



 “堀宣行調教師&松山弘平騎手”のコンビは今年のJRA競走で17戦5勝、2着1回という成績を残しており(※6月1日現在)、ヒシイグアスで中山金杯、中山記念を制している。また、堀宣行調教師は、グレード制を導入した1984年以降の安田記念で、藤沢和雄調教師と並ぶ最多タイの3勝を挙げている。



★約3年半ぶりのGI制覇なるか! ダノンプレミアムは香港C4着以来の出走



 ダノンプレミアム(牡6歳、栗東・中内田充正厩舎)には、2017年朝日杯FS以来のGI制覇がかかる。同馬は3年連続の安田記念参戦となるが、過去2回は2019年16着、2020年13着とふた桁着順に敗れている。ダノンプレミアムは昨年12月の香港C以来の出走となるが、3度目の挑戦で安田記念を制すことができるかどうか。Vなら、朝日杯FS以来、勝利間隔「3年5カ月19日」でのJRA・GI制覇となり、アドマイヤコジーン(1998年朝日杯3歳S→2002年安田記念)に並ぶ最長間隔JRA・GI制覇となる。



★父子制覇がかかるラウダシオンケイデンスコール ケイデンスコールは2年ぶりのGI挑戦



 今年の安田記念登録馬のうち、2011年優勝馬リアルインパクト産駒のラウダシオン(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎)、2013年優勝馬ロードカナロア産駒のケイデンスコール(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)には、父子制覇がかかる。グレード制を導入した1984年以降の安田記念では、「父ニホンピロウイナー=子ヤマニンゼファー」、「父エアジハード=子ショウワモダン」の2組が父子制覇を決めているが、ラウダシオンケイデンスコールはグレード制導入以降3組目の父子制覇を遂げることができるかどうか。



 ケイデンスコールは今年に入り、京都金杯1着、中山記念2着、マイラーズC1着という成績を挙げており、今回は2019年のNHKマイルC(2着)以来、約2年ぶりのGI挑戦となる。同馬に騎乗予定の岩田康誠騎手は、JRA重賞通算100勝まであと1勝に迫っているが、節目の重賞勝利をGIで飾ることができるかどうか。



★1・2回新潟競馬のリーディングジョッキー菅原明良騎手がカラテとのコンビでGI初挑戦



 4月10日~5月23日に開催された1・2回新潟競馬のリーディングジョッキーに輝いた菅原明良騎手は、安田記念がGI初挑戦となる。同騎手は今年の東京新聞杯がJRA重賞初勝利となり、その時に騎乗していたカラテ(牡5歳、美浦・高橋祥泰厩舎)とのコンビで初の大舞台に挑戦する。菅原明良騎手とカラテのコンビは通算4戦3勝という成績を残しているが、人馬とも初挑戦となるGIの舞台でどのような走りを見せてくれるだろうか。なお、菅原明良騎手のレース当日の年齢は「20歳2カ月26日」で、Vなら、グレード制を導入した1984年以降の安田記念最年少優勝記録(1990年武豊騎手:21歳1カ月29日)を更新する。



 また、カラテを管理する高橋祥泰調教師には、1996年のNHKマイルC(タイキフォーチュン)以来のJRA・GI制覇がかかる。カラテ安田記念を勝てば、同調教師の1996年NHKマイルCからのJRA・G1勝利間隔は「25年0カ月24日」で、グレード制を導入した1984年以降、最長間隔でのJRA・GI勝利となるが、高橋祥泰調教師は久々にビッグタイトルを獲得することができるか注目だ。



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【安田記念】レースの注目点 2020年6月2日(火) 15:32

★今年も豪華なメンバーが揃う安田記念 アーモンドアイインディチャンプなど17頭登録



 今年の安田記念には17頭が登録しており、このうちGI馬はJRA+海外でGI7勝を挙げているアーモンドアイ(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)、前年の覇者インディチャンプ(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎)、昨年の香港マイル(香港)を制したアドマイヤマーズ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)など実に11頭を数える。安田記念に最も多くGI馬が出走したのは2014年の9頭で、11頭すべてが出走すれば本競走のGI馬最多出走記録となる。今年の安田記念は例年以上の豪華メンバーが集結するが、さて、ハイレベルな戦いを制すのはどの馬だろうか。



