今年、関西圏はＧＩ予想が例年より難しい。昨年からの京都改修の影響で、開催場も替わっている。高松宮記念は競馬場こそ同じだが、やはり開催が多くなった影響で馬場は力が要る感じ。例年どおりにはいかない。

　そこを踏まえて、◎はライトオンキュー。父シャマーダルはジャイアンツコーズウェイを経たストームキャット系。一昨年の勝ち馬ミスターメロディがヨハネスブルグなどを経たストームキャット系で同じだ。短距離戦のガリガリやりながらワンペースの強さを持つ系統で、この舞台では心強い。さらに短距離戦といえばミスプロの血も重宝されるが、父系、母系に内包し、そのクロスを持つ。さらに加えてロベルト、ブラッシンググルームという底力のあるクロスまであり、力の要る馬場でも最後の踏ん張りが利きそうな血統だ。

　相手にはサウンドキアラを抜擢する。昨春の勢いは秋以降、鳴りを潜めたが、ディープインパクトの血で外からズドンならありそうだ。母系は母父アグネスデジタルの父のクラフティプロスペクターが短距離向きということを考えれば、初のスプリント戦でも結果が出ておかしくはない。人気がなく思い切った競馬もできるだろうから怖い存在だ。

　▲がレシステンシア。やはり逃げたほうがいいだろうというのは前走を見てもわかるが、前哨戦で同じ中京で行われたシルクロードＳを見てもわかるように、力の要る馬場での逃げ切りは相当の力が必要だ。父ダイワメジャーはＳＳ系にあっては切れよりもワンペースで踏ん張るタイプの多い産駒を出すので、戦法としては合っているだろう。それだけに、この馬場でどこまで踏ん張れるかが焦点だ。

　△△がダノンスマッシュ。レベルの高い香港のスプリント路線に入ってＧＩを制した力は本物で、父ロードカナロアらしい成長力も備わっている。母父がダンジグ系ハードスパンなので休み明けもいいだろう。懸念は力の要る馬場か。力をつけた今なら克服可能だろうし、血統からもこなせるが、昨年の高松宮記念を想起するとやや疑念が残るだけにこの印とした。（夕刊フジ）



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