１８日の東京１１Ｒで行われた第６２回府中牝馬ステークス（３歳上牝馬オープン、ＧＩＩ、芝１８００メートル、１３頭立て、１着賞金＝５３００万円、１着馬にエリザベス女王杯の優先出走権）は、藤岡康太騎手騎乗の４番人気ディアデラマドレ（４歳、栗東・角居勝彦厩舎）が差し切って優勝。マーメイドＳに続く重賞２勝目を飾った。タイムは１分４５秒７（良）。

　良血馬が本格化を強烈に印象付ける重賞２勝目だ。長い府中の直線を力強い末脚で差し切ったのはディアデラマドレ。クイーンＳでは５着に敗れたが、捲土重来を期したこの舞台でライバルたちを打ち破り、エリザベス女王杯に大きく前進した。

　レースはオツウの逃げで幕を開け、マコトブリジャール、ホエールキャプチャが続く。人気のスマートレイアーはスタートが今ひとつで後方からの競馬となった。直線に向くとホエールキャプチャが内から抜け出しを図るが、外からディアデラマドレとスマートレイアーも勢い良く伸びてくる。横に広がっての末脚比べとなったが、最後はディアデラマドレがグイッと抜け出してＶ。１／２馬身差で２度目の重賞制覇を果たした。２着はスマートレイアー。さらに３／４馬身差の３着が２番人気のホエールキャプチャだった。

　ディアデラマドレは、父キングカメハメハ、母ディアデラノビア、母の父サンデーサイレンスという血統。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬で、（有）キャロットファームの所有馬。通算成績は１１戦５勝。重賞はＧＩＩＩマーメイドＳ（２０１４年）に次いで２勝目。角居勝彦調教師、藤岡康太騎手ともに府中牝馬Ｓ初勝利。

　藤岡康騎手は「本当に具合が良かったので、うれしいです。リズム良く運ぼうと思っていましたが、内枠でポンと出たのに無理に下げることはないと思って、あの位置から行きました。レベルが高いこのメンバーで差し切ってくれて、今後が本当に楽しみです。昨年のエリザベス女王杯は僕がうまく乗れなかった部分があるし、馬も成長しています。東京の１８００メートルでいい勝ち方をしてくれたし、２２００メートルでも落ち着いて走れれば楽しみですね」と収穫の大きな前哨戦を振り返っていた。

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