札幌競馬場では２３日、ＧＩ級が顔をそろえるサマー２０００シリーズ第４戦「第５６回札幌記念」が行われる。阪神ＪＦ、エリザベス女王杯、大阪杯のＧＩ３勝牝馬ラッキーライラックが大本命として登場。猛暑のなかでも活気十分で、実りの秋へ向け好発進を決める。

　高松宮記念から宝塚記念まで、今年上半期は男勝りの牝馬が古馬芝ＧＩのほとんどを席巻した。その余韻はまだ続くと言わんばかりに、大阪杯の覇者ラッキーライラックが早くも北の大地で始動する。

　今年は中山記念２着、大阪杯Ｖ、宝塚記念６着と牡馬相手に熱戦を続けた。前走からまだ２カ月弱で、普通なら秋に備えて英気を養う時季だが、あまりの状態の良さに、真夏の札幌ＧＩＩをターゲットに定めた。

　「ひと息入れたけど、特に休み明けといった感じもなく、いい状態だと思います」と、松永幹調教師もうなずく。

　宝塚記念は久々に掲示板を外したが、「稍重馬場の影響もあったが、やはり前半にポジションを取るために仕掛けていったことが、最後にこたえたのだと思います」と敗因を分析。積極的な競馬が裏目に出てハイペースに巻き込まれた結果で、決してあれがライラックの本来の力ではない。

　中間はノーザンファームしがらきでの放牧を挟み、栗東でしっかり乗り込んできた。５日にＣＷコースで６Ｆ８３秒３－１２秒６を馬なり。１２日は長めから一杯に同７Ｆ９５秒８－１２秒９。「ここで仕上げるつもりでしっかりやりましたが、時計、動きともにいいですね」。トレーナーの言葉どおり調整に抜かりはなく、１４日の札幌競馬場入厩後も馬は元気いっぱいだ。

　伝統の札幌ＧＩＩの覇者はエアグルーヴ、テイエムオーシャン、ファインモーション、ヘヴンリーロマンス、ハープスターなど歴戦の牝馬の名前が並ぶ。ライラックもその１頭として名を刻み、秋のさらなる飛躍につなげる。（夕刊フジ）



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