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ディープインパクト、ステイゴールド、ハーツクライ。天皇賞・春は、この3頭の種牡馬の争いになりそうだ。
有馬記念のオルフェーヴルがそうであったように、真のステイヤーは、自ら早めに動いてレースを作り、後続の脚を封殺する。今年はゴールドシップ、ウインバリアシオンが前走で模範となるレースをやってのけた。2頭が天皇賞でも同じ戦法をとり、これを追いかけるキズナが早めに動くなら、中途半端な能力しか持たない馬の出番はまずない。スピード、瞬発力、スタミナ、持久力。すべてを兼ね備えた馬のガチンコ勝負となる。
キズナ、ゴールドシップは血統的に文句のつけようがない。ただ、キズナは初めての距離、ゴールドシップは昨年、人気を裏切っており、死角も潜んでいる。リスクを承知でウインバリアシオンを中心視したい。いまだ無冠馬だが日本ダービー2着、菊花賞2着、有馬記念2着は、いずれもオルフェに敗れたもの。屈腱炎で長期休養を余儀なくされたが、根性で谷底からはい上がってきた。
父のハーツクライは有馬記念で無敗のディープインパクトに初黒星をつけ、海外遠征のドバイシーマクラシックを勝ち、英国伝統の“キングジョージ”でも3着に好走した。父となってもそのスタミナとパワーをよく伝えている。スピード系の種牡馬が主流の今日、配合牝馬の力を借りることなく自身の力でスタミナを伝える希少かつ貴重な種牡馬だ。岩田騎手の騎乗停止は痛いが、ステイヤーの王道レースをするなら勝機はあるだろう。
同じハーツクライ産駒のフェイムゲーム、アドマイヤラクティは実績で見劣るが、母の父はともにステイヤー血統。スタミナ指数という点では高い。
ただ、ステイゴールド産駒にはもう1頭、昨年の覇者フェノーメノがいる。今年は久々にメンバーがそろった。これにキズナ、ゴールドシップ、ウインバリアシオンを加えた上位4頭の層は厚いとみる。
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