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“夏の王者”に大きく前進だ! 小倉日曜のメーンは、サマー2000シリーズ第3戦の小倉記念。同シリーズ第1戦の七夕賞を制したアスカクリチャンが、重賞連勝を狙って参戦する。今年はゴールドシップが皐月賞を勝つなど、好調な須貝尚厩舎の所属馬。厩舎の勢いも味方につけて、シリーズ優勝に大きく近づく勝利を飾りたい。
福島の七夕賞で重賞初Vを決めて、サマー2000シリーズで10ポイントを獲得。現在、トップに立っているアスカクリチャンが、今度は九州に場所を移して、さらにポイントを加算するつもりだ。
「(前走から2キロ増となった)57キロのハンデは見込まれた感じだけど、5カ月ぶりの前走を勝ったことを評価されたんだろう。馬は順調。暑い季節には強い馬だからね」
須貝尚調教師が力を込める。前走後も栗東トレセンの坂路を中心に、調教をしっかりと消化。臨戦態勢に不安はない。
七夕賞以前の5勝はすべて芝1600メートル。2000メートルの距離が不安視され14番人気の低い評価だったが、5番手追走から早めの競馬でトーセンラーの追撃をハナ差振り切り、一気に夏の主役候補に躍り出た。「マイルだと前半に脚を使ってしまう。今ならこれくらいの距離の方が流れに乗りやすいと思う」というレース前の指揮官の読みはズバリだった。「狙い通りの内容。前走はフロックじゃないよ。力を見せてくれた」と納得の表情を浮かべる。
サマー2000シリーズは現在、アスカクリチャンと函館記念を勝ったトランスワープ(次走は新潟記念が有力)が10ポイントで首位。この小倉記念を勝てば、ライバルに大きな差をつけることができる。「そんなに甘くはないよ」と須貝尚師は言うが、厩舎の勢いは侮れない。今年はゴールドシップの皐月賞でGI初制覇。夏の函館では7勝を挙げて、2年連続の函館リーディングに輝いた。27勝(31日現在)で、全国リーディングでも6位の好位置。絶好調のトレーナーに支えられて、アスカクリチャンがシリーズ優勝に近づく可能性は十分にある。
「クセがないから(内田博騎手から田辺騎手への)乗り替わりは問題ない。前回の内容なら、小倉でも力を出してくれると思う」と、最後は期待十分の口ぶりで締めくくった。 (宇恵英志)
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