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福島芝2000mで施行されるG3。
波乱傾向にあるローカルのハンデ戦ながら、過去10年1番人気は複勝率80%と堅実に走っている。
とはいえ、3連単は万馬券9回、その内10万馬券2回。大きく荒れないものの、適度荒れるといったどっちつかず結果が多い。
今年もなかなか混戦のメンバー構成。当記事の趣旨的にはテーオーシリウスとユニコーンライオン、2頭の逃げ馬に注目したいところ。データは過去10年分を使用する。
逃げた馬の成績は【3-0-1-8】。道中の位置取りの都合上、年数より多く出ている。
好走馬の内訳は、2022年10番人気1着ユニコーンライオン、2021年5番人気1着パンサラッサ、2016年7番人気1着マルターズアポジー、2014年1番人気3着メイショウナルト。
直線の短さに加え、開催して日の浅い馬場だけに、逃げ馬が健闘している。
脚質別の好走率を見ても、圧倒的に前有利という感じ。
逃げ 勝率25.0% 連対率25.0% 複勝率33.3%
先行 勝率15.8% 連対率31.6% 複勝率36.8%
中団 勝率1.7% 連対率8.6% 複勝率19.0%
後方 勝率0.0% 連対率0.0% 複勝率2.0%
ただ、開幕週にあたる先週は、特に中距離戦では差しが決まっていた。
3歳以上、かつ芝1800m以上は、土日で5レース。初角5番手以内から好走した馬は1頭のみと、前に行った馬は苦戦。
一方、馬券に絡んだ15頭中13頭は上がり3位以内。当然インが使えないわけではないが、外を回して差して来る馬も多く、6~8枠の7頭が馬券に絡んだ。
福島芝2000mのスタートは、4コーナーのポケット。
発走後すぐに下る形、1コーナーまで500mほどと長く、テンは速くなりやすい。
コーナー通過後に一旦減速するものの、最後の直線は292mと短いため、3コーナー付近から後ろは前を意識し始める。
基本的に前有利でも、テンの速さや道中の動き次第では、持続力に長けた差し馬が台頭する。
逃げ馬に注目すると、テーオーシリウス、ユニコーンライオン、バビットがいる。この内、バビットはテンの速さ的に一枚落ちる印象。
ユニコーンライオンは、昨年の福島記念にて、押して押してテン1ハロン12秒1。テーオーシリウスは、3走前の巴賞を、軽く促されテン1ハロン12秒3で入っている。スタート五分なら、大きな差はなさそう。
前者が8枠16番、後者が2枠4番だから、枠の並び的にはテーオーシリウスに利があり、こちらのハナと見たい。
テーオーシリウスは溜めてどうにかなるタイプではなく、好走時のラップからワンペースで淡々と行きたい。ユニコーンライオンを含め、ほかにも前に位置を取りたい馬が多く、楽な道中にならないはず。
昨年ひと息入れて逃げ切ったユニコーンライオンと、一昨年ラップを落とさず逃げ切ったパンサラッサを例に取ると、一昨年に近い形になりそう。
持久のラップのなか、脚を伸ばせる馬を狙いたい。
◎ホウオウエミーズ。3走前、逃げ馬が揃い1000m57秒3のハイペースとなったマーメイドSを4角11番手から3着。
2走前、同じ舞台の七夕賞では、1000m60秒7のスローペースを中団から徐々に位置を上げ3着と、近走はペースを問わず堅実な走り。休み明けの前走2着も、4角で外を回しており、力を示す内容だった。
馬券は◎の単複。カレンルシェルブル、ノースザワールド、アケルナルスターへの馬連・ワイド。
(文・垣本大樹)