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有馬記念をあらゆる視点から分析する当コーナーもいよいよ大詰め。5日目は枠順やコース実績などを検証する。過去に何度も波乱を演出してきたトリッキーな中山芝2500メートル。今年はフルゲートの16頭立てで行われるだけに、枠順の重要度は高い。最終日を前に脱落するのは!? なお、すでに脱落した6頭の評価は割愛する。
〔1〕馬番実績((16)番=5点減、(16)番以外の〔6〕~〔8〕枠=2点減)
この項目に関しては過去10年ではなく、第1回から昨年までの59回を対象とする。中山芝2500メートル(2600メートルで施行されていた1965年までも同様)はスタートして200メートルでコーナーに入ることから、外枠は不利とされる。昨年は枠順決定の公開ドラフトが行われ、内枠から馬番が埋まっていったように、各陣営も外枠を歓迎していない。
優勝馬59頭中48頭が馬番(1)~(10)番。連対率は(1)~(10)番が16・3%に対して(11)~(16)番は11・8%で、複勝率になると(1)~(10)番の24・4%に対し(11)~(16)番は17・9%。差は歴然だ。特にフルゲートとなった場合の大外(16)番枠は、過去に17頭が出走して3着もない。
〔6〕枠(11)番キタサンブラック、〔6〕枠(12)番リアファル、〔7〕枠(13)番ルージュバック、〔7〕枠(14)番ダービーフィズ、〔8〕枠(15)番ゴールドシップはいずれも2点減。〔8〕枠(16)番マリアライトは5点減とする。
〔2〕コース実績(中山で連対実績なし=1点減、中山で未勝利=2点減、中山未経験=3点減)
過去10年に中山初出走で優勝した馬は、歴代最多タイのJRA・GI7勝を挙げたジェンティルドンナ(2014年)だけで、2着も07年ダイワスカーレット、09年ブエナビスタの2頭のみ。いずれも歴史に名を残す女傑で、よほどの能力がないと初出走では厳しい。コース未経験なら割引が必要で、出走経験があっても実績のない馬は減点対象だ。
中山コース未経験の(12)リアファル、(13)ルージュバックは3点減。
出走経験はあるが未勝利の(8)ワンアンドオンリーは1点減で、2着もない(3)ラストインパクト、(9)サウンズオブアースは2点減だ。
〔3〕出遅れ癖(最大2点減)
わずかなミスが致命傷になりかねない小回りコースが舞台で、出遅れなどの不利があれば他のコース以上に挽回は困難といえる。
出遅れの不安が拭い切れない(15)ゴールドシップは2点減だ。