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マイルCS(GI、芝1600メートル)が20日、京都競馬場で行われる。前日発売で単勝1番人気が480円((8)リアルインパクト)と、混戦模様のマイル王決定戦。先週のエリザベス女王杯を◎◯の本線で的中したサンケイスポーツ・加藤隆宏記者は、本格化なった◎リディルで勝負する。菊花賞から京都GIを連勝中のカトちゃんが今年、京都最後のGIもきっちり仕留める。
外国馬や馬場状態など、気になる要素はあるが、信頼度でまさるリディルが◎だ。
骨折(2歳秋)の後遺症で復調するまで時間がかかったが、今年5月の谷川岳S(1着)あたりから、本来の動きが戻ってきた。直線で前が詰まり脚を余した安田記念(7着)は度外視してよく、続く米子Sを完勝。賞金を加算して、理想的な形で休養に入ることができた。その成果は秋初戦のスワンSで見事に表れた。楽に好位を奪い、直線では追い出すタイミングを我慢する余裕も。逃げ粘るジョーカプチーノを瞬時に抜き去り、後続の追撃もまるで寄せつけなかった。
4歳秋を迎えてパワーアップ。スピードと瞬発力に磨きがかかり、馬体は完成の域に達してきた。前走後の動きも文句なし。心身とも充実一途で、万全の状態に仕上がっている。
調子の良さに加えて、強調材料できるのが舞台適性の高さだ。京都の芝コース(外回り)は4戦3勝2着1回。マイルは全5勝中、4勝をマーク。リディルほど、マイルCSに適した馬はいないのだ。
枠順は(17)番。外枠になったが、かえってプラスに働きそうだ。土曜の馬場状態は不良。天気が回復しても、絶好の良馬場は望めそうにない。土曜のレースでインコースはかなり酷使されて、だいぶ荒れてきた。この枠ならば、逃げるシルポートを目標にしながら、馬場のいい外めを無理なく走れる。スムーズに直線勝負に持ち込むことができれば、勝機はおのずと見えてくる。
ヴィクトワールピサ(ドバイワールドC)など、逸材揃いの4歳世代の一角。2歳秋にはデイリー杯2歳Sを快勝し、クラシック候補と呼ばれた。骨折のため、遠回りをしたが、リディルがようやくGIウイナーの仲間入りを果たす。
(馬単)は(17)(8)、(17)(5)を本線に(17)(6)、(17)(7)、(17)(11)、(17)(13)。(3連単)は(17)の1着固定18点で勝負する。 (加藤隆宏)
◆天気と馬場
京都競馬場がある京都府南部の20日の天気予報は未明が雨で、午前中から夕方まで晴れ。土曜の不良馬場の回復次第だが、マイルCSは稍重~重となる見込みだ。いずれにせよ道悪の巧拙は重要だ。また、切れ味をそがれる差し・追い込み馬には厳しく、逃げ・先行馬が有利となる。
リディルは重、不良の経験こそないが、稍重で3戦2勝2着1回と連対率100%。道悪も不利にならない。「ハナにも行こうと思えば行けるスピードがある」と橋口弘次郎調教師は話しており、好位からレースできるのも強みだ。