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京都芝3000mで施行される3歳牡馬限定のG1。
3年ぶりの京都へ、23年ぶりに皐月賞馬とダービー馬が揃って参戦。コースは替われど、距離適性議論に花が咲くのは変わらない。
逃げ馬リビアングラスとパクスオトマニカはともに3枠へ収まった。ラスト一冠はどの馬が掴むのか。データは阪神開催の直近2年を除く、過去10年分を使用する。
逃げた馬の成績は【0-0-1-7】。馬券内へ粘ったのは、2013年3番人気3着のバンデ1頭。ただ、この年は不良馬場だった。
土日の京都に天候の崩れる予報はなく、この年とキセキが勝った2017年は参考にしづらい。
良馬場ではどうかというと、2018年ジェネラーレウーノ4番人気9着以外は、すべて2桁人気馬が2桁着順に沈んでいる。
2018年はラジオNIKKEI賞から臨戦したフィエールマンが勝った年。前半ゆったり入るのは傾向どおりとして、二度目の下りを迎えるまで緩いまま。勝ち馬の上がりは33.9と、直線で速い脚を求められた。
「スタミナ関係ない」に類した声もちらほら挙がり、そのためかやけに記憶に残っている。こういうケースもあるのは、頭の片隅に置いておきたい。
京都芝3000mのスタートは、向こう正面の坂の途中にある。
初めのコーナーまで200m少々だが、発送後の上りと長丁場への意識で前半は緩めの流れ。
外枠に前に位置を取りたい馬がいると、例外的にペースアップするものの、今年は逃げ馬が揃って内枠。隊列が決まると、基本的に二度目の下りにあたる残り800mの地点までは淡々と進む。
下りで加速した勢いのまま直線へ進入し、404mでの追い比べ。最後は瞬発力も重要になる。
逃げ馬に注目すると、冒頭で触れた2頭がいる。
リビアングラスは、直近3戦連続でハナ。前走と3走前のテン1ハロンは12.3。どちらも押して出した数字。パクスオトマニカも、新潟の未勝利戦で押しての12.3がある。
両陣営も逃げにこだわらない趣旨のコメント出しているが、ハナへ行ったほうが力は出せるタイプ。
ほかだと、前走神戸新聞杯を逃げたファントムシーフは外枠、2走前に福島の長丁場を逃げたサヴォーナもいるが、この馬はテンのスピードがもうひとつ。
3枠の2頭、どちらかのハナと見るのが妥当だろう。
どちらが行くにしても、直線だけの競馬にすると分が悪く、序盤はゆったり入っても、道中は極端にペースを緩めず運ぶはず。
折り合いに不安がなく、持続ラップを経て、ひと脚を使える馬を狙いたい。
◎リビアングラス。未勝利2戦は後方からも競馬だったが、3走前から逃げに転じた。その1勝クラスと次走の京都新聞杯は、スローで展開が向いた。ただ、特に1勝クラスは手応えが怪しいところからしぶとさを見せている。
前走の2勝クラスは、新潟芝2200m。1000通過58秒9と、初めて緩みないペースでの逃げ。4角で既に苦しくなったが、再度しぶとくさを活かし後続を封じている。前有利の馬場とはいえ、期待したくなる走り。
やはりハナが理想。上手くペースコントロールし、夢を見せてほしい。
馬券は◎の単複。サヴォーナ、ハーツコンチェルト、サトノグランツへの馬連・ワイド。
(文・垣本大樹)