第６０回京都新聞杯（５日、京都１１Ｒ、ＧＩＩ、３歳オープン国際（指）、馬齢、芝・外２２００メートル、１着本賞金５２００万円　＝出走１３頭）クレイグ・ウィリアムズ騎乗で５番人気のトーセンホマレボシが、従来のレコードを０秒１更新する２分１０秒０（良）の日本レコードで重賞初制覇。賞金加算に成功して、ダービー（２７日、東京、ＧＩ、芝２４００メートル）出走を確実にした。２着は２番人気のベールドインパクト、３着は１番人気のエキストラエンドだった。

　驚異の走りをみせた。トーセンホマレボシが２分１０秒０の日本レコードで完勝。西から新たなダービー候補が出現だ。

　「馬場が硬かったし、前に行く予定だった。素晴らしい機会を与えてくれた関係者の皆さんのサポートに感謝したい」

　今週から短期免許で騎乗している豪州のクレイグ・ウィリアムズ騎手は、来日早々の重賞Ｖに笑顔が絶えない。

　道中は２番手を追走。前半１０００メートルが５８秒０のハイラップでも、余裕を持って運んだ。力強いストライドで直線を向いて先頭に立つと、追撃を完封。昨年のジャパンＣ、有馬記念で半兄トーセンジョーダンに騎乗している豪州の名手は「跳びが大きく、兄に似ている」と素材のよさを強調した。ゲートを出てすぐに左前を落鉄しながらの圧勝劇には、末恐ろしさを覚えるばかりだ。

　東京競馬場で勝利を見届けた池江寿調教師も「作戦通り（の競馬）。まだ体を作っていないし、もっとよくなりますよ」と満足げだ。

　２００９年のセレクトセール当歳で１億５５００万円で落札されたディープインパクト産駒。近親には天皇賞・秋、マイルＣＳを勝ったカンパニーがいる。

　素材の良さは認めていたが、トレーナーは焦らずじっくり育ててきた。デビューは昨年１２月。２着２回のあと３戦目で勝ち上がり、５戦目の前走、大寒桜賞で２勝目をあげた。デビュー時が５２０キロだったのが、今回は４９８キロ。徐々にだが、体もしっかりして引き締まってきた。

　超Ａ級の素材を持っているのは間違いなく、大舞台にも耐えられる血統背景。皐月賞２着の僚馬ワールドエースとともに、ダービーへ。台風の目となるのは間違いない。　（宇恵英志）

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