中央競馬伝統のＧＩ、天皇賞・春（４日、京都、芝３２００メートル）の枠順が１日、確定した。サンケイスポーツ・加藤隆宏記者は、〔７〕枠（１４）番のキズナに迷うことなく◎。「勝利への条件はすべてそろっている」と断言した。昨年の日本ダービー馬が春の長距離チャンピオンに輝く。馬券は２日、東日本地区ではウインズ新橋、後楽園で１４時から１９時まで金曜発売が実施される。

　一分の隙もない。（１４）キズナが人気に応える。

　前走の産経大阪杯は圧巻だった。３コーナーで先頭とは３秒近い差があったが、行き脚がついてからの伸び脚は段違い。最後方から前を行く７頭を軽々と抜き去った。昨秋の仏ＧＩ凱旋門賞（４着）以来、約６カ月ぶりの実戦で、しかもライバル視された昨年の菊花賞馬エピファネイア（３着）を子供扱いしたのだから、言うことなしだ。

　昨年のダービー（１着キズナ、２着エピファネイア）で名勝負を演じた２頭だが、今や成長力の違いは歴然。キズナはオルフェーヴル（ＧＩ６勝）や海外の強豪と真正面から戦った経験が血肉となって、心身ともレベルアップ。たくましく進化した。

　舞台設定も文句なし。天皇賞が行われる京都競馬場の芝コースは過去３戦全勝で、先週開幕したばかりなので緑の芝生がびっしり生えている。コースレコードが出たＧＩＩマイラーズカップ（４月２７日）は、ディープインパクト産駒が１～３着を独占。今の京都は父ディープ譲りの決め手が最大限に生きるコンディションなのだ。

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