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春の中距離王決定戦・大阪杯が5日、阪神競馬場で行われる。昨年、アルアインとのコンビでJRA・GI初制覇を果たした北村友一騎手(33)=栗東・フリー=は、昨年の秋華賞馬クロノジェネシス(栗東・斉藤崇、牝4)とのコンビで連覇に挑戦。牡馬のトップホースに立ち向かうパートナーについて、胸の内を語った。 (取材構成・宇恵英志)
--昨年の秋華賞を含め、ここまで9戦5勝。すべてのレースで手綱を取っている
「デビューした頃から、このレベルで戦う馬になると思っていました。もともと、背中(乗り味)のいい馬でしたが、今は体に芯が入りましたね。デビューからずっとコンビを組んできましたし、この馬のことは一番分かっています」
--前走は3カ月の休み明けで京都記念を快勝
「前回に関しては、言うことがありません。道中の折り合いがどうかなと思っていましたが、うまくクリアしてくれました。勝負どころから自分で動いて危なげなく押し切ってくれましたし、今後の見通しが明るくなりました」
--この馬の長所は
「長く脚を使えて、瞬発力もあるところですね。いつも真面目に走ってくれるのも長所といえます。(普通の馬とは)エンジンが違いますし、強い男馬が相手でも、楽しみの持てる牝馬です」
--1週前追い切りはCWコースで6ハロン79秒8-11秒6の好タイム
「動きに関しては、力強さとシャープさがありますね。昨年と比べてパワーがついたことで、道中の行きっぷりが良くなっています。前回より体つきが良くなっていますが、気持ち的には今がギリギリの状態。レースまでにこれ以上、テンションが上がらなければ(いいな)と思います」
--勝てば2017年のGI昇格後、初の牝馬の優勝。ライバルは
「(昨年の日本ダービー2着馬)ダノンキングリー、(一昨年の有馬記念馬)ブラストワンピースは強いと思います。力がありますし、タフな(強敵相手の)レースをしてきていますから。ここまでパワーのある男馬と走るのは初めてなので、タフな競馬になった場合がどうかですね」
--前走は京都芝2200メートル。今回は阪神芝2000メートルに舞台が替わる
「1ハロン短縮して2000メートル戦になるのは、(折り合い面から)競馬がしやすいです。良馬場でも、雨が降って馬場が悪くなっても走れる馬。他の馬が重馬場を嫌がるようなら強みになります。前回が出遅れたので、きちんとスタートを決めて流れに乗る競馬ができればと思います」
--自身は昨年、アルアインでV。連覇がかかる
「昨年とは、馬も状況も違いますし、連覇に関して特別な意識はありません。力を入れずに臨みますよ」
★大阪杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
北村 友一(きたむら・ゆういち) 1986(昭和61)年10月3日生まれ、33歳。滋賀県出身。2006年に栗東・田島良保厩舎からデビュー。08年D杯2歳S(シェーンヴァルト)で重賞初V。昨年は大阪杯(アルアイン)でJRA・GI初制覇を飾ると、秋華賞(クロノジェネシス)、阪神JF(レシステンシア)も制した。31日現在、JRA通算8851戦739勝。重賞はGI3勝を含む21勝。