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今週の中央競馬は、函館開催最大のレース・函館記念がメイン。サマー2000シリーズの第2戦で、荒れるハンデ戦として伝統を築いてきた。最大の注目は、メンバー唯一のGI馬サトノアレスだ。巴賞を快勝して復調をアピールし、中1週でも元気いっぱい。28年ぶりの3歳馬Vを目指して、古馬の挑戦を受けて立つ構えだ。
昨年の最優秀2歳牡馬がようやく目を覚ましてきた。今年3戦目となった前走の巴賞を快勝したサトノアレスが、返す刀で函館開催ハイライトの主役を務める。
「前に並びかけたスピードや反応はさすがだった。馬は傷んでないし、水曜(5日)に乗り出したくらい。上がり目はあると思う」。前走で能力を再認識した津曲助手は、中1週でも上積み十分とアピールする。
2歳王者として迎えたこの春はスプリングS4着、皐月賞11着。さらにダービーも態勢が整わずに見送りと不振に終わった。しかし、じっくり良化を待ったことで少しずつ体調はアップ。巴賞では春2戦でひと息だったスタートも決まり、最後は自慢の切れ味で初対戦の古馬をねじ伏せた。
久々のコンビだったルメール騎手は「リラックスして走れていたし、反応も良かった」と語る一方で、「抜け出すとソラを使って(気を抜いて)ブレーキをかける面があったし、パワーアップしてほしいところもある」と課題も挙げた。それだけ良化の余地がある証拠だ。
グレード制導入後に朝日杯FS(旧・朝日杯3歳S)を勝った2歳王者の函館記念参戦は、メリーナイス(1988年2着)、アドマイヤコジーン(2000年6着)以来3度目。3歳での挑戦は初めてで、盛り上がること間違いない。勝てば3歳馬としては28年ぶりの快挙でもある。
オーナーの里見治氏は今年も安田記念(サトノアラジン)、宝塚記念(サトノクラウン)とGI2勝を挙げるなど絶好調。10日のセレクトセールでは、最高額の1歳馬を競り落とした。ハンデは54キロとなったが、相変わらず景気のいいオーナーの勢いも得て、サトノアレスが函館の名物レースで重賞2勝目を飾る。 (板津雄志)
★28年ぶり3歳馬Vなるか
3歳馬が函館記念を勝つと、1989年のスピークリーズン以来、28年ぶりとなる。ただ、函館開催が札幌開催より先に行われるようになった1997年以降、3歳馬の挑戦はわずか4頭のみ。一昨年は、GIIニュージーランドTを制した3歳馬ヤマカツエースが3着に好走しており、GI馬サトノアレスならさらに上の着順が狙える。
★展望
函館開催伝統の荒れるハンデ戦。昨年の2歳王者サトノアレスは54キロで、古馬に換算すると58キロで実質トップハンデだが、底力は最上位。斤量も許容範囲内で、主役の座は譲れない。昨年の覇者マイネルミラノはトップハンデの58キロだが、自分のリズムで走れれば、連覇も十分に考えられる。鳴尾記念を制したステイインシアトル、函館巧者のツクバアズマオー、晩成の血が開花したサクラアンプルール、ひと息入れて好気配のルミナスウォリアーといった実力馬に加え、軽ハンデ馬の台頭にも注意を払いたい。
★函館記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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