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3歳重賞を席巻しているディープインパクト産駒は、弥生賞にも5頭がスタンバイ。勢いがあるディープ産駒だが、共同通信杯でディープの重賞連勝を止めたのはステイゴールド産駒のゴールドシップ。今回もステイゴールド産駒のフェノーメノが、ストップ・ザ・ディープを狙っている。
京成杯の勝ち馬ベストディールが回避しようとディープインパクト産駒は、人気の中心アダムスピークをはじめ5頭が顔そろえる層の厚さ。だが、このディープの壁を打ち砕く可能性を秘めた馬がいる。ステイゴールド産駒のフェノーメノだ。
前走、東京芝2000メートルの500万下で見せた走りは圧巻だった。好スタートから先頭に立つも、3コーナー手前からまくられる厳しい展開だったが、動じる様子も見せず、直線で鮮やかに抜け出した。「からまれても引っ掛かる面を見せなかった。競馬が上手だし、正攻法の競馬ができるのが強み」と戸田調教師も能力とセンスを再確認できた。
2馬身差の2着に破ったディープ産駒スピルバーグを物差しにすると、前走の価値の高さが分かる。スピルバーグはこの後、共同通信杯に出走して3着。勝ったゴールドシップと1馬身3/4+ハナだったことを考えれば、フェノーメノのパフォーマンスは、クラシック候補に挙げられる馬にも劣らないと判断できる。
この1カ月の成長も見逃せない。「前走を使ってずいぶん良くなった。力をつけて、けいこでも動くようになってきた」というトレーナーの言葉通り、1週前追い切りでは、Pコースで破格の6ハロン76秒5、今週も時計のかかるWコースを5ハロン67秒5で楽々と駆けた。ステイゴールド産駒には、3歳春あたりから急激な成長力を見せる馬が多い。昨年の3冠+有馬記念を勝ち取ったオルフェーヴルがまさにそうだった。
共同通信杯でディープ産駒の重賞連勝(出走機会)を7でストップさせたのも、ステイゴールド産駒。ストップ・ザ・ディープはフェノーメノが果たす。(板津雄志)