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例年、桜花賞を目指しながらも、距離に不安がある馬がそろうことが多い。今年も、登録馬でマイル以上に勝ち鞍がある馬は5頭のみ。スプリント色の濃い戦いとなりそうで、求められるのも高いスプリント能力だ。
中心には、名スプリンターのフラワーパークを母に持つクリアンサスを推したい。デインヒル直子の父リダウツチョイスも、豪州で短距離GIを4勝した名馬。スプリンターとして高い資質を秘めている。この馬自身、千四は2戦2勝、マイルは3戦3敗という極端な成績であり、桜花賞本番よりも、この舞台でこそ狙いたい馬だ。
唯一の3勝馬フォーエバーマークは、09年の優勝馬ワンカラットと同じファルブラヴ産駒。母の父がダンスインザダークとはいえ、スピードを全面に出す競馬が向いている。母系もスティンガー(GI阪神3歳牝馬Sなど)ら活躍馬を多く輩出しており、奥の深さを感じさせる。
09年ワンカラットの2着だったアイアムカミノマゴの全妹がアイアムアクトレス。ここまでダートで2勝という戦績も姉と共通するが、短距離なら芝、ダートは問わないところも共通していると思われる。戦績で評価は下げられない。
紅梅S勝ち馬モアグレイスは、ローズキングダムやトゥザグローリーと同じキングカメハメハ×サンデーサイレンスの配合。決して短距離がベストではないが、スピード、パワーが豊富で距離の融通性は高い。
タイキシャトル産駒のフレンチカクタスは母系がパワフルな米国血統。マイルの瞬発力勝負よりも、この距離でスピードと持久力を生かす競馬が合いそうだ。コジーン×ボストンハーバーのエーシンハーバーも緩急が少ない短距離戦向きのタイプだろう。
評価が難しいのがディープインパクト産駒のドナウブルー。母ドナブリーニは6ハロンの英GIチェヴァリーパークSの勝ち馬で母系は短距離適性が高いが、本質的にディープ産駒が短距離戦に向くかどうか。産駒は今年に入り18勝しているが、17勝がマイル以上。底力を警戒しつつも、ここでは評価を下げておく。(血統取材班)