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【日本ダービー】岡部幸雄氏の注目はレガレイラ 休み明け2戦目で主戦に戻る今回は変わるだろう

ジョッキーとしてフルゲート28頭の時代から日本ダービーでも活躍した岡部幸雄氏(75)が今年の競馬の祭典を分析。混戦と判断し、ジョッキー目線でルメール騎乗のホープフルS優勝馬レガレイラ、モレイラ騎乗のプリンシパルS勝ち馬ダノンエアズロックの2頭を高く評価した。

本来なら皐月賞を無敗で制したジャスティンミラノが断然の存在になるレースかもしれないが、私は混戦だとみている。その3冠初戦で力を出せずに終わった馬がいたり、別路線組にも素質が高い馬がいるからだ。

最も注目しているのはレガレイラ。主戦のルメール騎手がドバイでの落馬負傷で騎乗できなかった皐月賞は、上がり3ハロン最速タイの脚を発揮しながらも6着に終わった。休み明けの影響もあったかもしれないが、位置取りが悪く、勝負どころでもスムーズさを欠いたのが痛かった。

だが、休み明け2戦目で主戦に戻る今回は変わるだろう。特に日本ダービーのような長い距離の大一番では技量、経験値が高い鞍上に有利。実際、チェルヴィニアをそつなく勝利に導いた前週のオークスは、ルメール騎手だからできたと感じさせたほどだった。

近年の牝馬の強さは言うまでもなく、レガレイラ自身、ホープフルSで牡馬一線級を一蹴。日本ダービーでの優勝は2007年ウオッカ以来途絶えている点も、出走数自体が少ないので問題ない。

馬場状態は全体に良さそうで、インを通れる②番枠も好材料。勝負どころまで距離ロスを抑えて脚をため、ラストにかけるだろう。

次に目がいくのが短期免許で驚異的な活躍を見せているモレイラ騎手とコンビを組むダノンエアズロック。東京コースは3戦全勝で、前走のプリンシパルSも余力残しの内容だった。鞍上は日本ダービー初騎乗のうえ、プリンシパルS組も本番で不振だが、歴戦の彼なら歴史を変える可能性があるのではないかとさえ感じさせる。

ジャスティンミラノをはじめ皐月賞上位組ももちろん、好勝負が見込まれる。その中では、末脚が光った4着のアーバンシックにとって広くて直線が長い東京コースは大きなプラスになりそう。

他に気になるのは、皐月賞で競走除外になった後だがダノンデサイル。横山典騎手はしばしば大胆なレースをするだけに、人気もなさそうな今回、どんなレースをするか興味深い。(元JRA騎手)

■岡部 幸雄(おかべ・ゆきお) 1948(昭和23)年10月31日生まれ、75歳。群馬県出身。67年3月に騎手としてデビューし、2005年3月の引退までに中央競馬でマークした2943勝は歴代3位。日本ダービーは26回騎乗して84年シンボリルドルフでの優勝他、2着6回、3着3回。20年に秋の叙勲で旭日小綬章を受章。僚誌週刊ギャロップで「名手の競馬学」を連載中。

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