菊花賞の追い切りが１７日、栗東、美浦の両トレセンで行われ、枠順も決定した。〔８〕枠（１８）番が当たった神戸新聞杯２着のマジェスティハーツは、栗東芝コースで武豊騎手を背に鋭い伸びを披露。セントライト記念Ｖのユールシンギングは〔７〕枠（１５）番で動きも上々だった。菊花賞の馬券は１８日１４時から１９時までウインズ後楽園、新橋で金曜発売が実施される。

　神戸新聞杯２着マジェスティハーツが牙を研いでいる。「ちょっと緊張感が出てきたかな。それぐらい、けさの攻め馬の動きはよかった。１００点の仕上げを目指して、１００点に仕上がったよ」。追い切りを見届けた松永昌調教師から、笑みがこぼれた。

　武豊騎手を背に栗東芝コースで併せ馬。ラインスピリット（２歳未勝利）を３馬身ほど先行させて、馬なりで加速していく。ラスト３ハロンから併走して直線に向くと、鞍上の合図に鋭く呼応。スパッと切れる感じで、ラスト１ハロンは１１秒２。ゴールでは３馬身先着した。

　「先週より気合が乗って、すごくよかったですね。以前に騎乗したときよりパワーアップを感じたし、乗りやすくなりました」。実戦でコンビを組むのは５月の５００万下一般戦（６着）以来となるユタカは、感触のよさに目を細めた。

　枠順は（１８）番と大外があたった。森調教助手は「真ん中くらいがほしかった」と話したが、（１８）番はここ１０年で２勝をあげており悪くはない。菊花賞４勝のユタカは（１８）番枠は勝っていないが、（１７）番で２勝（１９８８年スーパークリーク、９６年ダンスインザダーク）。淀の長丁場を知り尽くした名手の騎乗は心強い。

　ＧＩ１００勝（地方、海外を含む）へあと１勝のユタカ。「先週（秋華賞スマートレイアー２着）は弟（武幸騎手のメイショウマンボ）に阻止された」と苦笑しつつ、「３０００メートルの距離なら強い馬（エピファネイア）にも付け入るスキがある」と色気十分の口ぶり。不気味なコンビだ。（正木茂）

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