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日曜の中山競馬場では、菊花賞トライアルのセントライト記念(GII、芝2200メートル)が行われる。今年のメンバーで断然の実績を誇るのが皐月賞馬ディーマジェスティだ。ダービー3着後の休養で成長。蹄のアクシデントも乗り越え、心身ともにたくましくなって帰ってきた。ニエル賞を快勝したマカヒキに続き、秋初戦でGI馬の実力を披露する。
3冠最終戦をにらむ重要な東のトライアルで、いよいよ皐月賞馬ディーマジェスティが始動する。春の激戦の疲れも癒え、さらなる成長の跡が見られる愛馬に二ノ宮調教師も笑みをこぼす。
「体重自体は特に増えていないけど、全体的に幅が出て、ふっくらとしているように思える。順調に成長してくれているんじゃないかな」
春は伏兵の立場から主役にまでのし上がった。未勝利、共同通信杯を連勝して挑んだ皐月賞では8番人気の低評価だったが、マカヒキ、サトノダイヤモンド、リオンディーズの3強をねじ伏せ、レースレコードV。続くダービーは3着に終わったが、中間の熱発、直線で寄られる不利がありながら、勝ったマカヒキとはわずか0秒1差で、改めて世代トップクラスの能力を示した。
ダービー後はプランのひとつだった凱旋門賞を見送り、秋の国内専念が決定。北海道日高町のファンタストクラブ内にある木村牧場で英気を養った。牧場で蹄を傷めるアクシデントがあったものの大事には至らず、「ノープロブレム」と指揮官は言い切る。
涼しい函館競馬場で2週間ほど調整してから美浦トレセンに帰厩し、7日の1週前追い切りではWコース6ハロン81秒1、1ハロン12秒6を馬なりでマーク。僚馬を楽々と1馬身突き放し、主戦の蛯名騎手から「1週前としては上々。春に比べると気持ちにゆとりがある。馬の感じは素晴らしい」と絶賛の言葉が出た。
ダービー馬マカヒキは渡仏初戦のニエル賞を快勝して凱旋門賞へ。最大のライバルが不在の国内で、負けるわけにはいかない。菊花賞(10月23日、京都、GI、芝3000メートル)での2冠制覇に向けて、さらなる飛躍を目指す秋の初戦。ディーマジェスティがクラシックホースの威厳を示す。
★セントライト記念の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載
皐月賞馬とセントライト記念 皐月賞馬がセントライト記念に出走したのは、グレード制導入の1984年以降で4頭のみ。84年シンボリルドルフ1着、85年ミホシンザン5着、96年イシノサンデー4着、2014年イスラボニータ1着で【2・0・0・2】だが、勝った2頭はダービーでもシンボリが1着、イスラが2着と好走していた。ダービーで僅差3着の実績があるディーマジェスティならばVは有力だ。
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