★昨年1番人気3着の雪辱なるかJRA・GI6勝のアーモンドアイ



 アーモンドアイ(牝5歳、美浦.国枝栄厩舎)は、昨年の安田記念で1番人気に支持されたが3着に敗れており、前年の雪辱なるか注目される。同馬は2018年に桜花賞オークス秋華賞ジャパンCと4つのGIを制し、2019年は天皇賞(秋)に加え、海外GIのドバイターフ(UAE)でも勝利を挙げた。アーモンドアイは今年初戦のヴィクトリアマイルでJRA・GI6勝目を挙げたが、昨年敗れた安田記念でリべンジを果たし、グレード制が導入された1984年以降で6頭目、牝馬ではウオッカ以来2頭目のJRA・GI7勝馬となるだろうか。なお、JRA+海外でGI8勝を挙げれば、グレード制が導入された1984年以降で初めてのこととなる。



★父子制覇がかかるアーモンドアイ Vなら、総獲得賞金で歴代5位に浮上



 アーモンドアイ(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)は、前走のヴィクトリアマイルを勝ち、JRAでの獲得賞金が10億円の大台を超え、10億1093万3000円となった。また、同馬は昨年3月にドバイターフ(UAE)を勝っており、JRA以外の競走を含む総獲得賞金は歴代7位の14億663万3900円。アーモンドアイが1着賞金1億3000万円の安田記念を勝てば、JRAでの獲得賞金は歴代9位、JRA以外の競走を含む総獲得賞金では歴代5位に浮上するが、またひとつGIタイトルを積み重ねることができるかどうか。



 また、アーモンドアイの父は2013年の優勝馬ロードカナロアで、安田記念の父子制覇がかかる。グレード制が導入された1984年以降の安田記念では、「父ニホンピロウイナー=子ヤマニンゼファー」、「父エアジハード=子ショウワモダン」の2組が父子制覇を決めているが、アーモンドアイは父に続き安田記念のタイトルを手にすることができるかどうか。Vなら、同馬に騎乗予定のC.ルメール騎手は2018年モズアスコット以来、管理する国枝栄調教師は2001年ブラックホーク以来2度目の安田記念制覇となる。



★昨年は“春秋マイルGI”を制覇 3度目のマイルGI制覇を狙うインディチャンプ



 インディチャンプ(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎)には、JRA“古馬芝マイルGI”V3の記録がかかる。同馬はGI初挑戦となった昨年の安田記念を制し、秋にはマイルCSも勝って史上7頭目となる同一年の“安田記念マイルCS”制覇を果たした。インディチャンプは今年、中山記念4着、マイラーズC1着という成績を残しているが、昨年に続き安田記念を制すことができるかどうか。Vなら、“古馬の芝マイルGI”3勝はウオッカ以来5頭目、安田記念連覇はグレード制が導入された1984年以降では、ヤマニンゼファー(1992・93年)、ウオッカ(2008・09年)に続き3頭目となる。なお、インディチャンプには昨年に続き福永祐一騎手が騎乗予定。



★GI馬2頭で上位独占狙う(有)シルクレーシング (株)ダノックスは3頭の所有馬を登録



 馬主(有)シルクレーシングは、安田記念アーモンドアイ(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)、インディチャンプ(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎)のGI馬2頭を登録している。昨年の安田記念ではインディチャンプが1着、アーモンドアイが3着となったが、今年はどちらが先着するだろうか。なお、(有)シルクレーシングは6月2日現在、今年のJRA重賞で6勝を挙げており、馬主別の重賞勝利数でトップとなっている。



 また、(株)ダノックスはGI馬のダノンプレミアム(牡5歳、栗東・中内田充正厩舎)、重賞5勝のダノンスマッシュ(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)、重賞3勝のダノンキングリー(牡4歳、美浦・萩原清厩舎)と3頭の所有馬を登録している。同馬主は今年のJRA重賞では3勝を挙げており、JRA・GIを勝てば2018年阪神JFダノンファンタジー)以来となるが、“3頭出し”で挑む安田記念で1年半ぶりのJRA・GI制覇を遂げることができるかどうか。



★最下位に敗れた昨年のリべンジなるか D.レーン騎手とのコンビで挑むダノンプレミアム



 ダノンプレミアム(牡5歳、栗東・中内田充正厩舎)は、4月にオーストラリアで実施されたクイーンエリザベスS3着以来の出走となる。同馬は昨年の安田記念では、最下位の16着に敗れたが、昨年の雪辱を果たし、帰国初戦を勝利で飾ることができるかどうか。ちなみに、GI格付け以前の安田記念では、1974年キョウエイグリーン、1981年タケデンが前年最下位から巻き返しを図り、勝利を挙げた例がある。なお、ダノンプレミアムは今回、D.レーン騎手との新コンビで出走する予定となっており、Vなら、同馬は2017年の朝日杯FS以来約2年半ぶりのGI制覇となる。



