競馬ニュース > 記事
名馬への登竜門として知られる若駒S(芝2000メートル)が23日、京都競馬10Rで行われる。注目は昨年暮れの新馬戦を大人びたレースで楽勝したルーラーシップで、父がキングカメハメハ、母がエアグルーヴという日本の生産界が誇るトップクラスの血統。本紙予想の加藤隆宏記者も自信の◎を打って強力に後押ししており、どんな勝ち方をしてクラシック戦線に躍り出るかの一点に注目が集まっている。発走は15時10分、ここは見逃してはいけない!!
皐月賞、ダービーに向けて、大器ルーラーシップが発進する。この若駒Sは単なる通過点に過ぎない。
デビュー戦で早くもGI級の素質は示した。パドックでは一流馬ならではのオーラを放ち、ゲートが開いてからも落ち着き払い、大人びたレースぶりだった。馬群のなかでもひるむことなく、鞍上の岩田康誠騎手がGOサインを出すと瞬時に反応。一気に抜け出し、後続を引き離した。ゴール前は流す余裕がありながら、ラスト1ハロンは11秒2。切れ味はすでにオープン級といっても過言ではない。余裕残しの仕上げだったことを考慮すると、その潜在能力は計り知れない。
母が女傑エアグルーヴ(天皇賞・秋、オークス)で、父が変則2冠馬のキングカメハメハ(ダービー、NHKマイルC)。日本の生産界が誇るトップクラスの血統であるのに加え、バランスのとれた好馬体はひと際、目を引く。血統、馬体、天性のバネを感じさせる動きと、すべてが超一流で文句なし。走る要素が三拍子揃った逸材なのだ。
ひとつ上の兄フォゲッタブル(ステイヤーズS、菊花賞2着、父ダンスインザダーク)は腰が甘くて本格化するまで時間がかかったが、ルーラーシップは心配無用。現時点での肉体の完成度も兄をはるかに凌いでいる。
新馬勝ち後は、短期放牧でリフレッシュ。疲れを完全に癒してから、強めの調教を再開した。20日の最終追い切りでは昨年の皐月賞2着馬トライアンフマーチと互角の動きを披露。調子は上がっており、実戦を1度経験して、さらに進化を遂げた。
不安は皆無。ルーラーシップがトウカイテイオー、ディープインパクトに続き、若駒Sをステップにクラシック戦線へ羽ばたく。
馬単は(2)(9)、(2)(5)が本線。3連単は(2)→(5)(9)→(3)(5)(6)(8)(9)の8点で勝負する。(加藤隆宏)