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中山の土曜メインはフラワーC(20日、GIII、芝1800メートル)。3歳牝馬たちが桜花賞(4月11日、阪神、GI、芝1600メートル)出走へ向け、最後の賞金加算を狙っている。
実績最上位はユーバーレーベン(美浦・手塚貴久厩舎)だ。デビュー2戦目の札幌2歳Sで、レコード勝ちした白毛馬ソダシにクビ差まで迫る2着。前走の阪神ジュベナイルフィリーズでも無敗でGI戴冠したソダシに先着を許したが、後方から上がり最速で追い上げ、0秒1差の3着まで迫った。牝馬で世代トップクラスの実力は疑いない。始動予定のチューリップ賞をレース2週前の疝痛で回避した経緯はあるが、目標を切り替えてからは3日、10日と順調に時計を出している。前哨戦で改めて実力を示し、白毛の女王に挑戦状をたたきつけたい。なお、騎乗予定だったM・デムーロ騎手が騎乗停止中のため、今回は丹内騎手と新コンビを組む。
ホウオウイクセル(美浦・高柳瑞樹厩舎)は3、1、2着とデビュー3戦全てで馬券に絡む堅実派。新潟、福島、中山とコースを問わない活躍も目を引く。重賞初挑戦だった前走のフェアリーSでも外から力強く追い込んで2着と、クラスが上がっても格負けしない安定感も魅力。阪神3歳牝馬S(現JF)オークス、秋華賞、エリザベス女王杯連覇とGI5勝を挙げたメジロドーベルの孫にあたり、メジロ血統の成長力も秘めていそうだ。
ルース(栗東・池添兼雄厩舎)は前走のデイジー賞で待望の2勝目をマーク。もともとサフラン賞でサトノレイナスの3着という実績が光ったが、その後に牡馬と戦いながら力をつけ、牝馬同士の前走でその成果をアピールした。半兄が重賞5勝のヤマカツエース(父キングカメハメハ)で使われながら地力を強化していく血筋。前走と同じ舞台でもあり、牝馬限定のGIIIなら好勝負をしても不思議はない。
エンスージアズム(栗東・安田翔伍厩舎)はここまで4戦2勝だが、芝1800メートルに限れば2戦2勝。負けた2戦はともにマイルだったが、それよりもスタートがうまく決まらなかった印象。ここもまずは五分のスタートダッシュで好位置を確保したい。
リフレイム(美浦・黒岩陽一厩舎)は前走のクイーンCが13着と案外な結果。スタートから積極的に好位置を取りにいく競馬を試みたが、窮屈な馬群での競馬になった影響もあったのか、直線では全く反応できなかった。今回は距離を延ばすことで、序盤にせかさないで追走ができるか。初の右回りも課題だが、ここでいい結果を出せれば、先の選択肢も増える。
収得賞金400万円の1勝馬では、新馬戦を直線一気で快勝したオークス馬ヌーヴォレコルトの全妹オメガロマンス(美浦・斎藤誠厩舎)、クイーンCで5着に食い込んだイズンシーラブリー(美浦・加藤征弘厩舎)、いい差し脚があるグローリアスサルム(美浦・小島茂之厩舎)、アルテミスS5着のクールキャット(美浦・奥村武厩舎)、先行してしぶといアビッグチア(美浦・堀井雅広厩舎)などにもチャンスがある。
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