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3歳馬によるマイル王決定戦。かつては、マイル以下に適性のある短距離馬や、クラシックに出走できなかった外国産馬にとって、4歳(現在の3歳)春シーズンにG1ホースになるチャンスはなきに等しかったが、このレースができたことによりクラシックに縁のない馬たちが輝きを放つことになった。第2回(1997年)は、その後フランスのG1を制すシーキングザパールが完勝。第3回(1998年)は、1年半後の凱旋門賞で歴史に残るあと一歩の接戦を演じることになるエルコンドルパサーが圧勝。第6回(2001年)は、秋にダートでもG1タイトルを獲得するクロフネが順当勝ち――このように“マル外の大物”たちがNHKマイルカップの歴史を築き上げてきた。第9回(2004年)の勝ち馬キングカメハメハは、次走の東京優駿(日本ダービー)も制し、史上初のパターンとなる“変則二冠”を達成。第13回(2008年)の覇者ディープスカイも、ここと東京優駿(日本ダービー)を連勝し、キングカメハメハに続いた。ほか、第10回(2005年)のラインクラフト、第12回(2007年)のピンクカメオ、第21回(2016年)のメジャーエンブレム、第22回(2017年)のアエロリットと桜花賞から臨む牝馬の活躍ぶりも目にとまる。
▼2016年メジャーエンブレムは2着以下を完封。2つ目のGIタイトルを手にした。
レース創設は1996年であり、この年を第1回として回次がカウントされるようになった。一方で、1953年から1995年までダービートライアルとして東京芝2000mで行われていたNHK杯を前身とするため、じつはレースの歴史自体は長い。創設当時にクラシックへの出走が認められていなかった外国産馬ほか、舞台適性の異なるスプリンターなどは、皐月賞や東京優駿(日本ダービー)に縁がなかったため、「春シーズンの目標となるレースが必要」という機運が高まり、NHK杯がNHKマイルカップに一新されることとなった。このときを待ちに待っていた世代トップクラスの外国産馬が創設年から大挙出走。第1~6回(1996~2001年)の1~2着すべてを外国産馬が占めたこともあり、当初は“マル外ダービー”ともいわれていた。今もなお有力な外国産馬の出走は多いが、21世紀に入るとクラシックの門戸が外国産馬にも開かれるようになり、さらには国内の馬産レベルが上がったことも相まって、近年は内国産馬が主導権を握るようになってきている。
1986年以降の優勝馬を掲載しています。
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記と統一しています。
回数 | 開催日 | 優勝馬 |
---|---|---|
第29回 |
2024年5月5日
東京
芝1600m
|
ジャンタルマンタル
栗
牡3 川田将雅
高野友和
|
第28回 |
2023年5月7日
東京
芝1600m
|
シャンパンカラー
美
牡3 内田博幸
田中剛
|
第27回 |
2022年5月8日
東京
芝1600m
|
ダノンスコーピオン
栗
牡3 川田将雅
安田隆行
|
第26回 |
2021年5月9日
東京
芝1600m
|
シュネルマイスター
美
牡3 C.ルメール
手塚貴久
|
第25回 |
2020年5月10日
東京
芝1600m
|
ラウダシオン
栗
牡3 M.デムーロ
斉藤崇史
|
第24回 |
2019年5月5日
東京
芝1600m
|
アドマイヤマーズ
栗
牡3 M.デムーロ
友道康夫
|
第23回 |
2018年5月6日
東京
芝1600m
|
ケイアイノーテック
栗
牡3 藤岡佑介
平田修
|
第22回 |
2017年5月7日
東京
芝1600m
|
アエロリット
美
牝3 横山典弘
菊沢隆徳
|
第21回 |
2016年5月8日
東京
芝1600m
|
メジャーエンブレム
美
牝3 C.ルメール
田村康仁
|
第20回 |
2015年5月10日
東京
芝1600m
|
クラリティスカイ
栗
牡3 横山典弘
友道康夫
|
第19回 |
2014年5月11日
東京
芝1600m
|
ミッキーアイル
栗
牡3 浜中俊
音無秀孝
|
第18回 |
2013年5月5日
東京
芝1600m
|
マイネルホウオウ
美
牡3 柴田大知
畠山吉宏
|
第17回 |
2012年5月6日
東京
芝1600m
|
カレンブラックヒル
栗
牡3 秋山真一郎
平田修
|
第16回 |
2011年5月8日
東京
芝1600m
|
グランプリボス
栗
牡3 C.ウィリアムズ
矢作芳人
|
第15回 |
2010年5月9日
東京
芝1600m
|
ダノンシャンティ
栗
牡3 安藤勝己
松田国英
|
第14回 |
2009年5月10日
東京
芝1600m
|
ジョーカプチーノ
栗
牡3 藤岡康太
中竹和也
|
第13回 |
2008年5月11日
東京
芝1600m
|
ディープスカイ
栗
牡3 四位洋文
昆貢
|
第12回 |
2007年5月6日
東京
芝1600m
|
ピンクカメオ
美
牝3 内田博幸
国枝栄
|
第11回 |
2006年5月7日
東京
芝1600m
|
ロジック
栗
牡3 武豊
橋口弘次
|
第10回 |
2005年5月8日
東京
芝1600m
|
ラインクラフト
栗
牝3 福永祐一
瀬戸口勉
|
第9回 |
2004年5月9日
東京
芝1600m
|
キングカメハメハ
栗
牡3 安藤勝己
松田国英
|
第8回 |
2003年5月11日
東京
芝1600m
|
ウインクリューガー
栗
牡3 武幸四郎
松元茂樹
|
第7回 |
2002年5月4日
東京
芝1600m
|
テレグノシス
美
牡3 勝浦正樹
杉浦宏昭
|
第6回 |
2001年5月6日
東京
芝1600m
|
クロフネ
栗
牡3 武豊
松田国英
|
第5回 |
2000年5月7日
東京
芝1600m
|
イーグルカフェ
美
牡3 岡部幸雄
小島太
|
第4回 |
1999年5月16日
東京
芝1600m
|
シンボリインディ
美
牡3 横山典弘
藤沢和雄
|
第3回 |
1998年5月17日
東京
芝1600m
|
エルコンドルパサー
美
牡3 的場均
二ノ宮敬
|
第2回 |
1997年5月11日
東京
芝1600m
|
シーキングザパール
栗
牝3 武豊
森秀行
|
第1回 |
1996年5月12日
東京
芝1600m
|
タイキフォーチュン
美
牡3 柴田善臣
高橋祥泰
|
第1~4回(1996~1999年)は5月中旬。第5回(2000年)以降は原則として5月上旬に開催されている。
施行場所:東京芝1600m(左回り) 出走資格:3歳牡馬・牝馬 1着賞金:1億3000万円 負担重量:馬齢重量
NHKの地上波では原則的に旧八大競走に含まれるレースしか放送されないが、冠レースのNHKマイルカップは例外的に生中継される。
1996年 | 東京芝1600m、4歳(現在の3歳)牡馬・牝馬、定量、G1(国内独自)、混合競走、指定交流競走、「NHKマイルカップ」として創設 |
2007年 | 格付け表記をJpn1に変更 |
2009年 | 国際競走に指定、国際G1に格付け |
2010年 | ダノンシャンティが芝1600mの日本レコードを更新 |
2020年 | COVID-19の流行により無観客競馬として開催(~2021年) |
2024年 | 負担重量を馬齢重量に変更 |