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新潟巧者が偉業を狙っている。2010年、11年と新潟記念を連覇したナリタクリスタルが、今年も参戦。史上5頭目となる同一平地重賞3連覇&初のサマー2000シリーズ2度目の王者を目指す。昨年の新潟記念でクリスタルを勝利に導いた武豊騎手(43)=栗・フリー=も新潟の重賞では8戦4勝の好成績。「人馬とも新潟とは相性がいいから」と勝利を強く意識している。
大記録を目指して、今年も越後に乗り込む。一昨年、昨年と新潟記念を連覇したナリタクリスタルが、史上5頭目となる同一平地重賞3連覇に挑む。武豊騎手が、快挙に向けて気合を込めた。
「前回は最後にいい脚を使って、いいレースができたからね。新潟とは相性がいいしね」
3カ月ぶりだった小倉記念は3着。近走は好位もしくは中団でレースを進めて結果が出ていなかったが、前走は最後方から追走して、直線勝負に賭けた。「あえて違う競馬をして、きっかけをつかもうと思った」。ユタカが振り返るように、直線での鋭い末脚は復調を感じさせるものだった。
新潟芝は3戦2勝で、敗れたのは今年5月の新潟大賞典(7着)だけ。「馬場が広くてゴチャつかないのが一番いい。一度ブレーキがかかると、スッと動ける馬じゃないからね」と木原調教師は相性の良さを感じ取っている。もともと使ってよくなるタイプで、小倉記念からの参戦は過去2年と同じパターン。小倉記念の着順は一昨年4着、昨年6着で、前2年よりもいい。トップハンデの58キロも、小倉記念の走りを見れば問題はない。
ユタカは、11日に英国のアスコット競馬場で行われたシャーガーカップで鞭の過剰使用(英国では7回まで)で2日間の騎乗停止(25、26日)となり、今週末から騎乗を再開。名手は新潟の重賞で8戦4勝、2着1回と抜群の成績を誇るだけに「人馬ともに、新潟は相性がいいですからね」。昨年のレパードS(ボレアス)、新潟記念(ナリタクリスタル)に次ぐ新潟重賞3連勝に意欲満々だ。
ナリタクリスタルが3連覇を達成すれば、サマー2000シリーズ優勝の可能性も出てくる。2度目の王者となれば、史上初の快挙だ。ユタカ&クリスタルが、得意の新潟で最高の輝きを放って、夏を締めくくる。 (川端亮平)