★マイル戦で7戦6勝の好成績 半年ぶりの出走となるアドマイヤマーズ



 アドマイヤマーズ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)は、昨年末の香港マイル以来、半年ぶりの出走となる。同馬は芝1600メートル戦で7戦6勝という成績を残しており、朝日杯FSNHKマイルC、香港マイルのGI3勝を挙げている。アドマイヤマーズは2007年優勝馬ダイワメジャーの産駒だが、父に続き安田記念を制すことができるかどうか。同馬には川田将雅騎手が騎乗する予定となっている。なお、今年の安田記念に登録しているアドマイヤマーズインディチャンプ(牡5歳、栗東・音無秀孝厩舎)は、芝1600メートルの重賞(海外含む)で4勝を挙げており、安田記念を勝てば、歴代最多タイの芝1600メートル重賞5勝馬となる。



★2年ぶりのマイル戦出走となるダノンスマッシュ JRA・GI初Vを目指す三浦皇成騎手が騎乗予定



 ダノンスマッシュ(牡5歳、栗東・安田隆行厩舎)は、2018年のNHKマイルC(7着)以来、2年1力月ぶりのマイル戦出走となる。同馬はNHKマイルC以降、10戦連続で芝1200メートル戦に出走していたが、前走では芝1400メートルの京王杯SCを逃げ切り、重賞5勝目を挙げた。ダノンスマッシュの父ロードカナロアは、2013年の安田記念で約2年5力月ぶりにマイル戦に出走して勝利を挙げたが、ダノンスマッシュも父と同じように久しぶりのマイル戦出走でGI初制覇を遂げることができるかどうか。なお、同馬にはJRA・GI初制覇を目指す三浦皇成騎手が騎乗する予定。



★戦列復帰後、初のGI参戦! ダノンキングリーに騎乗予定の戸崎圭太騎手



 戸崎圭太騎手は、昨年11月4日のJBCレディスクラシック(浦和)で、落馬のため負傷し、長らく戦列を離れていたが、5月23日の東京競馬で6力月半ぶりに復帰した。戸崎騎手は安田記念が復帰後初のGI参戦となる見込みで、GI初制覇を目指すダノンキングリー(牡4歳、美浦・萩原清厩舎)に騎乗する予定となっている。戸崎騎手とダノンキングリーのコンビは皐月賞3着、ダービー2着と昨年のクラシック戦線でも活躍しており、同馬は戸崎騎手が戦列を離れた後、横山典弘騎手とのコンビでマイルCS5着、中山記念1着、大阪杯3着という成績を残している。果たして、戸崎騎手は復帰後初のGI騎乗でダノンキングリーを勝利に導くことができるかどうか。



★牝馬はGIホース3頭が登録 2009年ウオッカ以来のVなるか



 今年の安田記念には、国内外でGI7勝を挙げているアーモンドアイ(5歳、美浦・国枝栄厩舎)、昨年の桜花賞グランアレグリア(4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)、昨年のヴィクトリアマイル勝馬ノームコア(5歳、美浦・萩原清厩舎)と3頭の牝馬が登録している。グレード制が導入された1984年以降の安田記念で、牝馬はダイイチルビー(1991年)、ノースフライト(1994年)、ウオッカ(2008・09年)の3頭が優勝しているが、GI馬3頭が参戦する今回、11年ぶりに牝馬の優勝馬が誕生するだろうか。



 グランアレグリアを管理する藤沢和雄調教師、ノームコアに騎乗予定の横山典弘騎手は安田記念で2勝を挙げており、Vなら、1984年以降の安田記念で最多タイとなる同レース3勝目となる。藤沢調教師は1998年タイキシャトル以来、横山騎手は2001年ブラックホーク以来の勝利を目指すが、久々に安田記念を制すことができるかどうか。



★スプリント&マイルGI制覇なるか 3頭の“スプリントGI”勝馬が登録



 セイウンコウセイ(牡7歳、美浦・上原博之厩舎)、タワーオブロンドン(牡5歳、美浦・藤沢和雄厩舎)、ミスターメロディ(牡5歳、栗東・藤原英昭厩舎)には、“スプリント&マイル”双方GI制覇がかかる。セイウンコウセイは2017年の高松宮記念勝馬、タワーオブロンドンは昨年のスプリンターズS勝馬、ミスターメロディは昨年の高松宮記念勝馬で、3頭とも久々の芝1600メートル戦出走となるが、スプリントに続いてマイルのGIタイトルを手にすることができるかどうか。なお、セイウンコウセイが勝てば、7歳馬の安田記念制覇は2006年ブリッシュラック以来、14年ぶり4頭目となる。



