前走の着順に関しては、オープンクラスなら3着以内、それ以外の場合は2着以内（新馬・未勝利は1着）がいちおうの目安（競走除外明けの馬は直近のレースが対象）。京都2歳Ｓが重賞となった、2014年以降（2020～2022年は阪神で施行）の1～2着全馬がこの条件を満たしていた。また、馬格も重要なポイントのひとつ。2014年以降、前走の馬体重が450キロ以下だった馬が2着連対圏に入ったケースはゼロとなっている。直近のレース内容を検証する際には、当時の馬体重もしっかりチェックしておきたい。舞台となる京都芝内回り2000mは、正面スタンド前から発走して最初のコーナーまでの距離が約300mと短めかつ、4つのコーナーを回るトリッキーなコース。道中のポジショニング、立ち回りが勝敗の大きなカギを握る。（各種データ、原稿は本年のレース発走前のものとなります）

【人気】
2014年以降、1番人気は【2.2.1.4】と可もなく不可もなし。ただし、1～2着馬18頭中16頭が5番人気以内と、基本的には人気サイドを信頼できるレースだ。直近9回の結果を見ても1～3番人気の総崩れはなく、7番人気以下が馬券に絡んだのは阪神開催時だけ。馬券検討の際には、“1～3番人気×1～6番人気”の組み合わせを強く意識したほうがいい。

【脚質】
2014年以降の1～3着馬を振り返ると、前後の偏りがあまりない印象。脚質の定まっていない馬がほとんどなので、過度に気にする必要はないだろう。それよりも重視したいのは、上がり勝負への対応力である。2014年以降、前走の上がり3Fタイム順位が1位だった馬（競走除外明けの馬は直近のレースが対象）が7勝を含む3着以内16頭の活躍を見せているのに対し、同6位以下の馬は2着連対すらない。ラストの決め脚の有無が勝敗を分けるポイントだ。

【枠順】
京都で施行された過去6回（2014～2019年）は、出走頭数が10頭前後に落ち着くことが多いせいもあってか、極端な偏りは出ていない。強いて挙げるとすれば“１～2枠がやや劣勢”。1～2枠のワンツー決着はなく、勝ち馬も2018年のクラージュゲリエ（1枠1番・1番人気）1頭だけとなっている。内枠有利のバイアスでも発生しない限りは、少し評価を下げたほうがいいかもしれない。

【血統】
重賞に昇格した2014年以降は、ハーツクライとキングカメハメハの直系がしのぎを削る。ハーツクライは、2014年1着ベルラップ、2017年1着グレイル、2019年1着マイラプソディと直仔が3勝。まだ後継種牡馬の産駒は馬券に絡めていないものの、2019年4着トウカイデュエル、2021年4着ポッドボレットとジャスタウェイ産駒が奮闘している。一方、キングカメハメハは、2018年に直仔クラージュゲリエが勝ち、2020年ワンダフルタウン（父ルーラーシップ）、2021年ジャスティンロック（父リオンディーズ）、2022年グリューネグリーン（父ラブリーデイ）と勝ち馬の系統もバラエティ豊か。ほか、Danzigの血を引く馬も毎年のように上位を賑わせており、直系だけでも2015年1着ドレッドノータス、2017年3着ケイティクレバー、2021年2着ビーアストニッシド、2022年2着トップナイフが該当する（京都芝2000mのコース全般における種牡馬別成績は下記のとおり）。