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オークスの追い切りが15日、東西トレセンで行われた。栗東では桜花賞4着スウィープフィートが坂路で迫力ある動きを披露。非凡な末脚を武器にGⅠ初制覇を狙う。美浦ではミアネーロがWコースで抜群の伸び。サンスポ調教評価で最高の『S』となった。
鋭い決め手が持ち味のスウィープフィートが、GⅠ初制覇へ栗東坂路を力強く駆け上がった。躍動感あふれる走りに、庄野調教師の顔から自然と笑みがこぼれた。
「全体的な時計は少し速くなったと思いましたけど、残り2ハロン、ゴールに向けてしっかりと脚を伸ばして、時計を詰めながら上がってくる姿は迫力がありました」
開門直後の午前6時に姿を現すと、スタートから行きっぷりの良さが目を引いた。四肢をフル回転させ、4ハロンは自己ベストに0秒2に迫る4ハロン51秒9(ラスト1ハロン12秒1)をマーク。1週前は栗東坂路で併せて先着しており、「スイッチが入った感じはしますし、グンと上向いてきたかな」と指揮官は上昇ムードに満足げだった。
前走の桜花賞は4着。道中は最後方ながら、直線では上がり3ハロン33秒0の強烈な末脚を発揮して追い上げた。武豊騎手は「ラストもいい伸びで惜しいところまできたので、やはり力がある馬だなと思いました」と振り返った。
初めての芝2400メートルになるが、「折り合いさえつけば全く距離は問題ない。オークスに行きましょう」とジョッキーが庄野調教師に進言。「最近は折り合いに進展が見られる」というトレーナーと意見が一致しての参戦だ。父スワーヴリチャードはジャパンCを制して日本ダービー2着、母父ディープスカイは日本ダービー馬。祖母スイープトウショウはオークス2着と東京芝2400メートルで活躍しているだけに、やれる下地はある。
指揮官は「血統背景で言えば東京2400メートルを走ってきた馬が数多くいますし、距離延長でも期待はしています。不安もありつつ楽しみもありつつ。しっかり当日を迎えられたら」と胸を膨らませる。
桜花賞4着馬がオークスを勝てば2007年ローブデコルテ以来。「東京の長い直線はこの馬にとっていいんじゃないかなと思います。チャンスがある一頭だと思っています」とジョッキー。勝てば1996年のエアグルーヴ以来、28年ぶりのオークス制覇となる名手に導かれて、府中のターフで自慢の末脚を発揮する。(北池良輔)