★JRA・挑戦は約2年半ぶり ダービー卿CTを制した古豪クルーガー



 クルーガー(牡8歳、栗東・高野友和厩舎)は、2017年のマイルCS(7着)以来、約2年半ぶりのJRA・GI挑戦となる。同馬は昨年、オーストラリアのGIに4度挑戦しており、クイーンエリザベスSでは2着に入っている。クルーガーは今年初戦の東京新聞杯で5着となり、前走のダービー卿CTでは2016年のマイラーズC以来、約4年ぶりの重賞制覇を決めている。果たして、クルーガーは8歳にして初のGIタイトルを手にすることができるかどうか。同馬には石橋脩騎手が騎乗予定。なお、ダービー卿CT勝馬は過去10年の安田記念で2010年ショウワモダン、2015年モーリスが勝利を挙げている。

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口コミ一覧

☆ヤマニンゼファー死す☆

 ユウキ先生 2017年5月16日(火) 20:58

閲覧 368ビュー コメント 0 ナイス 9

1992&93年の安田記念と93年の天皇賞・秋を制したヤマニンゼファーが16日朝、老衰のため死んだそうです。29歳・・・。

29歳といえば馬にとっては大往生!!

1992年&93年は自身はまだ11歳、12歳だったので当然競馬を始めていない。

しかし当時のVTRなどでその走り見ました!!

特に天皇賞(秋)の大激戦はすごい!の一言だったです☆

ご冥福をお祈りいたします!

 4papa 2016年10月25日(火) 19:50
思い出の天皇賞秋!(その1)
閲覧 254ビュー コメント 0 ナイス 3

天皇賞ウイークなので、日記は過去の思い出の天皇賞にしようと思いました。

私の1番は、ヤマニンゼファーが勝ったあのレースです。(1993年・・・皆さんは何歳ですかね?)

競馬を始めたばかりでど素人の私が選んだのが、ヤマニンゼファー!

競馬通の友人は、勝ったら、裸で河原町走ったるわ!と馬鹿にされ…

結局、ライスシャワーとセキテイリュウオーの馬連2点買い。(馬連までしかなかった時代です。)

でもね・・当たったんです!俺がね!(笑)

みんなに焼肉おごったけど、そいつには鴨川を泳がせました。(笑)

今週も安田記念勝ちの、ロゴタイプが出ますけど、雨が降ったら、頭で買おうかと思ってます。

明日は、その2行きますよ~♪

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 鯉天使 2015年10月30日(金) 03:32
秋天2
閲覧 534ビュー コメント 0 ナイス 2

すでにGⅠホースだった勝ち馬の傾向
・15頭中9頭が東京競馬場のGⅠ勝ち
・東京競馬場のGⅠ勝ちがない馬は前走連対が条件。(例外1頭バブルガムフェロー。毎日王冠3着)

今年の出走馬
イスラボニータ 皐月賞 前走毎日王冠3着
ショウナンパンドラ 秋華賞 前走オールカマー1着 
スピルバーグ 天皇賞秋 前走毎日王冠10着
ラブリーデイ 宝塚記念 前走京都大賞典1着
ワンアンドオンリー 東京優駿 前走京都大賞典6着

イスラボニータのみ消去対象。
しかしながらバブルガムフェローが同パターン(中山GⅠ勝ち馬で毎日王冠3着からの臨戦)の為、少し悩ましいところ。
と、前年3着以内からの出走を調べてみたところ【19617】と勝ったのは連覇したシンボリクリスエスのみ。
当方3着以内ではなく勝ち馬を当てることを目的としているためイスラボニータは消去します。


☆連覇
2002年、2003年のシンボリクリスエスのみ。
前年優勝馬の翌年の成績【1324】
優勝時の馬齢別翌年の成績
5歳【0113】
4歳【0111】
3歳【1100】

・該当馬スピルバーグ 5歳
高齢馬は厳しいレースでその通り馬齢が上がるにつれて率は降下。
5歳時に天皇賞を勝ち6歳で複勝圏にきた2頭は
エイシンフラッシュ前走毎日王冠1着
テイエムオペラオー前走京都大賞典1着
と勢いがあった。
逆に着外に沈んだ3頭は
トーセンジョーダン前走札幌記念13着
ダイワメジャー前走毎日王冠3着
ギャロップダイナ前走ムーランドロンシャン10着
と前走勝てなかった馬。

