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阪神では土曜メインに桜花賞トライアルのチューリップ賞(3月5日、GII、芝1600メートル、3着までに桜花賞の優先出走権)が行われる。2012年のジェンティルドンナから13年アユサン、14年ハープスター、15年レッツゴードンキ、16年ジュエラーまで、このレースをステップとした馬が5年連続で本番を制覇。ここ5年はほかのレースの組が桜の女王に輝いているが、最も重要な前哨戦であることに変わりはない。今年の優勝馬はどの馬か、そして出走馬の中から6年ぶりに桜花賞馬が現れるのか、見逃せない一戦だ。
昨年の最優秀2歳牝馬に輝いたサークルオブライフ(美浦・国枝栄厩舎)に注目が集まる。新馬勝ちこそ逃したものの、2戦目で初勝利を飾るとアルテミスSでは直線一気の豪快なレース内容で優勝。続く阪神ジュベナイルフィリーズでも大外を通って力強く伸びて勝ち、瞬発力を疑う余地はない。エンジンのかかりが少し遅い印象があるだけに、休み明けという点に不安を感じるものの、2月23日に美浦Wコースで行われた3頭併せでG前仕掛けて6ハロン81秒5-11秒9の好タイムをマークするなど、臨戦態勢は整っている。
ウォーターナビレラ(栗東・武幸四郎厩舎)の巻き返しも注目される。前走の阪神JFでは3番手から直線で一旦は先頭に立ち、惜しくも3着に終わったが、それまでは新馬戦、サフラン賞、ファンタジーSと無傷の3連勝。好位からしっかりと伸びるレーススタイルは安定感があり、同時に高い競走センスを感じさせる。2月23日に栗東CWコースで行われた1週前追い切りは6ハロン81秒1、ラスト1ハロン11秒8。シャープな伸びで併せたオープン古馬に1馬身先着し、力を出せる状態だ。
ナミュール(栗東・高野友和厩舎)も高い資質を感じさせる一頭だ。新馬戦、赤松賞と楽に抜け出して連勝。前走の阪神JFでは3馬身ほど出遅れてノーチャンスかと思われたが、直線に入ると、馬場が悪いインを通って猛烈なチャージ。4着に終わったが、上がり3ハロン33秒6はメンバー中最速で、レース後のインパクトという点では上位3頭よりも上と言っても過言ではない。栗東坂路での1週前追い切りでは一杯に追われて4ハロン53秒2、ラスト1ハロン12秒2と活気あふれる動き。ゲートを五分に出れば、上位争いになるだろう。
2番人気の阪神JFで7着に終わったステルナティーア(美浦・木村哲也厩舎)だが、スタートして200メートルほど進んだところで他の馬にぶつけられるアクシデントがあり、繊細な2歳牝馬だけに痛かった。スムーズさを欠いての敗戦だけに、評価を下げることはできず、その前のサウジアラビアロイヤルCでは牡馬に交じって2着になった実績からも軽くは扱えない。
菜の花賞で2勝目を挙げたサウンドビバーチェ(栗東・高柳大輔厩舎)、春菜賞で鋭い追い込み勝ちを決めたシークルーズ(栗東・杉山晴紀厩舎)など、伏兵陣も多彩だ。
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