ドゥラが断トツ！　北海道から佐賀まで、全国の地方競馬の騎手１０人が第８２回日本ダービーの予想を行い、競馬を知り尽くす“プロ”ならではの見方を披露。合計で２万２０００勝を超える名手１０人のうち７人が、本命や注目馬として皐月賞馬（１４）ドゥラメンテを挙げた。

★吉原寛人（金沢）　（１４）ドゥラメンテ

　ダービーはやっぱり皐月賞組が強そうです。◎はドゥラメンテ。あの皐月賞の末脚を見せられてしまうとね。先行する馬が少ないので、前残りになるという人もいるかもしれませんが、逆に切れ味勝負になったら楽勝してしまうんじゃないですか。自分がもし乗ったら？　あれぐらいの瞬発力がある馬で突き抜けたら気持ちいいでしょうね。気性が難しいみたいだから、どこかに飛んでいったらゴメンナサイってことで（笑）。

　○はリアルスティールです。皐月賞は完璧なレースで、あれで負けたら仕方ないという感じ。安定感があります。ドゥラメンテがもし負けるなら、この馬でしょうね。馬券の軸には最適じゃないですか。▲はキタサンブラック。リアルがドゥラを待って追い出すなら、マイペースで粘ることもありそうですよ。

★森泰斗（船橋）　（１４）ドゥラメンテ

　本命はドゥラメンテです。皐月賞は４コーナーで大きく外に斜行しながらも、直線で豪快に追い込んできました。あの走りを見て、同世代の中では抜けた存在だと感じましたね。ミルコ・デムーロ騎手も２度目なら、しっかり折り合いをつけて乗るでしょうし、心配ないと思います。

　相手は安定感のある走りが魅力のリアルスティール。皐月賞は完敗でしたが、東京競馬場で行われた共同通信杯でドゥラメンテを負かしています。持ち前の機動力を生かせれば差は詰められそう。▲はサトノクラウン。外々を回るロスが響いた前走は度外視していいでしょう。今回は枠（〔６〕枠（１１）番）もいいので注目です。またミュゼスルタンは新潟２歳Ｓを制覇するなど、早くから期待されていた素質馬。ＮＨＫマイルＣは３着でも内容の濃い一戦でした。

★村上忍（岩手）　（１４）ドゥラメンテ

　皐月賞のドゥラメンテは、１頭だけ力が違うんじゃないの？　という競馬でしたね。脚が違う。だいぶやんちゃな部分が残っているようですが、だからこそ走るんだと思います。状態面に問題がなければ、ひとつ抜けた存在でしょう。

　実績からリアルスティールが相手になると思いますが、私が気になるのは“サトノ”の２頭。サトノクラウンの前走は、この馬としては凡走。このまま終わる馬とは思えない。巻き返してきそうです。サトノラーゼンは状態がよさそうですし、距離の長いところが合いそうなタイプ。上位食い込みがあっても不思議ではないと思っています。

★岡部誠（愛知）　（１４）ドゥラメンテ

　本命はドゥラメンテです。粗削りな面はありますが、皐月賞は衝撃的な脚でした。難しさもあるけど、乗り応えがありそう。ミルコ（デムーロ）ならうまく御せるでしょうし、力通りに走れば抜けるんじゃないかと思います。対抗はサトノクラウン。前走は不利があって力を出し切れていません。柔らかくて乗りやすそうで、能力を発揮して（ドゥラメンテとの差を）どれくらい詰められるか。穴ならスピリッツミノル。前で気持ち良く走って、後ろが牽制（けんせい）し合えば粘り込みもあるかと思います。

★赤岡修次（高知）　（１４）ドゥラメンテ

　◎はミルコ・デムーロ騎手が騎乗するドゥラメンテです。皐月賞で馬を立て直した腕はすごいの一言でした。彼ならダービーのような大舞台でも落ち着いて乗れるでしょうし、馬の力量を考えても負けるところが想像できません。○サトノラーゼンは今回もいい枠（〔１〕枠（１）番）を引きました。前めのポジションが取れそうですし、岩田騎手がこの馬を選んだ時点で期待が高まります。▲は２４００メートル戦で連勝中のレーヴミストラル。前走の青葉賞の内容からも、坂があって直線の長い府中が良さそうです。

★川原正一（兵庫）　（１４）ドゥラメンテ

　東京競馬場は以前、騎乗したことがあります。乗りやすいイメージだけど、直線が長いのでどれだけ脚をためられるか…でしょう。やはり、皐月賞を勝ったドゥラメンテかな。いろいろあってもあれだけの末脚を使えるんだから。東京コースも何度も走っているし、中山よりいいと思う。あの爆発力ならダービーも勝てるのでは。

　レーヴミストラルは青葉賞で東京２４００メートルを経験しているのが強み。３連勝と勢いもある。あとはレースの上手なリアルスティールとサトノクラウンの巻き返しを。

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