従来、優秀な牝馬は早期引退させて繁殖牝馬の道を歩ませることがよしとされてきたが、平成に入ったあたりから高齢になっても現役で活躍する牝馬が増加。とくにエリザベス女王杯の古馬開放をきっかけに、1996年以降は牝馬限定重賞の増設ならびに番組体系の整備が進み、牝馬の競走馬としての価値を高めようとする動きが強まっていった。そのような風潮を受け、2006年にヴィクトリアマイルが誕生。秋のエリザベス女王杯に倣い、本競走は春の女王決定戦に位置付けられている。牡馬の一戦級とも対等に戦えるレベルの馬は、ここステップにマイラーは安田記念に、中距離タイプは宝塚記念に向かうローテーションが定番化。 なお、現在は「デスティナシオンフランス」や「ブリーダーズカップ・チャレンジ」にも指定されたことで海外G1への道も開けている。

1986年以降の優勝馬を掲載しています。
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記と統一しています。

回数	開催日	優勝馬
第19回	2024年5月12日 東京 芝1600m	テンハッピーローズ 栗 牝6　津村明秀 高柳大輔
第18回	2023年5月14日 東京 芝1600m	ソングライン 美 牝5　戸崎圭太 林徹
第17回	2022年5月15日 東京 芝1600m	ソダシ 栗 牝4　吉田隼人 須貝尚介
第16回	2021年5月16日 東京 芝1600m	グランアレグリア 美 牝5　Ｃ．ルメール 藤沢和雄
第15回	2020年5月17日 東京 芝1600m	アーモンドアイ 美 牝5　Ｃ．ルメール 国枝栄
第14回	2019年5月12日 東京 芝1600m	ノームコア 美 牝4　Ｄ．レーン 萩原清
第13回	2018年5月13日 東京 芝1600m	ジュールポレール 栗 牝5　幸英明 西園正都
第12回	2017年5月14日 東京 芝1600m	アドマイヤリード 栗 牝4　Ｃ．ルメール 須貝尚介
第11回	2016年5月15日 東京 芝1600m	ストレイトガール 栗 牝7　戸崎圭太 藤原英昭
第10回	2015年5月17日 東京 芝1600m	ストレイトガール 栗 牝6　戸崎圭太 藤原英昭
第9回	2014年5月18日 東京 芝1600m	ヴィルシーナ 栗 牝5　内田博幸 友道康夫
第8回	2013年5月12日 東京 芝1600m	ヴィルシーナ 栗 牝4　内田博幸 友道康夫
第7回	2012年5月13日 東京 芝1600m	ホエールキャプチャ 美 牝4　横山典弘 田中清隆
第6回	2011年5月15日 東京 芝1600m	アパパネ 美 牝4　蛯名正義 国枝栄
第5回	2010年5月16日 東京 芝1600m	ブエナビスタ 栗 牝4　横山典弘 松田博資
第4回	2009年5月17日 東京 芝1600m	ウオッカ 栗 牝5　武豊 角居勝彦
第3回	2008年5月18日 東京 芝1600m	エイジアンウインズ 栗 牝4　藤田伸二 藤原英昭
第2回	2007年5月13日 東京 芝1600m	コイウタ 美 牝4　松岡正海 奥平雅士
第1回	2006年5月14日 東京 芝1600m	ダンスインザムード 美 牝5　北村宏司 藤沢和雄

第1回（2006年）は5月14日に施行。以降、施行時期が大幅に変更されることはなく、現在も5月中旬に開催されている。

施行場所：東京芝1600m（左回り）
出走資格：4歳以上牝馬
１着賞金：1億3000万円
負担重量：定量

競走名の「ヴィクトリア（Victoria）」は、ローマ神話に登場する「勝利の女神」の意。