「日本ダービー」の名称で広く親しまれているが、レースの正式名称は「東京優駿」。イギリスの「ダービーステークス」に範をとり、競走体系の確立と競走馬の資質向上を図ることを目的に、4歳（現在の3歳）の牡馬と牝馬による重賞競走として1932年に創設された。創設時の競走名は「東京優駿大競走」で、1938年に「東京優駿競走」、1948年に「優駿競走」と変更が重ねられ、1950年から現行の「東京優駿（日本ダービー）」が採用されるようになった。1932～1933年は現在では廃止となった目黒競馬場で開催し、1934年の第3回から府中の東京競馬場に舞台を移転。皐月賞に続くクラシック2冠目に位置付けられており、このレースを最大目標に掲げるホースマンも多い。出走全馬が渾身の仕上げで臨むことから、調子の良さや能力の高さだけでは勝てないとされ、「最も幸運に恵まれた馬が勝つレース」といわれている。もちろん、3歳馬限定戦としては国内最高賞金レースである。2010年から外国調教馬にも門戸が開放されたが、いまだ海を渡って殴り込みをかけてきた海外のライバルは現れていない。

1986年以降の優勝馬を掲載しています。
優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記と統一しています。

回数	開催日	優勝馬
第91回	2024年5月26日 東京 芝2400m	ダノンデサイル 栗 牡3　横山典弘 安田翔伍
第90回	2023年5月28日 東京 芝2400m	タスティエーラ 美 牡3　Ｄ．レーン 堀宣行
第89回	2022年5月29日 東京 芝2400m	ドウデュース 栗 牡3　武豊 友道康夫
第88回	2021年5月30日 東京 芝2400m	シャフリヤール 栗 牡3　福永祐一 藤原英昭
第87回	2020年5月31日 東京 芝2400m	コントレイル 栗 牡3　福永祐一 矢作芳人
第86回	2019年5月26日 東京 芝2400m	ロジャーバローズ 栗 牡3　浜中俊 角居勝彦
第85回	2018年5月27日 東京 芝2400m	ワグネリアン 栗 牡3　福永祐一 友道康夫
第84回	2017年5月28日 東京 芝2400m	レイデオロ 美 牡3　Ｃ．ルメール 藤沢和雄
第83回	2016年5月29日 東京 芝2400m	マカヒキ 栗 牡3　川田将雅 友道康夫
第82回	2015年5月31日 東京 芝2400m	ドゥラメンテ 美 牡3　Ｍ．デムーロ 堀宣行
第81回	2014年6月1日 東京 芝2400m	ワンアンドオンリー 栗 牡3　横山典弘 橋口弘次
第80回	2013年5月26日 東京 芝2400m	キズナ 栗 牡3　武豊 佐々木晶
第79回	2012年5月27日 東京 芝2400m	ディープブリランテ 栗 牡3　岩田康誠 矢作芳人
第78回	2011年5月29日 東京 芝2400m	オルフェーヴル 栗 牡3　池添謙一 池江泰寿
第77回	2010年5月30日 東京 芝2400m	エイシンフラッシュ 栗 牡3　内田博幸 藤原英昭
第76回	2009年5月31日 東京 芝2400m	ロジユニヴァース 美 牡3　横山典弘 萩原清
第75回	2008年6月1日 東京 芝2400m	ディープスカイ 栗 牡3　四位洋文 昆貢
第74回	2007年5月27日 東京 芝2400m	ウオッカ 栗 牝3　四位洋文 角居勝彦
第73回	2006年5月28日 東京 芝2400m	メイショウサムソン 栗 牡3　石橋守 瀬戸口勉
第72回	2005年5月29日 東京 芝2400m	ディープインパクト 栗 牡3　武豊 池江泰郎
第71回	2004年5月30日 東京 芝2400m	キングカメハメハ 栗 牡3　安藤勝己 松田国英
第70回	2003年6月1日 東京 芝2400m	ネオユニヴァース 栗 牡3　Ｍ．デムーロ 瀬戸口勉
第69回	2002年5月26日 東京 芝2400m	タニノギムレット 栗 牡3　武豊 松田国英
第68回	2001年5月27日 東京 芝2400m	ジャングルポケット 栗 牡3　角田晃一 渡辺栄
第67回	2000年5月28日 東京 芝2400m	アグネスフライト 栗 牡3　河内洋 長浜博之
第66回	1999年6月6日 東京 芝2400m	アドマイヤベガ 栗 牡3　武豊 橋田満
第65回	1998年6月7日 東京 芝2400m	スペシャルウィーク 栗 牡3　武豊 白井寿昭
第64回	1997年6月1日 東京 芝2400m	サニーブライアン 美 牡3　大西直宏 中尾銑治
第63回	1996年6月2日 東京 芝2400m	フサイチコンコルド 栗 牡3　藤田伸二 小林稔
第62回	1995年5月28日 東京 芝2400m	タヤスツヨシ 栗 牡3　小島貞博 鶴留明雄
第61回	1994年5月29日 東京 芝2400m	ナリタブライアン 栗 牡3　南井克巳 大久保正
第60回	1993年5月30日 東京 芝2400m	ウイニングチケット 栗 牡3　柴田政人 伊藤雄二
第59回	1992年5月31日 東京 芝2400m	ミホノブルボン 栗 牡3　小島貞博 戸山為夫
第58回	1991年5月26日 東京 芝2400m	トウカイテイオー 栗 牡3　安田隆行 松元省一
第57回	1990年5月27日 東京 芝2400m	アイネスフウジン 美 牡3　中野栄治 加藤修甫
第56回	1989年5月28日 東京 芝2400m	ウィナーズサークル 美 牡3　郷原洋行 松山康久
第55回	1988年5月29日 東京 芝2400m	サクラチヨノオー 美 牡3　小島太 境勝太郎
第54回	1987年5月31日 東京 芝2400m	メリーナイス 美 牡3　根本康広 橋本輝雄
第53回	1986年5月25日 東京 芝2400m	ダイナガリバー 美 牡3　増沢末夫 松山吉三

第1～6回（1932～1937年）は4月下旬。第7回（1938年）以降は原則として5月下旬～6月上旬に開催されている。なお、第35回（1968年）は東京競馬場のスタンド改修工事にともない7月7日に、第39回（1972年）は馬インフルエンザの流行にともない7月9日に、それぞれ順延して開催された。

施行場所：東京芝2400m（左回り）
出走資格：3歳牡馬・牝馬
１着賞金：3億円
負担重量：馬齢重量

各競馬場のスタンドや馬場の改修工事などにより、ほとんどのG1レースは他場で代替開催された事例が存在するが、日本ダービーは必ず東京で開催できるように工事日程が組まれるため、他場で代替開催されたことがない（中山で開催される有馬記念も同様の扱い）。