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関西圏で親しまれていた歴史ある中距離重賞の「産経大阪杯」が2017年にリニューアル。G1昇格を果たし、春の中距離王決定戦の役割を担う「大阪杯」に生まれ変わった。その2017年は前年の年度代表馬にして、この年も連続して同タイトルを獲得することになるキタサンブラックが1番人気に応えて快勝。大阪杯のG1としてのレース史は、歴史的名馬によって新たな1ページが刻まれることになった。G2時代から大物の参戦が多いレースとしても知られており、歴代勝ち馬の欄には、第30回(1986年)のサクラユタカオー、第36回(1992年)のトウカイテイオー、第37回(1993年)のメジロマックイーン、第42回(1998年)のエアグルーヴ、第51回(2007年)のメイショウサムソン、第52回(2008年)のダイワスカーレット、第57回(2013年)のオルフェーヴルなど、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。その一方、第45回(2001年)は当時の絶対王者テイエムオペラオーが馬券圏外の4着に敗れるほか、第54回(2010年)は単勝1.2倍のドリームジャーニー、第65回(2021年)は単勝1.8倍のコントレイルが3着に取りこぼすなど、時に大番狂わせが発生することもある。
▼2017年はキタサンブラックが1番人気に応えて初代王者を襲名した。
「阪神特別」を前身とする重賞として、1957年に「大阪杯」の競走名で創設。その後、競走名は1964年に「サンケイ大阪杯」、1989年に「産経大阪杯」、2017年に「大阪杯」へと改められている。1984年のグレード制導入に際してG2に格付け。古くから時の一線級が集うハイレベルな一戦になることが多く、先に控える天皇賞(春)や宝塚記念への重要なステップレースとして機能。2016年以前は「G1に最も近いG2」のひとつに数えられるのが常だった。そして、2017年には中距離適性を持つ一流馬に対し、国内の春シーズンにおける出走機会の拡充を目的にG1へと昇格。また、同年より優勝馬にはアイリッシュチャンピオンステークス(アイルランドのG1)の優先出走権が与えられるようになった。
1986年以降の優勝馬を掲載しています。
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記と統一しています。
回数 | 開催日 | 優勝馬 |
---|---|---|
第68回 |
2024年3月31日
阪神
芝2000m
|
ベラジオオペラ
栗
牡4 横山和生
上村洋行
|
第67回 |
2023年4月2日
阪神
芝2000m
|
ジャックドール
栗
牡5 武豊
藤岡健一
|
第66回 |
2022年4月3日
阪神
芝2000m
|
ポタジェ
栗
牡5 吉田隼人
友道康夫
|
第65回 |
2021年4月4日
阪神
芝2000m
|
レイパパレ
栗
牝4 川田将雅
高野友和
|
第64回 |
2020年4月5日
阪神
芝2000m
|
ラッキーライラック
栗
牝5 M.デムーロ
松永幹夫
|
第63回 |
2019年3月31日
阪神
芝2000m
|
アルアイン
栗
牡5 北村友一
池江泰寿
|
第62回 |
2018年4月1日
阪神
芝2000m
|
スワーヴリチャード
栗
牡4 M.デムーロ
庄野靖志
|
第61回 |
2017年4月2日
阪神
芝2000m
|
キタサンブラック
栗
牡5 武豊
清水久詞
|
第60回 |
2016年4月3日
阪神
芝2000m
|
アンビシャス
栗
牡4 横山典弘
音無秀孝
|
第59回 |
2015年4月5日
阪神
芝2000m
|
ラキシス
栗
牝5 C.ルメール
角居勝彦
|
第58回 |
2014年4月6日
阪神
芝2000m
|
キズナ
栗
牡4 武豊
佐々木晶
|
第57回 |
2013年3月31日
阪神
芝2000m
|
オルフェーヴル
栗
牡5 池添謙一
池江泰寿
|
第56回 |
2012年4月1日
阪神
芝2000m
|
ショウナンマイティ
栗
牡4 浜中俊
梅田智之
|
第55回 |
2011年4月3日
阪神
芝2000m
|
ヒルノダムール
栗
牡4 藤田伸二
昆貢
|
第54回 |
2010年4月4日
阪神
芝2000m
|
テイエムアンコール
栗
牡6 浜中俊
柴田政見
|
第53回 |
2009年4月5日
阪神
芝2000m
|
ドリームジャーニー
栗
牡5 池添謙一
池江泰寿
|
第52回 |
