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3歳クラシック最後の1冠。春シーズンから活躍を続ける実績馬と、夏に力をつけてきた上がり馬が頂点を争う。これまで皐月賞、東京優駿(日本ダービー)とともにこのレースを制し“三冠馬”の称号を獲得したのは、セントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルの8頭。第81回(2020年)のコントレイルにおいては、JRA史上初となる「父子無敗のクラシック三冠」という大偉業を果たしている。春は惜敗続きだった馬による待望のクラシック戴冠や、まったく無名だった馬が一躍スターダムに駆け上がるきっかけとなった勝利など、これまで数々のドラマが繰り広げられてきた。なかでも、前者では皐月賞がクビ+ハナ差、東京優駿(日本ダービー)がクビ差だった第60回(1999年)の勝ち馬ナリタトップロード、後者ではのちに「TTG」の1頭として一時代を築く第37回(1976年)の勝ち馬グリーングラス(単勝52.5倍)が最たる例といえるかもしれない。
▼1995年マヤノトップガン。直線では後続を寄せつけずレースレコード(当時)で優勝。
イギリスのクラシックレースのひとつ「セントレジャー」に範をとり、1938年に「京都農林省賞典四歳呼馬」の名称で創設された歴史ある一戦。その後、「京都農商省賞典四歳呼馬」「農林省賞典四歳馬」と呼び名が変わり、1948年に現行の「菊花賞」に改称された。皐月賞、東京優駿(日本ダービー)に続く3歳クラシックの最終関門に設定されており、芝3000mの長丁場でしのぎを削ることから「最も強い馬が勝つレース」と言われている。優秀な繁殖馬選定の役割を持つレースでもあるため、出走資格は牡馬と牝馬に限られ、せん馬が出走することはできない。既述のとおり、皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞をすべて制した“三冠馬”は過去に8頭誕生している。なお、かつては3歳(旧4歳)のトップホースたちが秋の最大目標とするレースとして不動の地位を築いていたが、近年は距離別の競走体系が整備されたこともあり、皐月賞馬やダービー馬であっても距離適性を考慮して出走を回避するケースが増えてきた。
1986年以降の優勝馬を掲載しています。
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記と統一しています。
回数 | 開催日 | 優勝馬 |
---|---|---|
第84回 |
2023年10月22日
京都
芝3000m
|
ドゥレッツァ
美
牡3 C.ルメール
尾関知人
|
第83回 |
2022年10月23日
阪神
芝3000m
|
アスクビクターモア
美
牡3 田辺裕信
田村康仁
|
第82回 |
2021年10月24日
阪神
芝3000m
|
タイトルホルダー
美
牡3 横山武史
栗田徹
|
第81回 |
2020年10月25日
京都
芝3000m
|
コントレイル
栗
牡3 福永祐一
矢作芳人
|
第80回 |
2019年10月20日
京都
芝3000m
|
ワールドプレミア
栗
牡3 武豊
友道康夫
|
第79回 |
2018年10月21日
京都
芝3000m
|
フィエールマン
美
牡3 C.ルメール
手塚貴久
|
第78回 |
2017年10月22日
京都
芝3000m
|
キセキ
栗
牡3 M.デムーロ
角居勝彦
|
第77回 |
2016年10月23日
京都
芝3000m
|
サトノダイヤモンド
栗
牡3 C.ルメール
池江泰寿
|
第76回 |
2015年10月25日
京都
芝3000m
|
キタサンブラック
栗
牡3 北村宏司
清水久詞
|
第75回 |
2014年10月26日
京都
芝3000m
|
トーホウジャッカル
栗
牡3 酒井学
谷潔
|
第74回 |
2013年10月20日
京都
芝3000m
|
エピファネイア
栗
牡3 福永祐一
角居勝彦
|
第73回 |
2012年10月21日
京都
芝3000m
|
ゴールドシップ
栗
牡3 内田博幸
須貝尚介
|
第72回 |
2011年10月23日
京都
芝3000m
|
オルフェーヴル
栗
牡3 池添謙一
池江泰寿
|
第71回 |
2010年10月24日
京都
芝3000m
|
ビッグウィーク
栗
牡3 川田将雅
長浜博之
|
第70回 |
2009年10月25日
京都
芝3000m
|
スリーロールス
栗
牡3 浜中俊
武宏平
|
第69回 |
2008年10月26日
京都
芝3000m
|
オウケンブルースリ
栗
牡3 内田博幸
音無秀孝
|
第68回 |
2007年10月21日
京都
芝3000m
|
アサクサキングス
栗
