東の中山記念がクラシックホースのそろい踏みなら、西の阪急杯は８Ｆ＆６Ｆのトップホースが名を連ねてきた。ただ、そんな実績馬は当然ながら、ＧＩ本番を見据えての臨戦。中途半端な７Ｆだけにスペシャリスト的存在が気になる。一発逆転を狙って、◎はレッドオーヴァルだ。

　昨年の高松宮記念からは６Ｆばかりだが、【２・１・１・１】の成績が示すとおり７Ｆがベスト（昨年の阪急杯３着）。少し古い話とはいえ、２年前の紅梅Ｓではのちの女王メイショウマンボ（オークス、秋華賞、エリザベス女王杯）を破っている。

　７Ｆは丸々１年ぶりだが、合わせるように心身とも目を見張る成長をみせてきた。以前は牝馬特有のピリピリした気性が長所であり、短所でもあったが、「前走後は本当に順調。昨年までとは違い、いい意味でズルさが出て、体が減らなくなった。今までで一番濃厚な調教メニューをこなしている」と安田翔助手。

　重賞勝ちはないが、相手が強くなればなるほど根性を見せるタイプ。一昨年の桜花賞２着、昨年のスプリンターズＳ３着がその証拠だ。しかも鞍上は戸崎騎手。今年も重賞２勝（きさらぎ賞ルージュバック、京都記念ラブリーデイ）と好調だ。５歳の京王杯ＳＣで重賞初制覇を果たした半兄ストロングリターン（６歳で安田記念Ｖ）に続ける可能性は十分にある。

　「本当に今は雰囲気がいい。脚は持っているから、どんな競馬をしてくれるか楽しみだ」と安田調教師。タイトル獲りの瞬間が近づいてきた。

　“究極の３連単”はオーヴァルを１着に固定。昨年の覇者コパノリチャードを２、３着に置いた１２点で勝負だ。（夕刊フジ）

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