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過去10年の勝ち馬の父系をみるとサンデーサイレンス系が7勝で、スタミナ豊富なサドラーズウェルズ系が2勝と健闘している。両者に共通するのは底力。直線に上り坂のある阪神芝2000メートルが舞台で、出走メンバーのレベルも高い。GIで勝ち負けできるだけの総合力が求められる。
タッチングスピーチは、SS系の最良後継種牡馬ディープインパクトを父にもち、母の父が長く欧州チャンピオンサイアーの座に君臨したサドラーズウェルズ。まさにこのレース向きの配合で、底力は申し分ない。スピードと決め手、スタミナを兼ね備えており、満点評価だ。
ディープ産駒の他の2頭も要注意だ。アンビシャスは母の父が万能型で影響力の強いエルコンドルパサー。瞬発力が持ち味だが、馬場の良否を問わないパワーと底力も受け継いでいる。
ショウナンパンドラは母の父がフレンチデピュティで一族に名種牡馬のステイゴールドがいる。成長力が優れており、5歳となった今シーズンも大いに期待できる。
伏兵陣ではレッドレイヴンに注目したい。母は米GI2勝で、その全兄は名馬グラスワンダー。母系は活力にあふれており、父のスマートストライクは北米リーディングサイアーと、血統構成はGIホースに見劣らない。洋芝の函館で新馬を勝っているうえ、阪神と比較的、コース形態の似た中山で2勝。タフな消耗戦は望むところで、阪神コースは向いていそうだ。
イスラボニータ、ヌーヴォレコルト、ラブリーデイの3頭は、GIホースだけに底力は文句ないが、年齢的に大きな上積みは期待しにくい。キタサンブラックは地味な配合だけに成長力はやや疑問だ。 (血統取材班)
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