牡3 四位洋文
大久保龍
|
第67回 |
2006年10月22日
京都
芝3000m
|
ソングオブウインド
栗
牡3 武幸四郎
浅見秀一
|
第66回 |
2005年10月23日
京都
芝3000m
|
ディープインパクト
栗
牡3 武豊
池江泰郎
|
第65回 |
2004年10月24日
京都
芝3000m
|
デルタブルース
栗
牡3 岩田康誠
角居勝彦
|
第64回 |
2003年10月26日
京都
芝3000m
|
ザッツザプレンティ
栗
牡3 安藤勝己
橋口弘次
|
第63回 |
2002年10月20日
京都
芝3000m
|
ヒシミラクル
栗
牡3 角田晃一
佐山優
|
第62回 |
2001年10月21日
京都
芝3000m
|
マンハッタンカフェ
美
牡3 蛯名正義
小島太
|
第61回 |
2000年10月22日
京都
芝3000m
|
エアシャカール
栗
牡3 武豊
森秀行
|
第60回 |
1999年11月7日
京都
芝3000m
|
ナリタトップロード
栗
牡3 渡辺薫彦
沖芳夫
|
第59回 |
1998年11月8日
京都
芝3000m
|
セイウンスカイ
美
牡3 横山典弘
保田一隆
|
第58回 |
1997年11月2日
京都
芝3000m
|
マチカネフクキタル
栗
牡3 南井克巳
二分久男
|
第57回 |
1996年11月3日
京都
芝3000m
|
ダンスインザダーク
栗
牡3 武豊
橋口弘次
|
第56回 |
1995年11月5日
京都
芝3000m
|
マヤノトップガン
栗
牡3 田原成貴
坂口正大
|
第55回 |
1994年11月6日
京都
芝3000m
|
ナリタブライアン
栗
牡3 南井克巳
大久保正
|
第54回 |
1993年11月7日
京都
芝3000m
|
ビワハヤヒデ
栗
牡3 岡部幸雄
浜田光正
|
第53回 |
1992年11月8日
京都
芝3000m
|
ライスシャワー
美
牡3 的場均
飯塚好次
|
第52回 |
1991年11月3日
京都
芝3000m
|
レオダーバン
美
牡3 岡部幸雄
奥平真治
|
第51回 |
1990年11月4日
京都
芝3000m
|
メジロマックイーン
栗
牡3 内田浩一
池江泰郎
|
第50回 |
1989年11月5日
京都
芝3000m
|
バンブービギン
栗
牡3 南井克巳
布施正
|
第49回 |
1988年11月6日
京都
芝3000m
|
スーパークリーク
栗
牡3 武豊
伊藤修司
|
第48回 |
1987年11月8日
京都
芝3000m
|
サクラスターオー
美
牡3 東信二
平井雄二
|
第47回 |
1986年11月9日
京都
芝3000m
|
メジロデュレン
栗
牡3 村本善之
池江泰郎
|
第1~12回(1938~1951年)は10~12月で転々と開催。第13~34回(1952~1973年)は11月中旬~下旬。第35~60回(1974~1999年)は11月上旬~中旬。第61回(2000年)以降は10月中旬~下旬に開催されている。
施行場所:京都芝3000m(右・外回り) 出走資格:3歳牡馬・牝馬 1着賞金:2億円 負担重量:馬齢重量
戦時中の1944(昭和19)年は能力検定競走として施行されるも、出走馬がコースを間違えたため不成立に。続く1945(昭和20年)はレース自体が行われなかった。
1938年 | 京都芝3000m(外)、4歳(現在の3歳)牡馬・牝馬、馬齢重量戦として創設競走名は「京都農林省賞典四歳呼馬」 |
1943年 | 競走名を「京都農商省賞典四歳呼馬」に改称 |
1944年 | 能力検定競走として施行(全馬コースを間違えてレースは不成立) |
1945年 | 第二次世界大戦にともない開催中止 |
1946年 | 競走名を「農林省賞典四歳馬」に改称 |
1948年 | 競走名を「菊花賞」に改称 |
1979年 | 阪神芝3000mで施行 |
1984年 | G1(国内独自)に格付け |
1992年 | ライスシャワーが芝3000mの日本レコードを更新 |
1993年 | ビワハヤヒデが芝3000mの日本レコードを更新 |
1995年 | 指定交流競走に指定 |
1998年 | セイウンスカイが芝3000mの日本レコードを更新 |
2004年 | 「日本中央競馬会創立50周年記念」の副題を付して実施 |
2006年 | ソングオブウインドが京都芝3000m(外)のコースレコードを更新 |
2007年 | 格付け表記をJpn1に変更 |
2010年 | 国際競走に指定、国際G1に格付け |
2014年 | トーホウジャッカルが芝3000mの日本レコードを更新 |
2021年 | 阪神芝3000mで施行 |
2022年 | 阪神芝3000mで施行アスクビクターモアが阪神芝3000mのコースレコードを更新 |