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皐月賞デーの19日、阪神ではアンタレスS(GIII、ダ1800メートル)が行われる。過去10年の勝ち馬からはゴルトブリッツ(2011&12年)、ホッコータルマエ(13年)、アウォーディー(16年)と3頭がのちにGIウイナーに輝いており、ダート王への登竜門として注目したい。
底知れない上昇度を示しているのがベストタッチダウン(栗東・橋口慎介厩舎、牡4歳)だ。芝では5戦1勝だったが、ダートに転じてから3、2、1、1、1着で、3連勝はいずれも圧巻の逃げ切り。前走・北山Sはコースレコードに0秒5差まで迫った。一昨年夏のデビュー時から馬体は60キロ以上増えており、まさに充実一途。8日はCWコースで僚馬2頭に先着を許したが、6ハロン79秒7-12秒9(一杯に追う)で動けていれば文句なしだ。初めてオープンのレースになるが、「前に行って連勝していますが、スピードの違いで行っただけ。ハナにこだわるタイプではありません。この相手にどれだけやれるか楽しみ」と橋口調教師はV4を期待している。
アナザートゥルース(美浦・高木登厩舎、セン6歳)はレース史上3頭目の連覇を狙う。昨年は右側だけの片ブリンカーを初めて装着した効果で、好位からスムーズな差し切り勝ち。その後はなかなか勝ち切れなかったが、前走・ダイオライト記念で鮮やかな逃げ切りを決めて新境地を開拓した。「右回りだと内にモタれるけど、阪神だとスムーズにコーナーを回れる。あとは58キロ(昨年は56キロ)を背負うのがどう出るか」と高木調教師。GI3勝を挙げた半兄サウンドトゥルーに早く追いつきたい。
フランス遠征後は大スランプに陥っていたクリンチャー(栗東・宮本博厩舎、牡6歳)がダートに転じて仁川S→マーチSと連続2着。京都記念V、菊花賞2着の実績を誇る長距離砲が、新たなステージで息を吹き返してきた。「血統的にはこなせると思っていたが、ここまでとは正直想像もつかなかった」と宮本調教師も激変には驚きを隠せない。前2走はハンデ戦でトップハンデを背負わされたが、今回は別定戦。久々の美酒もありそうだ。
ロードゴラッソ(栗東・藤岡健一厩舎、牡5歳)は前走・名古屋大賞典で、昨年のシリウスS以来となる重賞2勝目をゲット。近走はやや長めの距離で好結果を残しているだけに1800メートルでのスピード勝負に対応できるかが鍵になりそうだが、阪神は2戦2勝と好相性。直線での追い比べになれば首位戦線に台頭してきそうだ。
ワイルドカード(美浦・木村哲也厩舎、牡6歳)は2番人気に推されたマーチSでまさかの最下位16着。「装鞍所、返し馬の段階で元気がなかった」と木村調教師が振り返るように、雪の影響で出走が2日延びた影響が少なからずあったようだ。2走前に完勝したベテルギウスSと同じ舞台で改めて真価が問われる。
ウェスタールンド(栗東・佐々木晶三厩舎、セン8歳)は今年初戦のダイオライト記念で後方からよく伸びて2着。8歳を迎えてもまだまだ元気いっぱいだ。末一手の脚質だけに展開に左右されるが、一昨年のチャンピオンズCで2着に好走したように破壊力は一級品。重賞初Vがあっても不思議ではない。
リワードアンヴァル(美浦・藤原辰雄厩舎、牡4歳)は前走・甲南Sを6馬身差で圧勝。昨春の鳳雛Sでクビ差2着の実績を思えば、オープン入りは遅すぎたほどだ。ここへきて好位差しをマスターしてきたのも心強く、重賞初挑戦でも期待が先立つ。
他では重賞未勝利ながら安定感があるアングライフェン(栗東・安田隆行厩舎、牡8歳)、メイショウワザシ(栗東・南井克巳厩舎、牡5歳)2頭も上位を狙える。
★アンタレスSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
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TERAMAGAZINE
ベストタッチダウン
ダートに転じてから3、2、1、1、1着で、
3連勝はいずれも圧巻の逃げ切り
2020年4月13日 20:58