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大阪杯のステップレースとなる金鯱賞が10日、中京競馬場で行われる。ハヤヤッコは同舞台の前走・中日新聞杯で13番人気2着と激走。明け8歳を迎えたが、調教では元気いっぱいな姿を見せている。左回りで6勝中4勝と実績を残しており、2022年函館記念以来となる重賞3勝目を狙う。
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白毛馬として初のJRA重賞ウイナーに輝いたハヤヤッコが、3個目のタイトルを狙う。5日はどこにいてもひと目で分かる馬体を揺らし、美浦Eコースから坂路を駆け上がった。8歳を迎えても馬体の張りは上々で、元気いっぱいだ。
「普通の若馬よりも元気なくらい。やる気満々です。馬体重が重いとよくないので、480キロ台で出せるように。そこは気を付けています」
椎本助手は雰囲気の良さに太鼓判だ。3歳のレパードSで重賞初制覇を飾り、6歳の函館記念で2勝目。7歳暮れの前走・中日新聞杯では58・5キロの重ハンデを背負って勝ち馬に¾馬身差2着まで追い込み、13番人気の低評価を覆した。年齢を重ねても、パフォーマンスに陰りはない。
函館記念を快勝しているが、実際は全6勝中4勝(ダート含む)が左回り。調整役は「普段から左回りの方が乗りやすい。右回りだと体のバランス的に内に傾くところがあって、函館記念を勝ったのが意外なくらい。週末も左回りでいい動きでしたよ」と明かす。中京芝でも重賞で4戦して全て0秒5差以内と堅実だ。
キングカメハメハ産駒の勢いも見逃せない。もう5歳以上の産駒しかいないにもかかわらず、フェブラリーSで11番人気ペプチドナイルがV、中山金杯でククナ、愛知杯でタガノパッションがともに8番人気2着と今年の重賞で存在感を示している。「追い切りで目立たなくても、競馬にいけば道悪でも速い時計でも走れます。後ろから最後だけ脚を使う形が合っていそうですし、気持ちが途切れず走れれば」と椎本助手も期待を寄せる。
今回勝てば、1996年フジヤマケンザン、2005年タップダンスシチーと並ぶ、レース史上最高齢Vだ。前走で自身5年ぶりの上がり3ハロン33秒台をマークし、芝2000メートルの自己ベストも更新。まだまだ進化を続けるハヤヤッコが、白銀の輝きを放つ。(板津雄志)