競馬ニュース > 記事
スターホースが勢ぞろいするジャパンカップ(GI、芝2400メートル)が30日、東京競馬場で行われる。今年は近年まれに見るハイレベルの一戦で、国内外のGIホース12頭が顔をそろえた。難解なレースとなったが、サンケイスポーツ特捜班は3歳牝馬の(6)ハープスターで勝負!! 能力はここでもヒケを取らず、史上2頭目の3歳牝馬の優勝を成し遂げる。
外国馬こそ3頭と少ないが、今年のジャパンCは史上最高といえるほどの豪華メンバーがそろった。ハイレベルで難解な一戦。的中至上命令を受けたわれら特捜班は美浦、栗東の両トレセンと東京競馬場で関係者に徹底取材を敢行した。聞き込みとレース分析を繰り返した結論-。勝つのはハープスターだ。
ただ1頭の3歳牝馬だが、秋にフランスの凱旋門賞に挑戦したほど。能力はここに入ってもまったくヒケを取らない。GIは4月の桜花賞の1勝のみだが、最後方から直線だけで17頭を抜き去る強烈なもの。オークスは蹄鉄(ていてつ)が外れかけるアクシデントがありクビ差の2着。力負けでなかったことは明らかだ。
4歳以上の古馬との力関係がポイントになる。ハープは、札幌記念でゴールドシップを破っている。普段より早めのスパートでGI5勝馬の末脚を楽々と封じ込んだ。凱旋門賞では後方2番手から追い込んで6着。末脚は際立っており、日本馬最先着(ジャスタウェイ8着、ゴールドシップ14着)を果たした。
また天皇賞・秋3着のイスラボニータとは2歳時の新潟2歳Sで対戦。直線一気の末脚で3馬身差をつけて勝っている。能力は一枚も二枚も上という印象を与えた。
しかも今回は、メンバー中最も軽い53キロで出走できる。ジェンティルドンナより2キロ、ジャスタウェイより4キロも斤量面で恵まれている。1キロ=1馬身といわれており、タイム差にすれば0秒2。ハープにとっては大きなプラス材料となる。
初の海外遠征から帰国後も順調そのもの。今月8日に滋賀県栗東トレセンへ帰厩した後は、CWコースで順調に乗り込まれてきた。松田博調教師は「やれるだけのことはやってきた。体も細くないし、大丈夫だろう。このままレースを迎えてくれれば、それでいい」と堂々と構えている。
後方一気の脚質で取りこぼしが怖いが、松田博調教師は「2400メートルならもう少し前に行ってもいいよな」と、脚質に幅を持たせた戦法もほのめかす。最強の瞬発力に自在性が加われば、怖いものはない。
今回のジャパンCにはジェンティルドンナの史上初となる同一GI3連覇がかかっているが、それを止めるのは2歳年下のハープスターだ。強烈な末脚ですべてを飲み込み、「女傑」として君臨する。 (特捜班)
★ディープ産駒は5頭 昨年はワンツー!!
ディープインパクトは2006年のジャパンCを優勝。凱旋門賞(3位入線後に失格)からの帰国初戦だったが、単勝130円の断トツ人気に応えた。ディープ産駒は2012年にジェンティルドンナが初制覇。昨年はジェンティルが連覇を決め、2着もデニムアンドルビーでワンツーフィニッシュとなった。今年は、ハープ、ジェンティル、デニムのほかにスピルバーグ、ディサイファと5頭で挑む。
★牝馬が5年連続最先着
最近は、牝馬のためのレースといってもおかしくはない。近5年で牝馬が4勝2着1回。2009年ウオッカ、11年ブエナビスタ、12・13年ジェンティルドンナが勝ち、10年はブエナビスタが1位入線後に2着降着。5年連続で牝馬が先頭でゴールしている。今年はハープのほかに昨年1、2着のジェンティル、デニムと最強といえる布陣だ。