2008年4月6日
阪神
芝2000m
|
ダイワスカーレット
栗
牝4 安藤勝己
松田国英
|
第51回 |
2007年4月1日
阪神
芝2000m
|
メイショウサムソン
栗
牡4 石橋守
高橋成忠
|
第50回 |
2006年4月2日
阪神
芝2000m
|
カンパニー
栗
牡5 福永祐一
音無秀孝
|
第49回 |
2005年4月3日
阪神
芝2000m
|
サンライズペガサス
栗
牡7 幸英明
石坂正
|
第48回 |
2004年4月4日
阪神
芝2000m
|
ネオユニヴァース
栗
牡4 M.デムーロ
瀬戸口勉
|
第47回 |
2003年4月6日
阪神
芝2000m
|
タガノマイバッハ
栗
牡4 安藤勝己
松田博資
|
第46回 |
2002年3月31日
阪神
芝2000m
|
サンライズペガサス
栗
牡4 安藤勝己
石坂正
|
第45回 |
2001年4月1日
阪神
芝2000m
|
トーホウドリーム
栗
牡4 安藤勝己
田島良保
|
第44回 |
2000年4月2日
阪神
芝2000m
|
メイショウオウドウ
栗
牡5 飯田祐史
飯田明弘
|
第43回 |
1999年4月4日
阪神
芝2000m
|
サイレントハンター
美
牡6 吉田豊
大久保洋
|
第42回 |
1998年4月5日
阪神
芝2000m
|
エアグルーヴ
栗
牝5 武豊
伊藤雄二
|
第41回 |
1997年3月30日
阪神
芝2000m
|
マーベラスサンデー
栗
牡5 武豊
大沢真
|
第40回 |
1996年3月31日
阪神
芝2000m
|
タイキブリザード
美
牡5 岡部幸雄
藤沢和雄
|
第39回 |
1995年4月2日
京都
芝2000m
|
インターマイウェイ
栗
牡5 松永幹夫
中村均
|
第38回 |
1994年4月3日
阪神
芝2000m
|
ネーハイシーザー
栗
牡4 塩村克己
布施正
|
第37回 |
1993年4月4日
阪神
芝2000m
|
メジロマックイーン
栗
牡6 武豊
池江泰郎
|
第36回 |
1992年4月5日
阪神
芝2000m
|
トウカイテイオー
栗
牡4 岡部幸雄
松元省一
|
第35回 |
1991年3月31日
京都
芝2000m
|
ホワイトストーン
美
牡4 田面木博公
高松邦男
|
第34回 |
1990年4月1日
阪神
芝2000m
|
スーパークリーク
栗
牡5 武豊
伊藤修司
|
第33回 |
1989年4月2日
阪神
芝2000m
|
ヤエノムテキ
栗
牡4 西浦勝一
荻野光男
|
第32回 |
1988年4月3日
阪神
芝2000m
|
フレッシュボイス
栗
牡5 武豊
境直行
|
第31回 |
1987年4月5日
阪神
芝2000m
|
ニシノライデン
栗
牡6 田原成貴
伊藤修司
|
第30回 |
1986年3月30日
阪神
芝2000m
|
サクラユタカオー
美
牡4 小島太
境勝太郎
|
第1~11回ならびに第16~24回は3月初旬~中旬に開催。第12~15回は4月初旬や5月中旬にも開催された。そして、第25回以降は桜花賞前週の3月最終週~4月1週目に定着。春の阪神開催の中核を成すレースのひとつとして、長きにわたり存在感を示している。
施行場所:阪神芝2000m(右回り) 出走資格:4歳以上 1着賞金:2億円 負担重量:定量
1957年 | 阪神芝1800m、5歳(現在の4歳)以上、ハンデキャップ、「大阪杯」として創設 |
1964年 | 競走名を「サンケイ大阪杯」に改称 |
1965年 | 施行距離を芝1850mに変更 |
1966年 | 施行距離を芝1900mに変更 |
1972年 | 施行距離を芝2000mに変更 |
1973年 | 負担重量を別定に変更 |
1984年 | G2(国内独自)に格付け混合競走に指定 |
1989年 | 競走名を「産経大阪杯」に改称 |
1991年 | 京都芝2000m(外)で施行 |
1993年 | メジロマックイーンが阪神芝2000mのコースレコードを更新 |
1995年 | 指定交流競走に指定京都芝2000m(内)で施行 |
2003年 | 国際競走に指定 |
2004年 | 国際G2に格付け |
2011年 | ヒルノダムールが阪神芝2000mのコースレコードを更新 |
2014年 | 1着馬に天皇賞(春)の優先出走権を付与(~2016年) |
2017年 | 国際G1に昇格競走名を「大阪杯」に改称負担重量を定量に変更1着馬にアイリッシュチャンピオンステークスの優先出走権を付与(~現在) |
2020年 | COVID-19の流行により無観客競馬として開催 |