スピルバーグは帰国後初戦だったとはいえ前走の毎日王冠を大敗(10着)しており凡走パターンと見る。

残った馬
ショウナンパンドラ
ラブリーデイ
ワンアンドオンリー
エイシンヒカリ
ディサイファ
アドイマイヤデウス
ラストインパクト

☆枠順
13番より外で5番人気以下過去10年【00043】
予想オッズ段階だが
ショウナンパンドラ6番人気
アドマイヤデウス16番人気

残った馬
ラブリーデイ
ワンアンドオンリー
エイシンヒカリ
ディサイファ
ラストインパクト

☆馬齢
6歳以上馬は【2ー2ー3ー132】
勝ち馬はカンパニーとオフサイドトラップのみ。
カンパニー 安田4⇒宝塚4⇒毎日王冠1⇒天皇賞秋1
エイシンフラッシュ 大阪杯3⇒QE3⇒毎日王冠1⇒天皇賞秋3
ナリタトップロード 京都記念1⇒阪神大賞典1⇒天皇賞春3⇒京都大賞典1⇒天皇賞秋2
オフサイドトラップ 新潟大賞典2⇒エプソムC3⇒七夕賞1⇒新潟記念1⇒天皇賞秋1
ディサイファ 中日新聞杯1⇒エプソムC3⇒札幌記念1⇒毎日王冠2⇒天皇賞秋?

今年の対象馬ディサイファの近走は過去に好走した高齢馬の近走と遜色なく買えると判断。

残った馬
ラブリーデイ
ワンアンドオンリー
エイシンヒカリ
ディサイファ
ラストインパクト

すでにGⅠ馬だった勝ち馬の前走と勝っていたGⅠ
2012エイシンフラッシュ 毎日王冠9着 東京優駿
2010ブエナビスタ 宝塚記念2着 ヴィクトリアマイル、優駿牝馬、桜花賞
2008ウオッカ 毎日王冠2着 安田記念、東京優駿、阪神JF
2007メイショウサムソン 宝塚記念2着 天皇賞春、東京優駿、皐月賞
2006ダイワメジャー 毎日王冠1着 皐月賞
2003シンボリクリスエス 宝塚記念5着 有馬記念、天皇賞秋
2001アグネスデジタル 南部杯1着 南部杯、マイルCS
2000テイエムオペラオー 京都大賞典1着 宝塚記念、天皇賞春、皐月賞
1999スペシャルウィーク 京都大賞典7着 天皇賞春、東京優駿
1997エアグルーヴ 札幌記念1着 優駿牝馬
1996バブルガムフェロー 毎日王冠3着 朝日杯3歳S
1993ヤマニンゼファー 毎日王冠6着 安田記念(2勝)
1990ヤエノムテキ 宝塚記念3着 皐月賞(東京開催)
1989スーパークリーク 産経大阪杯1着 菊花賞
1988タマモクロス 宝塚記念1着 宝塚記念、天皇賞春

天皇賞秋勝ち馬の翌年の成績
2013ジャスタウェイ 出走せず
2012エイシンフラッシュ5歳 3着
2011トーセンジョーダン5歳 13着
2010ブエナビスタ4歳 4着
2009カンパニー 出走せず
2008ウオッカ4歳 3着
2007メイショウサムソン 出走せず 
2006ダイワメジャー5歳 14着
2005ヘヴンリーロマンス 出走せず 
2004ゼンノロブロイ4歳 2着
2003シンボリクリスエス 出走せず
2002シンボリクリスエス3歳 1着
2001アグネスデジタル 出走せず
2000テイエムオペラオー5歳 2着
1999スペシャルウィーク 出走せず
1998オフサイドトラップ 出走せず
1997エアグルーヴ 出走せず
1996バブルガムフェロー3歳 2着
1995サクラチトセオー 出走せず
1994ネーハイシーザー 出走せず
1993ヤマニンゼファー 出走せず
1992レッツゴーターキン 出走せず 
1991プレクラスニー 出走せず
1990ヤエノムテキ 出走せず
1989スーパークリーク 出走せず
1988タマモクロス 出走せず
1987ニッポーテイオー 出走せず 
1986サクラユタカオー 出走せず
1985ギャロップダイナ5歳 4着
1984ミスターシービー 出走せず

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