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〔本紙の狙い〕ブレイクランアウトを本命に推す。共同通信杯快勝後、右回りの皐月賞は向かわず、マイルCを目標に調整を進めてきた。調教量は豊富で動きも文句なし。3カ月ぶりだが、能力を出し切れる状態に仕上がった。外枠16番となったが、馬群に包まれる心配はなく、むしろレースはしやすい。決め手の鋭さは世代トップクラス。直線の長い東京なら確実に追い込んでくる。毎日杯の勝ち馬アイアンルックはブレイクと比べてもそん色ない決め手の持ち主。ニュージーランドTを圧勝したサンカルロが▲。
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(16)ブレイクランアウトは南の角馬場で入念に乗り運動を消化。落ち着きがあり、古馬のように堂々とした雰囲気が漂っている。跨って感触を確かめた斉藤調教助手は「現時点で申し分のない状態です。馬体は前走より少しプラスで出せそう。以前は返し馬でうるさい面がありましたが、前回落ち着いていたように気性面でも成長している」と心身両面で充実している愛馬に目を細める。前日の新潟大賞典を圧勝した厩舎の先輩シンゲンの勢いに続き、GI制覇を果たしたい。
前日発売で単勝1番人気に推されている(6)アイアンルックは午前9時半に栗東トレセンを出発し、午後4時前に東京競馬場に到着。「道中はスムーズ。長距離輸送は小倉でも経験しているし、まったく問題なかったよ」と戸高厩務員は笑顔を見せた。馬房では青草をバリバリ食べており、非常に元気がよく体調は良好とみていい。「馬場が回復してくれてひと安心。終いのいい馬だから、東京の長い直線は楽しみだね」と末脚爆発を期待している。
ニュージーランドTで重賞初Vを飾った(4)サンカルロはシンボリクリスエス産駒らしく、3歳春を迎えてグングン成長。レース前日も坂路3本目(1本目4ハロン81秒4、2本目73秒7)に63秒6、1ハロン14秒4で鞍上をグイグイ引っ張る気合乗りを見せ、充実ぶりを感じさせた。「前走からもう少しテンションを抑えたかった気持ちはあるが、競馬ぶりに進境が見られる今なら道中も(行く気を)我慢できるはず。4番なら前に壁を作りやすいし、直線で前が開くのを待つだけ。あとはジョッキーに任せます」と鈴木調教助手。
(2)ミッキーパンプキンは、競馬場に到着して馬房に入ると、真っ先に寝ワラを口にした。暑さのため汗はかいていたものの、食欲は“超”がつくほど旺盛で、目も輝いて元気いっぱいだ。「輸送で4~6キロ減をメドに考えてたけど、スムーズに来れたし、エエ感じやね」と今井調教助手。「枠も内の逃げ馬を前に行かせて、見ながら行けるいいところ。人気はないけど、面白いかも」と一発の雰囲気を醸し出していた。
ファルコンS勝ち馬(3)ジョーカプチーノのムードがいい。午後3時半に到着。坪田調教助手は「4走前に東京に来た(クロッカスS7着)時はパニックになってしまったが、それがいい経験になって、そのあとは大丈夫。今回もおとなしかったですよ」と説明する。「前走(ニュージーランドT3着)で折り合いは大丈夫だと分かったし、中間の短期放牧の効果で落ち着きが出たのも好材料。重馬場だとノメるので、晴れてくれたのも良かった」。人気は伏兵の扱いだが、好走への条件が整ってきた。
栗東組の中で最後に着いたのが(7)ワンカラット。到着直後はさすがにテンションが高かったが、馬房に入るとすぐに落ち着きを取り戻し、カイバ桶に顔を突っ込んでバリバリ頬ばっていた。「輸送は全く心配していない。見た通りカイ食いもいいしね」と藤岡健調教師はニッコリ。「フィリーズレビューと同じ7番枠でゲンがエエな。天気もめちゃくちゃ良さそうやし、楽しみ」と牡馬相手に一歩も引かない構えだ。
(9)マイネルエルフは南Dコースでキャンター。8日にWコースを流した際はテンションが高めだったが、この日は程よい気合乗りで1周と好印象。「これでもまだノンビリしている方だね。ちょうどいいテンションで本番に向かえるし、今回は気持ちを乗せすぎないように返し馬を軽くするつもり。2、3番手で折り合いがつけられれば」と高橋調教助手。天皇賞ジョッキーの松岡とのコンビでGI獲りに挑む。
関西馬でいちばん早く午前7時に栗東トレセンを出発した(12)ラインブラッドは午後1時前に到着。約6時間とスムーズな輸送だった。「少し汗はかいていたけれど、もともとイレ込む馬ではないから。到着して計量したら490キロでした」と藤井調教助手。調教後の計量は494キロで、大幅な輸送減りもなかった。デビュー時の466キロと比べると大幅に成長。「カイバを食べている分が実になっているんだろうし、競馬に行って素直みたいだからね」と藤井助手。心身ともに万全の状態でGIを迎える。
(13)レッドスパーダは坂路2本目(1本目4ハロン66秒8)に余裕を持って4ハロン54秒7-40秒4-14秒1をマーク。520キロを超える雄大な馬体から繰り出されるフットワークは豪快で、スプリングS2着後に熱発した影響は感じられない。「前走減った体が戻りきって状態はいいね。テンションも上がらず落ち着いているし、乗っていても春を迎えてパワーアップしてきたことが分かる」と葛西調教助手は好感触だ。
洗い場でカリカリした様子だったのが(15)ティアップゴールド。前肢でしきりにコンクリート部分をカツンカツンと掻き込んだり、いなないたりしていた。宇佐美調教助手は「輸送自体は特に問題ないですね。今は充実しているのか、状態が本当にいい。まだ幼さは残るけど、精神面も良くなっている。底を見せていないし、見せ場があるといいね」とポンポーンと愛馬を軽く叩いていた。
レース前日で意欲的に攻められたのは(17)アドバンスヘイロー。坂路4ハロン66秒2で上がった後に、Wコースでシャイニータイガー(牡3、500万下)と併せ馬。僚馬の2馬身後ろにつけ跳ね上がるチップをかぶるという実戦を想定した形で追走し、4ハロン60秒0-44秒1-14秒4(馬なり)で併入した。「具合はとにかくいい。前走(10着)は不利を受けただけ。今まで骨のある相手とやってきたし、ここでも見劣りはしないと思う。デキの良さで頑張ってほしい」と高梨調教助手。
昨暮の朝日杯FSでタイム差なしの2着とGI級の能力を秘める(18)フィフスペトルはレース前日に東京競馬場へ移動。午前4時に美浦トレセンを出発した。「1週前の追い切りがうまくいったので今週の調整は楽だった。いい体になっていますよ」と山田調教助手は手応え十分だ。2000メートルの皐月賞では直線内を狙うもさばけず、消化不良の競馬で7着だったが、今回は得意のマイル。「内で包まれて動けないよりはいい」(山田助手)と大外から戴冠を狙う。
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